グラティアス 京成杯「ジョッキーと戦績に騙されるな!あんまり強くない!?」

こんにちは競馬解雇です。
いつも読んでいただきありがとうございます。

様々な予想ファクターは良質なタイム分析の上に成り立つ!
「まずはタイムを分析からやろうぜ!」
をコンセプトに記事を書いています。


=余談=
皆さんおめでとうございます。
昨日の記事を見てくださったあなたたちならば、日経新春杯は余裕で当てれたのではないでしょうか??
え?なんでって?
いやだって、あれだけロベルト来てる言いましたやん。笑
タニノギムレット選ぶだけで大当たり!おめでとう!

ちなみに日経新春杯は比較レース無いので回顧は書きません。


告知です!年末にyoutube始めました
「めちゃくちゃ暇過ぎて後は寝るしか手が無いけど、まだ寝る時間じゃない!」なんて時などあれば見てください。
内容はここに書いてあるのとほぼ同じ内容ですが、音声もたまにも良いんじゃないですか?笑



それでは本編をどうぞ。


〇まず過去5年の平均タイムとの比較を行います。


京成杯の平均タイム(良馬場のみ)
全体時計    2.01.6
上り3ハロン  35.6

グラティアスのタイム
全体時計    2.03.1
上り3ハロン  34.9

単純比較した場合
全体時計はかなり遅く上り時計は早いのでスローの瞬発力戦のように見える時計です。


ただし、この数字はそのまま見てはいけません。どのような馬場傾向の中で出されたのかが大事です。
時計の掛かり具合を考慮し、評価や軽視をしなければいけません。


では詳細にタイム分析を行っていきましょう。
(以下、毎度の計算。必要のない方は途中を飛ばしてください。)


【京成杯分析】

~血統~
グラティアス
父 ハーツクライ
母 マラコスタムプラダ 母父 リザードアイランド

ハーツクライにダンチヒってあんまり嵌ってない感がするんだけど、どうなんだろう?




~馬場傾向・タイム分析~

※分析方法は以下の手順で実施

①過去5年の平均勝ち時計とのタイム差を計算
 (クラス平均1.00.0で決勝タイム59.0なら1秒がタイム差)
②比較したタイム差を100m単位で算出
 (レースが1000mだった場合、100mあたり-0.1のタイム差)
③各レースのタイム差(100m)の平均値を算出
 (他のレースの分析結果が-0.1、-0.2、±0の場合-0.1が平均値)
④平均値を分析レースの距離で計算
 (1600mのレースを分析する場合、-0.1×16=-1.6秒)
⑤計算結果をクラス平均値に入力
 (クラス平均が1.36.0の時-1.6を入力=1.34.4)
⑥実際の走破タイムとの差を比較する
 (分析レースのタイムが1.33.0ならば想定より1.4早いとなる)

①~③で当日の馬場傾向を算出します。
これにより当日が時計がかかる馬場なのか早い馬場なのかがわかります。
④~⑥で馬場差を加味した上で、実際の走破時計を分析します。


〇当日の馬場傾向

当日は新馬戦と該当レースを除き6鞍の芝戦の実施があった。

各芝レースの内容が以下の通り。

5R 3歳牝限未勝利 1600m 
  全体タイム    (1.36.4・1.35.4) +1.0
  上がり3ハロン  (34.2・35.4)-1.2
7R 歳以上1勝  1600m 
  全体タイム    (1.35.9・1.34.7) +1.2
  上がり3ハロン  (35.3・35.1)+0.2
9R 歳以上2勝  1200m 
  全体タイム    (1.09.1・1.08.9) +0.2
  上がり3ハロン  (34.5・34.6) -0.1
12R 
歳以上2勝   1200m
  全体タイム    (1.09.2・1.08.9) +0.3
  上がり3ハロン  (35.2・34.6) +0.6

 
※()内は(実際のタイム・クラス平均)、()の右はタイム差
※クラス平均は2016年以降の同クラス同時期良馬場平均


〇レースのタイム差を100m辺りで計算

全体(+0.06、+0.08、+0.02、+0.02)
全体の平均(+0.045)・・・①
全体時計の傾向=すこしかかる

上がり(-0.2、+0.033、-0.017、+0.1)
上りの平均(-0.021)・・・②
上り時計の傾向=平均

以下を参照


〇①、②を距離2000mで計算

(全体  20×+0.045    )=+0.9・・・③
(上がり  6×-0.021   )=-0.1・・・④

(※切り上げ下げの関係から多少の誤差はお許しください。)



〇京成杯の平均勝ち時計

平均全体 2.01.6・・・⑤
平均上り 35.6・・・⑥ 
(※平均は2016年以降良馬場開催)


〇③、④を過去5年の同クラス平均勝ち時計⑤、⑥に入力

全体想定タイム
2.01.6+0.9=2.02.5
上り想定タイム
35.6-0.1=35.5
  

〇京成杯の走破タイム

全体    2.03.1
上り    34.9   


〇以上よりグラティアスのタイムは

全体→ 想定より「+0.6秒」
上り→ 想定より「-0.6秒」


~参考データ~
〇ラップ(逃げ馬連対時のみ重要視)
12.6 - 10.9 - 14.0 - 13.3 - 12.9 - 12.3 - 11.9 - 11.9 - 11.3 - 12.0
12.6 - 23.5 - 37.5 - 50.8 - 63.7 - 76.0 - 87.9 - 99.8 - 111.1 - 123.1

※今回は逃げ馬が2着なので重要データ

〇複勝圏内馬4角位置(出走12頭)
1着馬 2
2着馬 1
3着馬 5


~考察~
 馬場が少しかかるような当日のコンデションではあったが、その馬場差を加味した上でも、走破時計は遅かった。実際に1000m通過が63.7は重賞としてはかなり遅い。
 さらに、今回のレースは全くと言っていいほど道中の隊列が変わらず、逃げや先行馬にとってはかなりやりやすい展開だったと思う。
 勝ったグラティアスであるが、今回の事前予想の中で皆が気にしていたのは戦歴がスローの新馬戦しか無かったことだろう。それでも、その勝ちっぷりやジョッキー評価から半信半疑ながら一番人気に押されてのレースだったように思う。
 では、果たして今回の結果で当初の不安が拭い去れただろうか??
 競馬解雇はまだ半信半疑だ。なぜならグラティアスはまだスローしか経験していない。
 2戦2勝という馬柱やジョッキー評価でそれなりに人気するならおいしい人気馬のように思える。
 正確に考察していない人々は思うだろう。「京成杯の日の中山は時計がかかっていたから全体時計は仕方ない!むしろその中であれだけの瞬発力を出したことが凄い!」
 
いやそれは違う、京成杯は時計がかかっていた馬場を考慮しても遅い時計なのだ!そして瞬発力についても「-0.6」ってのはメチャクチャ抜けた数字ではない。
 最内を通過して最速の上りであることを主張する人もいるだろう。だが、逆に言えばグラティアスは600mで34.9。その他の馬は外を回った分630mでさほど差のない上りを使っているともとれるのだ!

 



~おわりに~
このように競馬解雇では、毎週気になった馬のレース分析をしています。


血統、パドック、馬体、展開読み、ローテーション等その他諸々多くの予想ファクターは、その時々の条件で大きくその信頼度を変化させます。
ただし「時計(タイム)」、これはただの結果でしかないので、その中身には揺るぎない事実しかありません。

未来を「想像する」ファクターを使う事前段階として、必ず時計(タイム)の評価は必須となりますので、ここを疎かにすることは絶対にできません。
だって、どこまで行こうが競馬はタイム競争の範疇を超えることはありませんから。

はい、今回も痒い所に手が届く内容になっていれば幸いです。

良ければまた読んでください。それではまた。

※競馬解雇は予想屋ではありません。 

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?