拍子デザインの世界へ!リズムの音楽理論①
こんにちは、こんばんわ、ユートピア!
変拍子兄さんのお時間です!
本日は気分的に、リズムの話をしてみようと思ったので
僕の提唱するリズム論を語っていきましょう
構成としては、このような7章構成となっています。
各項目3000字程度で語っていきます
<リズム概論>
①変拍子・サブメーター
②シンコペーション
③ビート・サブディビジョン
④連符・ポリリズム
⑤テンポ・メトリックモジュレーション(転速)
⑥Xenリズム
⑦グルーヴ
§1 変拍子・サブメーター
・拍子の2つの意味
拍子 には主に2つ意味があります
「周期」と「時間的な長さ(デュレーション)」
僕は7拍子がデフォルトなので、「周期」の意味で使うことが多いですが
2拍削るという言い方の場合は「時間的長さ」として使っています
この時間的長さのことをデュレーションと呼ぶことにしましょう
(僕の使用していたDAWでそう呼んでいたからです)
単純に繰り返しているかどうかの差なので
本来は、拍とは何か?みたいな哲学的テーマに進みたいところですが
パス!変拍子の構築法を通じて、リズムの分析方法を見ていきましょう
(リズム進化論:パルス→クリック→拍子→ビート…というものを用意していますのでいずれ語りましょう)
・サブメーターとサブディヴィジョン
多くの人は4拍子か3拍子で曲を作るので、あまり気にしないことが多いのですが、拍子の内部にはさらに細かい拍子が存在しています
これが、変拍子使いが良く口にする「〇+〇の拍子~」の話です
この「さらに細かい拍子」=「サブメーター」と呼ぶことで
変拍子というより、拍子のデザインについて考えていきます
拍子のデザインをする際に
内訳が云々、数字を並べてくる人がいますが、
とりあえず「サブメーター」について語ってるんだなと捉え
平静を保ちましょう。
次にどのくらい拍を細かくとらえているのか=サブディヴィジョンというものも押さえておきましょう
拍子をどのように分けるのかが、サブメーター
1拍の中の目盛りの細かさがサブディヴィジョンですね
モノ(測る対象)とモノサシ(測る基準)のような関係です
そして、サブディヴィジョンは主に三つ
「4分」「8分」「16分」
この3段階のどの話をしているのか?というのがポイントです。
大体は4分で、ちょっとマニアックな人は8分
ドリームシアターが好きな人は16分 で語っています
これは要するに何分音符レベルのはなしですか?ということです。
2分でも32分でもあり得るのですが、それは追々
例えば僕の生みの親(?)変拍子botではこのような記載があります
これは19/8のサブメーターを8分レベルで語っている
というわけです
・拍子デザインセオリー
次に、そんな数字の羅列を見せつけられても困りますよ
となるので
拍子デザインの法則(的なもの)を紹介します
この数字の羅列を読み解きつつ、
実際に拍子をうまく組み立てるにはどうしましょう?という話
今回は、変拍子をもっと上手に使いたいというDTMer向けに解説していきます
更なるカオスを目指したい人は、これに反抗すればOKです
①リフレイン
②ペア
③トリオ
④レイヤー
順に説明していきましょう
①リフレイン
これは反復のことです
サブメーターの中で、繰り返しの要素がどれほどあるのか?というものを見ていきましょう
サブメーターが単純に22222 33333となってたりすることもあれば、32323232、という風にパターンを持ってることもあります
パターンをもっていると、聴き手はそこに着目(着耳)がいきますので
リフレインの力で聴き手をリードしていきましょう
また、リフレインを明確にするために
フレーズにもリフレインがあったりするとよりノリやすい変拍子をつくれます
拙作、失礼します という感じですが、
僕の曲では16分レベルで
4 332 332 332 という7拍子が基本です
「332」が3回登場しているというわけです
さらに、ベースのフレーズで332の繰り返しを強調してます
②ペア
これはサブメーターの主従関係とでも言いましょうか
サブメーターにペア関係がみられると、分かりやすい拍子といえます。
例えば7拍子を8分レベルで4334に分解すると
4(主)3(従)3(主)4(従)
という風になってると分かりやすいですね
さらに43(主)34(従)
と多層的にペアリングができてるとなお良い(分かりやすい)ですね
これは、サブメーターを一見するだけでは判別できないこともありますが
ざっくりいうと、奇数番目+偶数番目のペアになってることが多いです
一方で3つ一組、トリオのようになっている場合もあります(これは次の項目で…)
人間の心理上、2個か3個でグルーピングしてしまうクセがどうしてもあるので強弱・フレーズ・歌詞など何かしらの形でグルーピングの痕跡が残っています
一方作曲側でこれを、聴覚的に分かりやすくするには
主の位置には、キック 従の位置にはスネアという風に
対比になる音で主従の区別をつけるとよいです
このペアリングは人間の縦揺れを想起させるので、
最初からカオスな拍子で翻弄させるより、
同調させて翻弄させるという深度の高い引き込みが望めます
1拍の中でペアを作ってしまえば、サブメーターがペアになってなくても
ペアリングの力は引き出せます
レイヤーの項目で詳しく述べていきましょう
③トリオ
ペアを作ることをペアリングというのに対して
トリオを作ることをトリニファイと呼ぶことにしましょう
先ほどは2個のグルーピングに対して、こちらは3個のグルーピングです
ペアリングが縦揺れの力に対して、
トリニファイは横揺れの力を発揮します
2拍子と3拍子の関係に非常に似ていますね
トリオの中でも3+3+2という構成は非常に強力で
ラテンにも登場するポピュラーなリズムです
サブメーターの中に332があるとすれば、
耳なじみのあるリズムなので、聴きやすさはぐっと上がります
ここで注意なのは
縦の力がメインなのか、横の力がメインなのか
そこをはっきりさせておかないと、ちぐはぐになってしまうので注意ですね
④レイヤー
ここで複合技が登場します。
リフレイン・ペア・トリオこの3つの力を多層的に形作ることで
これらの合わせ技ができるようになります。
僕の愛用する鉄板パターンで解説しましょう
4 332 332 332
まずは最小単位の16分 ここでは332ができています
トリオ完成ですね
しかも、332は3回登場するのでリフレインも成立しています。
16分の332=2分になりますので、2分レベルでリフレインが発生しています
加えて、8分裏にハイハットオープンを入れたり・オクターブベースを入れたりして、8分レベルでペアリングも狙えます
という風に、異なるサブディヴィジョンで
サブメーターを構築することでノリと明確さを突き詰めていくことができるわけです。
レイヤーの話はだいぶ端折ってしまいましたので
またの機会に、図解をはさんで、細かく語っていこうかと
◆〆
拍子構築の上で大事な「サブメーター」
これは拍の内側の話でした、次回はこれに対して拍と拍を接続する
拍の外側の話「シンコペーション」編に進んでいきます。
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