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(6)好きなものについて語りたい!クレしんの段

ノーチのかたっぽ、¥0sukeです。
この日記、意外と続けられていますね。
毎日更新とはいきませんが、1人の時間ができると必ず書いていて、かなり書くのが面白くなってきた今日この頃です。
休み時間や移動時間に、ぼーっとTwitterを眺めるだけだったのが、最近は続きを書ける!って思うと退屈な時間も楽しみになりました。
良い趣味を見つけました。

絵について考えていることばかり論じる記事が続いたので、ここいらでひとつ、好きなものについて好きに書く、というのをやってみます。

クレヨンしんちゃんが面白すぎる

何について書こうかな〜と悩んだのですが、思いついた順でいきます。

クレヨンしんちゃんが好きです。
積極的に情報収集しているマニアとか、熱狂的なファンというほどではないのですが、同年代成人男性のクレしん好きポイントの平均と比較すれば、結構好きです。

クレしんアニメって昔は結構お下品なネタも多かったので、「子供に見せたらバカになる」「教育的に良くない」というイメージの大人も多いかと。

かく言う僕も、幼少期は親にクレしん禁止令を出されていた時期もありましたが、だんだんと規制緩和措置が取られ…
小学校高学年くらいでは毎週クレしんアニメ鑑賞し、車移動中には必ずクレしん映画DVDをカーナビで再生する、立派なクレしんボーイに成長しました。

クレしんはユーモアのセンスがすごい

具体的にクレしんの何が好きなのか語ります。

まず、ユーモアのセンスが好きです。
子供向けアニメと侮るなかれ、クレしんのユーモアは、むしろ大人になってからの方が面白いような気がします。
お下品なネタも多いので苦手な人は苦手かもしれないですが、大人になって見返すと、日常会話の掛け合いのセンスに驚かされました。

テンポが良く緩急があり、子供のピュアな心や、大人の視点のギャップを巧みに「嫌じゃない感じに」笑いに変える。
しんちゃんのコミュ力がめちゃくちゃ高いので、周りのキャラたちはしんちゃんに振り回されますが、ちゃんとボケを拾う。
しんちゃんもボケっぱなしという訳ではなく、大人がちょけたりすると逆に1歩引いてツッコミを入れつつ、ちょっとズラした返しをしてくる。

原作版のマンガも少し読んだことがあるのですが、大人がひやひやするくらいのブラックユーモアたっぷりで、掛け合いの独特さはもはや文学だと思います。
アニメ版にもその臼井儀人イズムが受け継がれ、時々ドキッとするようなことをさらっと言ったりします。
アニメとして普通に面白い、かつ要所要所でセンス抜群のギャグを挟んでくるので、大人になっても脱力して笑える、というのが魅力だと思います。

些細な出来事の描写のうまさ

日常をテーマにした作品に共通して言えることですが、普通だったらスルーしてしまうような些細な出来事を、面白おかしく描写する技術がすごいです。

最近見た中で印象に残っているのが、暖かくなってきたので布団をしまおう、という回です。
みさえが掛け布団を布団圧縮袋に入れて押し入れにしまうのをしんちゃんとひまが手伝う、というだけのお話でしたが、これがめちゃくちゃ面白い。

野原家の押し入れ雪崩のお約束もあり、掃除機で圧縮されていく布団を面白がるしんちゃんとひま、お手伝いだけでは飽き足らず何でも圧縮したくなり…

冷静に考えて、布団圧縮袋だけで10分のエピソード1本作れるのすごくないですか?

仮に僕がシナリオライターだったとして、自分の生活の中で「布団しまうのめんどくせ〜」って思っている時に、「よし、これでお話を作ろう!」とはならないです…
生活の機微を作品に落とし込むのうま…って思いました。

キツくデフォルメされた絵柄

クレしんアニメの絵柄はクセが強くて、動きもずっとヘンですが、そこがとても心地いい。
調べてみると、時代とともに作画が結構変化しているようですが、一貫してデフォルメがキツいのが特徴ですよね。

わかりやすく作画の違いをまとめられている方を拝見したのでツイートリンクを貼らせていただきました。
個人的には大塚正美作画と湯浅政明作画が大好物です。

僭越ながら僕は最近知ったのですが、湯浅政明氏は最近だと『映像研』『犬王』の監督としても有名で、若い頃からトップアニメーターとして数多くの作品を手がけていたようですね。
作画崩壊1歩手前くらいのギリギリを攻めた極度のデフォルメとデザイン、そしてクネクネとした奇妙な動きが特徴で、最近何となく絵柄が好きだな〜と思うアニメを集めていたら、みんな湯浅監督の作品だった知り、衝撃を受けました。
クレしん映画では、名作『ヘンダーランドの大冒険』の設定デザインも担当されていたようで、本当にありがとうございます…という気持ちです。

ヘンダーランドのラストの追いかけっこのシーンは永久保存版の傑作ですよね。
ヘンテコな遊園地のヘンテコなお城で繰り広げられ、カメラアングルがグルグル動く。
まるでカメラマンも一緒に走って追いかけているようです。
背景もずっとぐにゃぐにゃしていて、手描きアニメならではの良さがあります。

劇場版クレしんは本当にすごい

ヘンダーランドについて触れましたが、最近クレしん映画は大人からも好評ですね。

Twitterでは『モーレツ!オトナ帝国の逆襲』が大人気ですが、僕のイチオシは『夕陽のカスカベボーイズ』です。

あらすじを簡単に説明すると、西部劇の映画の中に入ってしまうお話です。

かすかべ防衛隊の5人がある日廃墟と化した小さな映画館を見つけます。
入ってみると無人のシアタールームで何故か砂漠の風景が上映されており、訝しみつつも映像を眺めていると…いつの間にか映画の世界に入ってしまいます。
しんちゃんだけ偶然トイレに行っていたので、姿を消した4人が黙って帰ってしまったと思い帰宅。
しかし夜になると、他の4人が帰ってきていないとの電話があり、翌日野原一家で問題の映画館へ。
そこでは変わらず砂漠の風景が上映されており、それを眺めていた野原一家も、映画の中に入ってしまいます。

砂漠をさまよっていると小さな街を見つけた野原一家。
そこでしんちゃんは友達と再開しますが、皆すっかり西部劇に馴染んでしまっており、春日部を覚えていません。
元の世界への帰り方がわからず、しんちゃん達も仕方なく西部劇の生活を始めます。
どうやら映画の中は時間が止まっているようで、映画に閉じ込められてから、どのくらい経ったのか分からなくなってきた頃。
家族も徐々に春日部の暮らし忘れていき、しんちゃん自信も少しずつ記憶を失いかけていることを感じ始めます。
春日部に戻るためには、止まっている映画を「終わらせる」必要がある。
しんちゃんは周囲を必死に説得し、映画の中の世界を支配している悪役に立ち向かうことを決意します…。

冒頭の映画館の廃墟のシーンも、真っ暗な廊下や寂れたトイレなどが、不穏な色合い、不穏なカメラアングルで描かれ、子供から見た「知らない場所」の不気味さが巧みに表現されています。
映画の中に入ってからも、周囲は皆西部劇の暮らしにすっかり順応していく中で、自分だけが正気のままという恐ろしさが続きます。
クレしん映画の良いところは、このような「日常がゆっくり壊れていく恐怖」の描写の美しさだと思います。
普段のテレビ版が日常ほのぼのなだけに、日常が壊れる恐怖がより際立ちますね。

他にも語りたいクレしん映画がたくさんありますが、いよいよ終わらないので(この記事だけで3日間書き続けてる)今回はここまで。

クレヨンでお絵描きしたら楽しかった

それではまた。

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