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2021.7.8~13個展の報告

こんにちは。ノーチのしっぽ研究所の片方、ヨースケです。
これを書いているのは2021年7月14日水曜日です。
昨日、個展が無事終了しました!!!
ご来場いただいたみなさま、ご協力いただいたみなさま、誠にありがとうございました!!!

↓ノーチのしっぽ研究所個展パンフレット

ノーチ個展パンフ_アートボード 1 2

ノーチ個展パンフ-02

さてさて。
個展開催期間は7月初旬。あいにくの梅雨空の日も多く、またコロナ禍収束の兆しも見えない中で、なかなかお越しになりづらい状況だった方もおられたではないかと思います。
そんな方のために!今回は、ざっくりと「個展こんな感じでしたよ〜」という報告をしたいと思います。
われわれとしても、せっかくの思い出を風化させないためにも、燃え尽き症候群発症を阻止するためにも、永久保存版の楽しい記事にしたいと思いますので、最後までお付き合いいただければ幸いです。

搬入

開催前日の7月7日。この日は会場設営の日でした。

前の晩は緊張してなかなか眠れませんでした。
作品づくり、額装、キャプション作り、ワークショップの練習…数ヶ月かけてたくさんの準備を積み重ねてきましたが、なにか見落としがあるんじゃないかと不安で仕方ありませんでした。
夢の中でも会場設営のリハーサルをしていたくらいです。

朝。
少々寝不足の目をこすりながら、会場である千葉市美術館前のスペースガレリアさまに赴きました。
ギャラリースタッフの方々が温かく出迎えてくださり、一足先に届いた作品の山も待ってたぞと言わんばかり。これから始まる一大イベントに胸が高鳴ります。

到着するや否や、早速ダンボール箱を開封する作業に取り掛かりました。
ここで改めて思ったのですが、作品数のなんと多いこと!

その数、240点以上!!ダンボール12箱分!!

完全に描きすぎました…。
われわれは個人活動時代に二人展を開いたのですが、今回の会場はその時の2倍以上の広さだったので、頑張ってたくさん描かなきゃ壁が埋まらないぞ〜と意気込んでいたのです。

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↑搬入中の風景。開けても開けても作品が出てくる…

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↑これ全部飾るのか…となった瞬間の一枚。

当然、壁面が足りなくなり・・・
ギャラリースタッフさんの知恵をお借りした結果、小さい作品はイーゼル置きや平置きする事になりました。

重い額を上げ下げしたり、たくさん釘を打ったりでヘトヘトになりながら、約6時間かけて、ようやく設営を終えました。


展示ストーリー

ノーチのしっぽ研究所を結成したのは2020年5月ころだったので、今回の初個展は、約1年間の集大成。
これまでの個人活動時代の展示のように、「ただ絵画作品が飾ってあるだけの展示とは違うものにしよう」とふたりで話し合っていました。
展示を一巡したら、一冊の本を読み終わったような気持ちになれるよう、展示空間づくりには工夫をこらしました。
かなりの力作になったので、ここで紹介しておきます。
会場に来られなかった方々も、雰囲気だけでもお楽しみくださいませ。

まずは全体像をご紹介。
入口側から反時計回り順路(画像だと右から左へ)です。

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①キャラ紹介&モデルとなった生き物紹介
②ノーチのしっぽ研究所へようこそ!
③研究所の一室にて
④愉快な仲間たちとほのぼのストーリー


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・トピック:ヨースケ・F.しっぽ個人作品
⑤4コマ絵本:ウォンバくんの工作
⑥ノーチのしっぽ探検隊の大冒険
⑦絵本『トロポコの冒険記録』原画コーナー
⑧肖像画シリーズ


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・その他の作品
・ミュージアムショップ


ご挨拶、プロローグ

登場する作品
・『祖への回顧』

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ご挨拶-02

本の上にカエルが佇む作品『祖への回顧』は、ノーチのしっぽ研究所としての最初の作品であると同時に、全ての作品につながる最初の物語を描いたプロローグ的な作品でもあります。

『祖への回顧』の詳しい物語はこちらを御覧ください。


①キャラ紹介・モデルとなった生き物紹介

登場する作品
・『スロリ』 ー『 ノドチャナマケモノ』
・『トロポコ』 ー『 ヒムネオオハシ』
・『ウォンバ』 ー『 ヒメウォンバット』
・『ナヤメリ』 ー『 ニホンヤモリ』
・『ププ・カニ』

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上段がキャラクターの原案図、下段がそのキャラクターのモデルとなった生き物です。
例えば、スロリ先生のキャプションは、

性別:♂
種名:ノドチャナマケモノ(Bradypus variegatus)
分類:有毛目ミユビナマケモノ科
ノーチのしっぽ研究所の創設者であり所長。他メンバーからは「先生」と呼ばれる。自然をこよなく愛し、自然科学全般に明るい。若者たちに講義をするとつい熱が入りすぎてしまうため、周囲には話が長いと思われている。

一方、そのモデルとなったノドチャナマケモノのキャプションは、

毛が緑色なのは、藻類が繁殖しているから。
ナマケモノにとってこの藻類は貴重な栄養源であり、森の緑に溶け込む効果もあります。

このように、モデルとなった生き物の生態とキャラクター設定を比較できる展示となっています。

ご挨拶_アートボード 1

また、このコーナーの最後では、次のコーナーへの導入として、
・ノーチのしっぽ研究所の名前の意味は?
・どんな世界観なのか?
の2点を、漫画で簡単に解説しています。

さあ、いよいよ物語の始まりです!


②ノーチのしっぽ研究所へようこそ!

登場する作品
・『プラネット』
・『ノーチのしっぽ研究所へようこそ!』
・『ノーチのしっぽ研究所全図』
・『やさしいママは三本角』

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ここでは、スロリ先生が研究所を案内してくれます。

個展キャプション-021


個展キャプション_アートボード 11


③研究所の一室にて

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登場する作品
・『おいかけっこ』
・『トレジャーハンターの部屋』
・『サイエンティストの部屋』
・『サイエンスアーティストの部屋』

立体的な作品を集めたコーナーです。
上の『おいかけっこ』は、複数枚の絵を切り抜いて重ねた人形劇のような作品で、キャプションでは奥の展望台に立つスロリ先生目線で語られています。
下段の3作品は、『ノーチのしっぽ研究所全図』のどこかにある部屋でおきた出来事を描いた作品となっており、額の中にはそれぞれのキャラクターに関連するアイテムが入っています。



④愉快な仲間たちとほのぼのストーリー

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登場する作品
・『哲学談義』
・『トーテム・ポール』
・『見たことのない島』
・『ワールド・イン・ア・ドロップ』
・『お花によく似たお友達』
・『ロチくん』

ノーチのしっぽ研究所の仲間たちの日常を描いた作品のコーナーです。


⑤4コマ絵本:ウォンバくんの工作

登場する作品
・『ウォンバくんの工作1日目』
・『ウォンバくんの工作2日目』
・『ウォンバくんの工作3日目』
・『ウォンバくんの工作4日目』

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ウォンバくんの頑張りを描いた作品群です。
4コマ漫画のように、4枚の絵のストーリーはつながっています。
カラフルな額がかわいいですよね〜。
赤→黄→緑→青の順です。


⑥ノーチのしっぽ探検隊の大冒険

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登場する作品
・『となりのセカイ』
・『冒険の始まり』

大冒険にでかけた研究員たちを描いた大きめの作品のコーナーです。キャプションでは、研究員たちが楽しそうに冒険の思い出を語ってくれています。


⑦絵本『トロポコの冒険記録』原画コーナー

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自主制作絵本『トロポコの冒険記録』の原画を一部展示したコーナーです。
それぞれの原画には作中のセリフが添えられており、ストーリーを追えるようになっています。
今回は絵本の販売はありませんでしたが、ギャラリー中央のテーブルで絵本をご自由にお読みいただけるようにしました。


⑧肖像画シリーズ

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登場する作品
・『孤独な肖像画の記憶』
・『しがない研究者は語る』
・『見よ、探検家は還った』
・『カワイイの求道者は猫を被る』

肖像画風の作品を展示したコーナーです。
かなり額装も凝ったので、本当に肖像画のような荘厳な雰囲気が出ていて、われわれはかなりお気に入りのゾーン。

今回の展示で唯一の人物画である一番右の作品は、研究所に遺されていたナゾの肖像画、という設定です。
研究員たちは、この人物について、研究所の成り立ちを知る鍵となるのではないか?と推測しているようです。

それ以外の3作品は、ウォンバくんがおとなになって優秀な画家になったとき、研究所のみんなを描いたら・・・という妄想で描きました。


その他の作品

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登場する作品
・『ツノの多様性』
・『Nautilite』
・『絵の具で遊んじゃおう!』

ノーチのしっぽ研究所のストーリー以外の作品を集めたコーナーです。


ミュージアムショップ

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手軽にお迎えできる小さめのサイズの作品を集めたコーナーです。
ミニ原画は50点ほど、ポストカード原画は60点ほどあります。
グッズも種類が豊富です。お品書きは以下の通り。

おしながき

展示終了後も在庫が残っているものは、随時minneのほうでも販売していきます。


7/10,11ワークショップ

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7/10(初級編:アミメキリン)

今回のワークショップの主旨は以下のとおりです。

・あらかじめ用意された線画を塗る形式
・観察のポイントをおさえ、写実的に表現する
・色鉛筆画の基本的な技法を学ぶ
・たった12色の色鉛筆でも、多彩な表現ができることを知る

オリオンOL講座_キリン-03

講座は上のようなテキストに沿ってすすめる形式とし、スモールステップで制作していくことによって、着実に完成へと近づけるような構成としました。

定員4名のうち、事前にご予約いただいた方は3名でしたが、飛び入りで参加していただいた方も含め、にぎやかなワークショップとなりました。

何回も練習したはずなのに、説明しながら塗るとなると手間取ってしまい、前半しどろもどろになってしまったのが反省点です。
そのせいか全体的に駆け足になってしまいましたが、皆さん熱心についてきてくださり、素敵な作品に仕上がっていました。

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7/11(中級編:セキセイインコ)

早い段階で定員に達していましたが、当日になって4名中3名様が来られなくなってしまったことがわかり、マンツーマンレッスンのような形になりました。
前日のようなにぎやかなワークショップを期待していた分すこし残念でしたが、参加者の方のペースにあわせてじっくりと解説しながら描きすすめることができ、とても充実した講座になりました。

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搬出

最終日は少し早めの16時に終了。
そこから急いで片付けて、スタッフさんたちの全面協力のおかげさまで、18時には搬出が終了しました。
ダンボールに詰まった作品たちと、広くなった壁を見て、いやはや、設営には丸一日かかったのに、終わってみるとあっけないなあと、しみじみ思ったりもしました。

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おわりに

このようなご時世の中、結成1年という節目に、初めての個展を開催できましたのは、大変ありがたいことであり、紛れもなく周囲の方々のサポートのおかげです。

大変な時世で、お足元も悪い中、わざわざ千葉の会場までご足労いただいた皆様。
ツイッターやインスタグラムなどで、情報共有にご協力いただいた皆様。
作品をご覧いただいた上に、差し入れまでくださった皆様。
作品をお迎えいただいた皆様。
そして、まだまだ至らぬ私達を優しく支えてくださったギャラリースタッフの皆様。

本当に、ありがとうございました!

今後ともノーチのしっぽ研究所をよろしくお願いいたします!


最後までお読みいただきありがとうございました。

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