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「~すべき」「~とあるべき」への違和感と改めて思ったきっかけ

「~すべき」「~とあるべき」などの「べき論」。
自分自身にとって、とても違和感のある言葉です。

ちなみにgoo辞書によると

「べき」は助動詞「べし」の連体形》義務を果たすこと、理想実現しなければならないことなどを強く主張する論調。「そうするべき」「こうあるべき」という言い回しから。

goo辞書【べき論】の解説より

と書かれてました。

義務・理想の押し付け感があるから嫌いと感じる

改めて辞書を見ると、義務、実現しなければならない、と読んで違和感の原因がわかりました。
「いや、もっと早く気づけよ」と言ったところですが、改めて見ると自分が嫌いなポイントがしっかり入ってました。


押しつけが嫌

元々、押し付けられることが嫌な性格で、それはキッチリと娘にも遺伝してます。
いや、遺伝じゃなくて、親をみてそうなったのかもしれませんが・・・

昔から自分で決めて納得しないと動きたくない、なんだか面倒な性格です。
娘を見ているとまるで昔の自分をみているようですが、頼もしくも感じます。

「べき論」には、なんだか他人からの押し付け感が強く感じられるので嫌だったのですね。

中小企業診断士の仕事をしていると「べき論」に触れる機会が多い

現在、中小企業診断士の仕事を始めて7年目です。
本題とはそれますが、全くのゼロからでしたが何とか食べていけてるので、中小企業診断士の資格を取ってとても良かったです。

テキストには「将来あるべき姿」と書かれてたりする

今年の3月に、はじめて実務補習の指導員をしました。
私が実習生の時に指導員の先生が「自分自身もとても勉強になるし刺激を受ける」とおっしゃてたので、絶対一回はやってみようと思ってました。

前年に副指導員として実務補習に関わりましたが、今回は一人で指導員として臨みます。
あらためて実務補習のテキストを読んだり、どのように進めていこうかと考えていた時、診断先の「あるべき姿」を示すと書かれていて強烈な違和感を持ちました。

また、「診断士とは先生でありコンサルタントなので、教え導く必要がある。そのため普段の態度も・・・・」と考える先生もいらっしゃる事も知っています。

中小企業診断士として勘違いしてはいけないと思う

理想の状態に導くことが必要とのことかも知れませんが、理想の状態を診断士が決めることは失礼ではないかと思います。
テキストもよく読めば、経営者の意向をくんで・・・などと書かれていますので押し付けるつもりはないのかもしれませんが、安易に「あるべき姿」と言うと間違って捉えられかねないと危惧しました。

診断士にも色々な考えがある事は承知していますが、色々なタイプの考えがあることを伝えたほうが良いと考えました。
そこで、私は実習生の方に対して、

『「べき論」を使う時はくれぐれも注意すること。経営者の方に対してべき論を使う時は、よほどの信念をもって確信のある場合に発言する方が良い。
ヒアリングでは、あるべき姿でなく、社長の「ありたい姿」を引き出すように。』

と、実習が始まる初日の一番初めに伝えました。
今考えると、なかなか偉そうですね。
しかし、次回以降も同じ話をすると思います。

経営の主役はあくまでも、経営責任者である社長と考えます。
我々診断士は、その会社にとって何のリスクも取らないお気楽な立場であることをわきまえる必要があると思ってます。


自分も「べき論」になってるやん

と、ここまで書いてると、自分もべき論を持っている事に気が付きました。
「理想を実現」させるには信念が必要ですが、気を付けなければいけません。

自分としては「安易にべき論を振りかざさない」ことが大事かなと思います。

この仕事をしていると、経営って正解があるようでないと痛感ます。
なのでテキストや安易に他者事例を当てはめて枠に縛るよりも、経営者やその会社に合った方法を一緒に探しすことを心がけています。

それでも、仕事柄自分の考えの押し付けになりがちなので、十分に注意していきたいです。


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