波乱の1月相場

1月の日経平均は、月間で451円安と、
5ヶ月ぶりの下落となりました。
また、1月最終週の日経平均は週間で、622円安と2週続けての下落でした。

2020年の年明けから、アメリカによるイラン攻撃をきっかけに下落するなど、中東情勢、トランプリスクに身構えました。
その後は、米中貿易摩擦がいったん休戦モードになり、日経平均も20日月曜日に昨年来高値をつけました。
しかし、バブル崩壊後の最高値2万4270円を目前にして調整することに。30日木曜日には、3ヶ月ぶりに2万3000円を割り込みました。
新型コロナウイルスが猛威をふるい、日に日に感染者が拡大。すでに発症1ヶ月で、SARSの感染者数を超えました。

思い返せば、昨年来高値を付けた20日月曜日。番組の大引後に、FTの報道によると、新型肺炎の感染者が1700人を超えているというニュースを紹介し、中国側の発表とかなり開きがあるので、今後が気になるとお話しさせてもらいましたが、まさかそれを大きく超えて感染者が9000人を突破してくるとは。
いまだ感染者は拡大し、日本で、人から人への感染も起きているようで、
この週末から来週にかけても新型肺炎のニュースに引き続き注意しないといけないと思っています。
世界的に新型コロナウイルスの感染が早く終息してほしいですし、
日本で命に関わることにならないことを願っています。

そして、今回の新型肺炎で、経済活動の滞りは気になるところです。
中国が団体旅行を取りやめたことで、インバウンド需要の落ち込みが懸念されています。また、国内勢も買い物などを控える動きもでてきそうで、小売りやサービス企業は打撃を受けそうです。
ただでさえ、消費増税で個人消費は減速し、節約志向になっているところで、
この新型肺炎が加わってしまいました。

中国で展開している日本企業の小売店や、工場なども相当な影響がでる可能性があります。
そうすると、日本経済は、内需だけでなく、外需にも下押し圧力がかかり、さらに弱含むことになりそうです。
一部で、中国中心に受注の底入れがみえてきたものの、これでは再び中国経済自体が再び減速し、底入れがまた遠のくことになりかねません。
中国関連株などはどうしても上値追いはできないかもしれないですね。
来週はトヨタが決算を発表します。
今日はデンソーなど、傘下の自動車部品メーカーが下方修正するなどし、トヨタも懸念されて、結局今日は小幅高と安値引けに。
中国経済が再び減速へと向かうと、少し復調が見えていた自動車への影響もこれからでてくることになりそうです。

中国で開かれる予定だったスポーツなどの国際大会やイベントも取りやめの動きが相次いでいます。
春節明けの上海総合指数はどのくらいの下げとなるのか、心構えはできてきたものの、マーケットの重石になってしまうのか、あわせて見ていきたいですね。
因みに、日経平均、1月最終日は反発して2万3000円を回復しましたが、上値の重さはみられ、前日400円以上下げた分を取り戻せずに終えました。
プラスではじまった香港株は下げに転じ、昨日急落した台湾株も小幅な反発にとどまり、昨日昨年来安値を更新したマザーズ指数は8日ぶりの反発にもかかわらず、上昇率は限定的となっていました。
今回一連の話の中で、違和感を持ったこと。それはWHOの事務局長と中国の習近平国家主席との会談。
満面の笑みと硬い握手の写真と、
双方の言葉です。政治的要素が滲むWHOの対応には注意していきたいと思いました。

2月相場まだ不安定な相場になりそうにも思います。思考停止にならず、資金の動きを追っていきたいと思います。

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