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日々仕事と家事育児に追われて社会人経験が長くなった私が、改めて勉強することで気付いたこと

こんにちは、NB373iiです。ナビタイムジャパンで法人向けサービスのQAを担当しています。
今回は、日々仕事と家事育児に追われて社会人経験が長くなった私が、改めて勉強することで気付いたこと、というお話です。


はじめに

子どもが勉強している隣で在宅勤務をしていて、ふと、「あれ、私自身も勉強をした方が良いのでは。。?」と思いました。
「技術は常に進歩するので自分も常に学ぶことが必要」と分かった上でIT業界に入り、新卒の頃は勉強していたのに、日々の仕事と家事育児に追われるようになると、自分が勉強することすら忘れてしまっていることを再認識しました。

そこで、業務に直結し、勉強の成果が試験結果として目に見えて分かるものが良いと思い、ソフトウェアテスト資格の勉強を始めることにしました。


気付いたこと

勉強方法や意識を変えなくてはならない

自分が自由に使える時間が少ないため、勉強時間を捻出するのが難しかったです。通勤時間や移動時間、ちょっと休憩するタイミングなどのスキマ時間にコツコツと勉強を進めました。
試験までのスケジュールは長めに設定し、今回は一年としました。

勉強方法としては、書籍は利用せず、スマートフォンでソフトウェアテストの解説動画やシラバス(PDF形式)を見たり、確認テスト用のアプリとWebを利用したりしました。
例えば、JSTQBの解説動画は要点をつかむために何度も視聴しました。

業務経験に紐づいた、生きた知識として整理ができた

ソフトウェアテストについては、業務に必要な知識は持っていましたが、勉強を進めていくうちに、自分の業務経験に紐づく形で知識が整理されていきました。

例えば、IVECの試験問題に「複数人の担当者が実行しているテストが想定通りに進まず、問題が発生したときのテスト実行管理者としての対処方法」を問うものがありました。
過去の経験から発生した問題への対処方法を解答することができ、私が業務で遭遇したことは試験問題になるくらい普通にあり得ることなんだな、と認識を改めました。

【問題】
下記の<状況>において、テスト実行を進めています。各テスト実行担当者の進捗状況および日次報告書を参照し、テスト実行管理者として下記設問に解答してください。

設問1 各テスト実行担当者の問題点を40字以内で挙げてください。
設問2 設問1で挙げた問題点に対し、テスト実行管理者として与える指示を50字以内で各々提示してください。

<状況>
1) テスト実行期間は 2014/11/17~12/01 まで(営業日換算で 10 日間)。
2) 評価結果のまとめ作業は 12/2 以降に行う。
3) 本日は 2014/11/21。
4) 各テスト実行担当者の評価スケジュールおよび実績は「参照 L2-03_評価スケジュール.ods」に記載して
いる通り。
5) 各テスト実行担当者の日次報告については「参照 L2-03_日次報告書.ods」に記載。日々の進捗と問題点
や所感等を記述してもらっている。

【本問題で使用するファイルの説明】
<問題フォルダ中のファイル>
1) 参照 L2-03_評価スケジュール.ods 各テスト実行担当者の評価スケジュールと実績
2) 参照 L2-03_日次報告書.ods 各テスト実行担当者の日次報告
<解答フォルダ中のファイル>
1) 解答 L2-03.ods 解答記入用ファイル

【IVEC L2過去問サンプル3.pdf より】
https://www.ivia.or.jp/uploads/ckfinder/media/2/L2_sample_03.pdf


知識のアップデートにより、仕事の仕方を変えることができた

JSTQBシラバスの記載内容を読み、自分の中で定型化されてしまっていたテストの進め方を変えることができることに気付き、実際に変更してみました。

例えば、テスト設計の作業成果物のレビューについては、サービスや機能全体を対象とし、8割くらいの完成度の作業成果物を作成した上でレビューを行っていました。作業成果物の確認自体に時間がかかってしまい、仕様不明点をその場で解消できずに、テスト実施期間に入ってから回答をいただくことがありました。
それを、複雑度が高くて不具合が多くなりそうな画面のみを対象とし、5割くらいの完成度の作業成果物でレビューを行いました。作業成果物の確認を目的とせず、懸念点の共有をした上で、その場で仕様不明点を解決することができました。

3.1.1 静的テストで検査可能な作業成果物
レビューは、読んで理解できるあらゆる作業成果物に適用できる。静的解析は、形式的な構造を持つあらゆる作業成果物(一般的にはコードやモデルなど)に、適切なツールを使用して効率的に適用できるが、自然言語で記述された作業成果物(要件など)に対しても、誤字脱字、文法、読みやすさを評価するために適用できる。

3.1.2 静的テストの利点
静的テストはさまざまな利点をもたらす。静的テストは、ソフトウェア開発ライフサイクルの初期に適用すると動的テストを実行する前に欠陥を早期に検出できる(例えば、要件/設計仕様レビュー、バックログを洗練させる作業など)。早期に検出した欠陥は、本番稼動後のようなライフサイクルの終盤に検出した欠陥よりも、はるかに安価に除去できる。他の作業成果物の更新や確認/リグレッションテストを実行するコストを考慮した場合、動的テスト技法を使用してテスト対象の欠陥を見つけて修正するよりも、静的テスト技法を使用して欠陥を検出し、即座に修正する方がはるかに安価である。

3.2.3 レビュータイプ
レビューはさまざまな用途で使用するが、主となる目的の 1 つは欠陥を検出することである。すべてのレビュータイプが欠陥の検出に役立つが、レビュータイプの選択は、さまざまな選択基準の中から、プロジェクトのニーズ、利用可能なリソース、プロダクトの種類とリスク、ビジネスドメイン、企業の文化に基づいて行う。

非形式的レビュー(例えば、バディチェック、ペアリング、ペアレビュー)
• 主な目的:潜在的な欠陥の検出。
• その他の目的:新しいアイデアや解決策の創出、影響度の小さい問題の迅速な解決。
• 形式的な(文書化した)プロセスに基づかない。
• レビューミーティングを行わないことがある。
• 作成者の同僚(バディチェック)やその他の人により実施。
• 結果を文書化することもある。
• レビューアにより、効果はさまざまである。
• チェックリストの使用は任意である。
• アジャイル開発では一般的に行われる。

【テスト技術者資格制度 Foundation Level シラバス Version 2018V3.1.J03 より】
https://jstqb.jp/dl/JSTQB-SyllabusFoundation_Version2018V31.J03.pdf


まとめ

久しぶりの勉強は、長い期間をかけてスキマ時間にコツコツと進めることで、結果的に資格を取得することができました。その過程で、業務に活かせる知識の整理やアップデートができたことだけでなく、自分が勉強から遠ざかってしまっていた事実を再認識できたことも、私にとっては大きな気付きでした。
今後も勉強を継続していきたいと思います。

最後までお読みいただき、ありがとうございました。