見出し画像

なろう このなろう その1

旧聞になるが、23年10月27日
犬塚弘氏が逝去された。
このことはおれたちに
たくさんのことを考えさせてくれた。

先ず確実に言えることは
クレージーキャッツの再結成はないということだ。
最近では別メンバーによって
B小町が再起動するというincidentが発生した。
(まんがの世界の話だが。)
例えば
令和のクレージーキャッツが結成されたとしても
それはおれたちのクレージーキャッツなのか。
おれたちがクレージーキャッツとしたものは
何なのか。

王国一の無責任令嬢
作者:鰯づくし氏

あっ、タイトル変えちゃったけど。
うん、
当初の見込みが勘違いだって判明しちゃったんだね。
躍如として面目ない。
判明したから語り口を変えようと思ったんだよ。
なろうにはずっとハマりっぱなしだけど
そうすっと やっぱり読み方も変わってくるんだよ。
型に嵌めようとすると無理があるんだね。

anyway.

ニコール・フォン・ブランテッド。
彼女は貴族制の時代において
身分を問わずに有能な人材を取り立て、
自領はおろか王国も大いに発展させたと
後世に伝えられている。
しかしその実態は
「そのうちなんとかなるだろう」が口癖の、
大体万時人任せな無責任令嬢だった。

作者自身による紹介である。

そもそも人生において大切なことは
タイミングとC調と無責任♪
なんだな。

そんな物語が紡がれ始めた。
(連載中ということだ。)

「お金がないなら、
わたしのところにくればいいじゃない。」
物語はこう始まる。
そして、
「わたくしもございませんが、
心配しないでくださいまし。
大丈夫、そのうちなんとかなりますわ。」
イイ感じに続く。

分類すると「わたしtueeee」系のお話ですね。
でね、政敵(所謂異世界貴族世界という設定)を相手に
無双していくということなんだけどね。
そんな事いわれたって面白くもなんともないだろう。

脇を固めるキャラクターがなかなかイイ感じなんだ。

「やあケイト。もしかして難民と何人と
韻を踏んでいるのかい?」
「そんなわけがないでしょう!
拾われた難民、これでもう何人、
だとか流行の音楽みたいなこというわけないでしょう
チェケラッ!」
「いや、随分ノリノリに見えるけど。」
前の人がお父さんの
ジョウゼフ・フォン・ブランテッド伯爵。
ノリがイイけど鷹揚で有能な領主。
後の人はケイト・タニバレイ。
メイド長で
小林信彦作(ちはやふる奥の細道、な)に出てくる
「我嘲道」みたいな拳術の達人。
掛け声が「がちょ~~ん」。

「美味しいもの、あるのかな……」
「そこのあなた!
 今、美味しいものとおっしゃいましたか!」
前の人は、エイミー・モンティエン。
元社畜(現世で、転生者ぢゃない)、領主補佐官になって
社畜チート無双する。
後の人は主人公ね。

「そこまで気付かれるんですね……
 なんというか、具体的に想像が出来たら、
 気持ちもそっちに向かいやすいと言いますか……」
ずばりとポイントを突かれ、
サーシャは降参とばかりにしぶしぶ説明をする。
彼女は、前世で営業職だった。
その時の知識と経験を生かして自分なりの
交渉スタイルを構築していったのだが……
「ええ、おかげでわたくし、あなたが欲しくなりました!」
欲しがられている人は、サーシャ・ラスカテル。
転生者で、前世で読んだ小説の世界に転生した
と考えている。
悪役令嬢の人格が何か違っていることに戸惑っている。
欲しがっているのはもちろん主人公ね。

「いや~、ベルも腕を上げたね。
 ワンさんが8人おねんねさせる間に、4人も沈めてたヨ」
「そんな、私なんてまだまだで……
 ワンさんの動きも、
 相変わらずほとんど見えなかったですし」
前の人は、ワン・チャンヤン、庭師の人。
本人曰く、害虫退治は得意とのこと。
後の人はメイドのベル。ワンさんの弟子。
(なんでや)

とこれだけキャスティング出来れば
概ねお話は面白くなる。
あっ、作者は百合系モノ書きを自称しておられ
そういうこともあるのだが
おれは他のことに妄想が忙しいのでよー判らん。
(面白味が)

まだだ。まだ、全てを失ったわけではない。
こうして新たな領地をあてがわれ、
妻も家臣もついてきてくれている。
全てを失った、などと、彼女に、彼らに失礼だ。
まだその手には、大事なものが残っていたのだから。

見れば、青い空、白い雲。

知らず、子爵の口が勝手に動く。
「……そのうち何とか、なるだろう、か」

引用なんだけどね
ココロにしみるね。
美しい風景が目に浮かぶようだ。
ブランテッド家に謀略戦を仕掛けて自爆
おまけに侯爵から子爵に降格
傷心の元侯爵の心象だ。

おれたちの世界は
pragmatism過敏症がパンデミックになっている。
クレージー・キャッツのDNAが
佳きワクチンになってくれれば。
(プラスミド推しなんだよ。)
そんな想いでキーボードに向かってみた。

E.N.D.


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?