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植物図鑑*ミヤマキリシマ

九重*黒岩山〜大崩ノ辻

久住山や中岳と1700m級の山脈が続く九重の山々だが、登山口である牧ノ戸峠の駐車場は1300mまで高度が上がる。

黒岩山はやまなみハイウェイを挟んでこれらの山とは反対側の1500m級の山である。熊笹の生い茂った眺望の良いトレッキングコースだが久住山等に比べると物足りなさを感じるのかマイナーなコースでもある。

今年のミヤマキリシマは尺取り虫の大量発生でお花は茶色に枯れてしまっているとのこと。唯一、上泉水山から回り込んだ大崩ノ辻の斜面は花つきが良いということだった。
クマザザのトレッキングコースから向かい側のピンクに色づいた平治岳や星生山がよく見える。尺取り虫の駆除散布を望む声もあるらしいが絶滅するゾーンではなく人が手を加えることで生態系を壊してしまうことこそ恐ろしいことはない。

ミヤマキリシマは九州の特定の山で見られるツツジの仲間。火山活動によって生態系が撹乱された山肌に生存する。火山活動が終息して森化が進むと消えていく。風雪にさらされる過酷な山肌に可愛らしいピンクの花群がたくましく咲いていた。

クマザザのトレッキングコース
大崩ノ辻は上泉水山をトラバースする途中、かなり危険な湧水湿地帯の岩場がある。
目の前に湧蓋山.みそこぶし山.一目山、右端に霞む万年山
眼下に広がる八丁原.筋湯温泉
足元に広がる群生
遠くに由布岳
左から三俣山.硫黄山.中岳.天狗ヶ城.星生山
山頂がピンク色の平治岳

灯台躑躅.満天星<ドウダンツツジ>

この時期、ミヤマキリシマの隙間に満開を迎えるドウダンツツジ。ヒカリを灯す灯籠のようなフォルムからの命名。小粒のぶどうのような花の固まり。この小さな花一粒づつが火山灰の黒土に散るとまるで、夜空に散らばる星のようだ。
小惑星帯の小惑星6786番は<満天星>ドウダンツツジと命名された。大自然と大宇宙とわたし
みんなひっそりとたくましく生命をきらめかせている。

6786 doudanTsutsuji<満天星>

植物のドウダンツツジに因んで命名された小惑星帯に位置する小惑星
The stars of the whole sky

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