![見出し画像](https://assets.st-note.com/production/uploads/images/82056348/rectangle_large_type_2_5e5724255c526fe7e0318e6d152857dc.png?width=1200)
利用者の声をもとにした運転代行の手配を便利にするプロダクト開発の話
こんにちは、KOです。
ナビタイムジャパンで『運転代行 by NAVITIME』を運営しています。
運転代行とは
依頼者に代わり、依頼者の車を運転してもらえるサービスです。会社の飲み会や休日のゴルフでの飲酒、結婚式など主に「飲酒後」のシーンで利用されています。
普段車に乗らない方にはあまりなじみがないかもしれませんが、日常的に車に乗る方にとっては非常に身近な存在です。
下記の記事で運転代行の利用方法や料金体系などご紹介しておりますので、本記事とあわせてぜひご覧ください。
運転代行とは
運転代行利用における課題
ナビタイムジャパンでは2019年度より、飲酒運転の撲滅を目指し、運転代行の課題解決と利用促進に貢献するために、運転代行の手配を便利にする『運転代行 by NAVITIME』を開始しました。
2019年以前も、ルート検索に付随する地点情報として一部の運転代行事業者の情報をナビタイムのサービス上に掲載しており、利用者から運転代行事業者へ電話による依頼が行われていました。そこで、利用者の属性や困り事などを把握するためのアンケートを、ページの訪問者に対して実施しました。その結果、
ナビタイムの利用者の7割以上が「運転代行を初めて利用」している
年代別では、20~30代が最も多い
利用に関して困ることでは、「料金が分かりにくい」が最も多く、
次いで、「混雑時に何社も電話を掛けるのが面倒」「早く来てくれる事業者を見つけたい」
といったことが分かり、これらの意見を受け以下のような方針を立てて、プロダクトに落とし込んでいきました。
料金情報をはじめ営業時間や特徴(例えば、左ハンドル可、クレジットカード決済可、など)の情報を正確に収集し、初めての方でも分かりやすいように情報提供する
電話をしないでも手配できるようにする
近くにいる事業者が見つかるようにする
ここからは、実際にどのように課題解決を行い、プロダクトに落とし込んだのかを紹介していきます。
利用者に運転代行事業者の正確な情報を伝える
運転代行事業者に直接情報を更新してもらう
ナビタイムのサービス内で提供している運転代行情報は、今までは、事業者名や営業所住所、電話番号といった基本情報を表示することにとどまっていました。この情報を拡充するために、事業者に1社ずつ取材するということも可能ですが、全国約8,000社へのアプローチには労力がかかることや情報が変更された場合の更新のリアルタイム性も下がるため、今回、運転代行事業者向けの情報掲載専用WEBサイトを構築し、事業者ごとに更新してもらう仕組みとしました。これにより、事業者の基本情報に加えて事業者の特徴など、最新の情報を、利用者にお伝えできるようになりました。
![](https://assets.st-note.com/img/1657273683975-a69jyA5iJT.png?width=1200)
![](https://assets.st-note.com/img/1657273696674-DcwnUI0tU1.png?width=1200)
事業者に登録してもらった情報を利用者に表示する
現在では約1,000社程度の事業者が情報を更新しており、日々利用者にとって正確な情報をお伝えできるようになっています。
以前の掲載内容と現在の掲載内容の画像を以下に載せましたが、サービスが改良されたことが一目瞭然だと思います。
![](https://assets.st-note.com/img/1657274221237-QL5Uspy2Dk.png?width=1200)
![](https://assets.st-note.com/img/1657274316004-yDTOjWYJNH.png?width=1200)
初めて利用する方や初めて行く場所での運転代行利用料金の不安を解消する
冒頭で紹介したアンケート結果によると、ナビタイムサービス利用者の7割以上が初めて運転代行を利用すると回答しており、運転代行を利用する際の不安として最も意見が多かったのが「料金が分かりにくい」ということでした。そこで利用者の不安を解決するために、事業者に登録してもらった料金情報をもとに独自に都道府県・市区町村ごとの相場料金データを作成しました。また、ナビタイムジャパンが得意とする経路探索エンジンの技術を活用し、出発地と目的地を指定して料金をシミュレーションできる機能を開発しました。
![](https://assets.st-note.com/img/1656988061454-OwampSrywK.png?width=1200)
![](https://assets.st-note.com/img/1656988086710-ZsVoom5wdy.png?width=1200)
![](https://assets.st-note.com/img/1656988105948-omWmLz4U4c.png?width=1200)
例)千葉駅→土気駅
電話をしないでも手配できるようにする
運転代行の利用が多い時間帯は23時をピークとして前後2時間程度です。
参考記事)運転代行の混雑する時期・時間帯は?
この時間帯に運転代行を依頼しようとしても電話が繋がりにくかったり、ワーストケースとしては手配できない、なんてことが起こり得て飲酒運転につながる可能性があります。
このような問題を解決するための一つの解決策として、飲酒前にネットから簡単に予約できる機能を開発しました。これによって、あらかじめ事業者の手配を行えるので安心してお酒を飲めるようになると考えました。さらに、地図から迎車場所や目的地を指定できるので、電話で伝えにくかった場所についての情報を事業者へ正確に手間なく伝えることができます。
![](https://assets.st-note.com/img/1656989098295-OlslkIxiOt.png?width=1200)
![](https://assets.st-note.com/img/1656989224468-0ZYMHkR1cX.png?width=1200)
近くにいる事業者が見つかるようにする
利用者から「早く来てくれる事業者を見つけたい」という要望がありましたが、同時に、運転代行事業者に困っていることについてアンケートを行ったときに最も多かった意見が、「近くにいる利用者からの電話が欲しい」という内容でした。Webサイトへの掲載は市区単位となっており、エリアによってはかなり広範囲から電話がかかってくることがあります。
「近くの代行」が見つかることは、利用者、事業者双方にとってメリットがあると考え、地図上に空車状態の車両を表示し、利用者は自身の現在地と照らし合わせて近くにいる事業者に依頼できる機能を開発しました。
近くの代行は空車の随伴車両、事業者ごとの主な待機場所、営業所が地図上でアイコンで分かるようになっています。アイコンをクリックすると事業者の情報が表示され電話で依頼できます。
![](https://assets.st-note.com/img/1656990185149-K8hYZ5dv12.png?width=1200)
![](https://assets.st-note.com/img/1656990214703-G1KG29Vnpr.png?width=1200)
まとめ
上記のように利用者の声をもとにしてプロダクト開発を行った結果、日々利用者が増えてきており、6月(2022年時点)の利用者数としては過去最高値になりました。また、利用者が増えるに伴い、多様なニーズがさらに見えるようになってきています。
『運転代行 by NAVITIME』は現在開発段階ですが、利用者の声を聞き、ニーズを把握し、プロダクトに落とし込み価値提供するサイクルを回してくことで、今後ももっと便利に運転代行をご利用いただけるようプロダクト改善を進めていきます。
最後になりますが、お酒を楽しんだ後、車で帰宅される際は運転代行のご利用をお願いします!
「ナビタイム 運転代行」で検索しぜひご利用ください。
![](https://assets.st-note.com/img/1657273842873-6GHo8uwEZZ.png?width=1200)