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音楽劇マリウスの話(ネタバレ含)

昨日、流星担のお友達からお誘いがあり『音楽劇マリウス』を連番することになったので、松竹座にお邪魔してきた。去年から舞台に足を運ぶ回数が増えたので、行ったからには何かしらnoteに記録したいという気持ちがありながら、なかなかまとまらず挫折の連続だったけど、今回のマリウスは何故チケットを取らなかったのか…と思うくらいすごく良い舞台だったので、勢いで感想やらを残しておこうと思う。いろんなことを書きたいけど、一生まとまらない気がするので、諸々端折ることをお許しください。

今回、自分も友達も外部舞台で照史くんを見るのが初めてだったこともあり、始まる前からすごくわくわくしていたし、幕がおりてすぐお互いの第一声が「照史くんめっちゃかっこよくない??????」だったので、桐山担生きてる???大丈夫???!!と、まずは桐山担の心配をした。しかも昨日においては、みおりちゃんがツボって笑いが止まらなくなってしまったんだけど、照史くんがみおりちゃんに微笑みながらさりげなく「反省会な?」って言ったとき、ま〜〜〜〜じでそこだけ素の照史くんが出てて、正直ヴッ…………ってなりました。しんどかったです…………。

それはさておき。照史くん演じるマリウスは、男らしさや爽やかな色気を感じる風貌とは裏腹に、恋人で年下のファニー(みおりちゃん)に主導権を握られてるというか、大事な場面で最終的な選択を彼女にさせてしまうような、少し頼りないところもあるんだけど、自分の夢とファニーへの愛との狭間で生きている青年ならではの苦悩や人間くささが存分につめこまれていて、めちゃくちゃリアルだった。マリウスが起こす行動の所々で感じる自分勝手さも、(ファニーとは恋人関係にあるものの)よくよく考えたらこれただのヤリ捨てやんけ!っていうクズ気質も否めなかったけど、そこから垣間見えるまっすぐさと母性本能をくすぐる感じが相まって、マリウスを憎めない奴に作り上げた照史くんの芝居のうまさに思わず震え上がった。迫力のあるフラメンコもめちゃめちゃカッコよかったので、いろんな人に見てもらいたいなあ。照史くんは生で見たときの熱量がハンパないし、歌声も身のこなしもパワフルで舞台映えするから、見ていて本当に気持ちがいい!

みおりちゃんは今年度SHOCKのリカ役でお目にかかっているので、マリウスでは二度目ましてでした。SHOCKでのみおリカは「私は何があってもコウイチについていくから…いつだってそうしてきたし…だってそれしかわかんないし…」と言いつつ、コウイチがいなくても一人で生きていけるやろ!ってくらいバチボコに強くて逞しかったから、精神的に自立している芯の通った女の子の役がめちゃくちゃ似合いそうだなと思ってて。今回みおりちゃん演じるファニーが、待てど暮らせどプロポーズをしてこない煮え切らない態度のマリウスに、自分から夫婦になりたいとせがんでみたり、好きな男のために身を削って愛より夢を選択させたり、男性よりも男気を感じる強気な女の子だったから、みおりちゃんから溢れる強さ・逞しさが活き活きして役にストンとハマっていたし、情熱的かつ女性としての愛らしさも添えられていて見応えがあった。

そしてそしてプティ役のだいごぴ〜〜〜〜!ゆでたまごのようにつるつるで、丸呑みしたくなるほど可愛かったよ〜〜〜〜!わたしもアオザイ着てお花売りのベトナム娘になりて〜〜〜〜!と何度も思った。まあ、なれないんですけど。お金持ちのマダムになって、汚れたプティを保護して綺麗にしてあげて、欲しいものなんでも与えるのも悪くないな。そんなことは置いといて、マリウス・ファニーとは対照的に、ベトナム娘のニャちゃんとのピュアでかわいらしい恋の物語がだいごぴにぴったりで、胸キュン案件でした。心が癒されたよ…ありがとう…(急にテンションがハイになりお見苦しいところを見せてしまいすみませんでした)

個人的ハイライトは二幕の終盤に差し掛かるところ。マリウスがマルセイユに戻ってきてファニーに「一緒に(パリへ)来てほしい」と伝えたとき、今も変わらず相思相愛であることを再確認したにもかかわらず「自分を救ってくれたパニスを置いて行くことは出来ない」と断ったファニーを見て「そんな老いぼれジジイなんか放っておいて、マリウスと駆け落ちせい!!!!今からでも遅くない、人生やり直せるんやから!!!!!その選択でほんまにええんか????!」っていう、別々の道を歩むことに決めた2人の結末に、どうしても納得できなくて思わず心の声が漏れそうになったけど、弱冠19歳にして自分の置かれてる立場をいち早く理解し、目先の幸せよりも自分の宿命を受け入れたファニーを見て、ああこれが真の女性の強さなんだな…と考えさせられた。犠牲なしでは幸せを手に入れることができない状況で、どんな選択が2人にとって正解だったのか結局わからなかったけど、来世でまた2人が出会ったときは、どうかお互い失うものなく結ばれて、一生を添い遂げてほしい。

マリウスは切ない恋の結末に胸がきゅっと締め付けられるストーリーだったけど、マリウスの父親であるセザール役の柄本さんが一幕で盛り込むアドリブの面白さに、思わず笑ってしまうシーンもたくさんあって、喜怒哀楽を自由に解放できる本当に素敵な舞台だった。今さらだけど、翼くんが演じるマリウスならここはどんな風に映るんだろうって、気になったところがいくつかあったので、翼くんのマリウスも見てみたかったなあ。

最後に。パニスのことを老いぼれジジイって言ってしまったけど、林家正蔵師匠のパニスはとってもキュートなおじさんだったので、名誉のためお詫び申し上げます。しかも55歳だから全然老いぼれジジイじゃないし、ファニーの心にまだマリウスがいることを知りながらも、優しく真摯に向き合う姿は本当に健気なおじさんでしかなかったよ…。ゴメンね…。全然関係ないけど、林家正蔵師匠がいつまでたってもこぶ平さんのイメージなので、名前が出てこなくてずっとこぶ平さんって言ってました。重ねてお詫び申し上げます。完

#音楽劇マリウス

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