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こいつはヤベえ!微分音新兵器Microtonal Poly Worms!【024】

こんにちは、こんばんわ、ユートピア!
変拍子兄さんのお時間です。

これまで散々、微分音に関する理屈をこねてきましたが
中々、DAWで鳴らす方法が見つからず
実際の作曲では、ピッチを直接操作するといった力技で
微分音作曲をしていました。

そんな中作った作品がこんな感じなのですが
微分音として使えるサウンドは「ピアノ」程度
メロダイン等で直接操作をするにも単音ですし
ピッチベンドでやるにもせいぜい24平均律という縛りがあります。

そこでわたくし、変拍子兄さん、新兵器を導入しました!


◆新兵器「Microtonal Poly Worms」

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https://www.kvraudio.com/product/microtonal-poly-worms-by-biptunia-synths

その名も「Microtonal Poly Worms」
いやぁ、ヤバそうな見た目をしてますね~。
背景、グミーなイモムシじゃないですか…

それでは、試しに習作を作ってみましょう、
ということで作ったのがこちら↓↓
タイトルは「Lycrian The Invincible」


いいじゃん!
僕の好きなスクエアや三角波が出せる!!
ADSRも操作できますし、基本的なシンセの音色づくりができます
これで、微分音を使いつつ電子音も使えるやったーー!
と僕は大喜びの舞ですよ。

だが、すごいのはここから!
音律のプロファイルがめちゃめちゃ多い!

画像2

53平均律はもちろんのこと
5平均律から31平均律まで網羅されていますね
ボーレンピアス音律やハリーパーチ43音音律も標準装備!

その他僕もよくわからない、音律のプロファイルがずらっと用意されてます
開発にはSevish氏が関わっているようで、納得のニッチさ
微分音テクノロジーを僕が手にする日がついに来た、というところです。

DAWはReaperを想定しているようで
たまたまReaperユーザーだった僕には大助かりですね!
しかもReaperでは、キーボードのデザインが決められるので
通常の12鍵のインターフェースを消すことができますし、
音名を自由に設定することができます。
(プロファイル化できるのか、色のカスタマイズ性はどうなのか?この辺は僕もよくわかっていないのですが)
この辺も整備して、さらにユーザビリティを上げていきましょう!
、という所です。

このXenharmonic Wikiのまとめから持ってきたMicrotonal PolyWormsですが
他にもまだまだ、微分音VSTは転がっているようで
微分音VSTレビュー記事も充実させていこうかと思います!

今回のVSTの音作り的な部分は微分音とは離れてしまうのでここでは割愛ですかね!

◆実際作曲するにあたって

画像3

実際に24平均律の曲を作ってみることにしたのですが
ピッチが倍あるため、実際の1オクターブが2オクターブにわたっています

ちょっと前に、こういうサンプラーを構築しまして、
(鍵盤)ホールトーン→(音)クロマチックスケール
(鍵盤)オーグメント→(音)ホールトーンスケール
になるということが薄っすらと身についていたので、割とスムーズに打ち込みができました

少なくとも僕の感覚として、
ピアノロールの見た目からメロディやコードを
イメージできるようになれば作曲がスムーズにいきそうですね。

来たる日に備えて、微分音ブログを20本ほど書いて理論の方は固めていましたので、早速実践といきましょうということで
迷わず使ったスケールが「リクリアンスケール」

C Dd Ed Fキ Gd Ad Bd のセプタトニックですね
C以外だと音の並びはOrthoharmonic(ようするに普通)なので、
必ずCは使いたい!
その気持ちもあってかAd→C→Bd→Gd というモチーフがあります
これで強半音が使えてますし、聞いた感じもXenharmonicになりました。

しかも、全体的に調性を破壊するような雰囲気はなく
ポップスとして今後リクリアンスケールを活用していくのは間違いないです

加えてセスキクロマチック転調もしておきました
KeyC→KeyDdに移ってますね
転調の仕方もXenharmonicに仕上がりました。

やはりリクリアンスケールは有能だった、という気持ちを込めて
曲名が「Lycrian The Invincible」
無敵のリクリアンという名前になりました。めでたし。

◆ちなみに24音技法をやってみた

12音技法ならぬ24音技法をやったら
相当やばいものができるんじゃないか?というアイデアを誰かが言っていたのを思い出しまして
今の僕ならできる!ということで24音技法やってみました
24音すべてを使ったフレーズを作ればいいということですね

実際やってみたところ…
お聞きになればわかる通り、12音技法のカオスさを上回るか?といわれると
微妙…
ピアノでやればまた印象は変わったかもしれませんし
もっと巧いやり方があれば、12音技法とは異なるホラーさを引き出せるのかもしれません

まあ調性音楽から離れるつもりはありませんし
気が向いたらセット理論とかも取り入れていこうかと思いますが
まあ、まずはリクリアンでしょ!って思ってます

◆〆

ということで
新兵器「Microtonal Poly Worms」、こいつで微分音力をあげちゃおうぜ!
というお話でした。
僕のプランとして13-25平均律のテレプストラキーボードを全部作って紹介しようと思ってますので
その際に作るサンプル音源へのハードルがだいぶ下がりましたね。

24平均律や19平均律、25平均律などの研究が終わったら
手を付けようと思っているボーレンピアス音律の理論構築でも活躍しそうな
Microtonal Poly Worms
今回はゆるめのレビュー回でした!それでは!!

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