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【Natural Farming】日本お米ばなし

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自然栽培米・有機栽培米専門店「Natural Farming」 人や地球に優しい米作りを応援する、お米とオーガニックに詳しい稀有な米屋。 各地のお米コンテストで審査員を務めるほど… もっと読む
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記事一覧

日本お米ばなし vol.41 食文化編「和食と一汁三菜」

Natural Farmingは、お米の専門家である「五ツ星お米マイスター」のいるお店です。 お米が大好きな私たちがお届けする【 日本お米ばなし】ぜひご覧ください。 2013年に「和食」がユネスコ無形文化遺産に登録されてから、10年が過ぎました。私たちは米屋で、年間200種類以上のお米を食味検査しているため、ほとんど毎日が和食です。 近年、日本人のお米離れが進んでいますが、和食ではないとしても、日本の多くの家庭でまだまだお米を食べる習慣があります。 今回は、「和食」とはな

日本お米ばなし vol.40 食文化編「七草がゆは食べた方が良い?」

Natural Farmingは、お米の専門家である「五ツ星お米マイスター」のいるお店です。 お米が大好きな私たちがお届けする【 日本お米ばなし】ぜひご覧ください。 一年で最初の節句は1月7日。この日は「人日(じんじつ)の節句」または「七草の節句」と呼ばれ、「七草がゆ」を食べる慣わしがあります。 七草がゆを食べない地域や家庭もあるようですが、日本の行事食として、1月7日に七草がゆを食べる理由をご紹介したいと思います。 七草がゆを食べる風習七草がゆは、1月7日「人日の節句」

日本お米ばなし vol.39 栽培編「田んぼでは連作障害が起こらない?」

Natural Farmingは、お米の専門家である「五ツ星お米マイスター」のいるお店です。 お米が大好きな私たちがお届けする【 日本お米ばなし】ぜひご覧ください。 近年の家庭菜園、アウトドアや田舎暮らしなどのブームもあり、農業体験や実際に畑で野菜を作っている方もいることでしょう。 皆さんは「連作障害」という言葉を聞いたことがあるでしょうか?同じ土で同じ作物を作り続けると連作障害といって作物がうまく作れなくなってしまう現象が起こることがあります。 そのため、その年によって畑

日本お米ばなし vol.38 歴史編「雷はどうして稲妻というの?」

Natural Farmingは、お米の専門家である「五ツ星お米マイスター」のいるお店です。 お米が大好きな私たちがお届けする【 日本お米ばなし】ぜひご覧ください。 日本では、雷のことを「稲妻」とも呼びますが、これは一体なぜでしょう?今回はこのちょっとした疑問を解説していきたいと思います。 雷という漢字雷は「雨」と「田」に分解できる会意文字です。 雨と田んぼを連想させますが、雷という漢字の成り立ちをたどると元々は田ではなかったことがわかります。 現在の雷という漢字に使われ

日本お米ばなし vol.37 食文化編「江戸で生まれた丼もの」

Natural Farmingは、お米の専門家である「五ツ星お米マイスター」のいるお店です。 お米が大好きな私たちがお届けする【 日本お米ばなし】ぜひご覧ください。 今では様々なバリエーションがある「丼もの」ですが、その発祥は江戸時代。今なお愛される江戸グルメを少しご紹介します。 うな丼うな丼発祥の地は茨城県龍ケ崎市だそうです。江戸時代後期の芝居の金方(資金を出す人)だった大久保今助が故郷の常陸太田に帰る途中、牛久沼の渡場で蒲焼と丼めしを食べようとしたところ、船が出航して

日本お米ばなし vol.36 栽培編「栽培方法の独自分類をつくった理由とは?」

Natural Farmingは、お米の専門家である「五ツ星お米マイスター」のいるお店です。 お米が大好きな私たちがお届けする【 日本お米ばなし】ぜひご覧ください。 ECショップでお米を購入する方は年々増加傾向にあります。産直でお取り寄せしている方もいらっしゃるでしょう。 インターネットで検索するとき、「有機栽培 米」「自然栽培 米」といった検索キーワードを入力するとたくさんのお米が出てきます。ただ、そこに書かれている内容だけでは案外わからないことが多いのですが、知識の少な

日本お米ばなし vol.35 食文化編「普段のお米を見直す」

Natural Farmingは、お米の専門家である「五ツ星お米マイスター」のいるお店です。 お米が大好きな私たちがお届けする【 日本お米ばなし】ぜひご覧ください。 現在の白米を中心として野菜や魚介類のおかずを充実させた「日本型食生活」は、実は戦後に確立されたと言われています。 日本の伝統的な食事は「糧飯(かてめし)」といって、麦類やアワ、ヒエなどの雑穀に大根や葉っぱ、様々な食材を混ぜ合わせた混ぜご飯が多かったそうです。 日本の食と時代区分「食と農の戦後史」岸康彦著による

日本お米ばなし vol.34 産業編「米屋が減っている?」

Natural Farmingは、お米の専門家である「五ツ星お米マイスター」のいるお店です。 お米が大好きな私たちがお届けする【 日本お米ばなし】ぜひご覧ください。 皆さんは普段どこでお米を購入していますか? もしかしたら、購入したことのない方もこのコラムを読んでくださっているかもしれませんね。 今回は米屋、つまり「米穀店」が減っていることについてご紹介したいと思います。 米屋が減っている?近年、日本では米穀店が減少しています。総務省の調査によると、2022年時点での米穀

日本お米ばなし vol.33 産業編「新米はいつからいつまで?」

Natural Farmingは、お米の専門家である「五ツ星お米マイスター」のいるお店です。 お米が大好きな私たちがお届けする【 日本お米ばなし】ぜひご覧ください。 ほとんどの日本人は、秋が近づくと新米が楽しみになると思います。 でも、そもそも新米とはいつからいつまでのお米を指していうのでしょうか? 今回は意外と知らない「新米の時期」についてご紹介します。 新米はいつから?新米とは、その年の秋に収穫されたお米のことを指します。 新米の収穫時期は、一般的に9月〜10月頃です

日本お米ばなし vol.32 環境編「マイクロプラスチックの何が問題なの?」

Natural Farmingは、お米の専門家である「五ツ星お米マイスター」のいるお店です。 お米が大好きな私たちがお届けする【 日本お米ばなし】ぜひご覧ください。 Natural Farmingでは、ゴミをなくし、資源を浪費しない「ZERO WASTE(ゼロウェイスト)」活動に賛同し、可能な場合は紙袋で発送を行うなど、できる限り使用する資源を少なくする工夫をしています。 すると、お米のパッケージがプラスチック素材であることに疑問が生じます。今回はなぜこのパッケージを採用

日本お米ばなし vol.31 生物学編「在来品種のお米が知りたい」

Natural Farmingは、お米の専門家である「五ツ星お米マイスター」のいるお店です。 お米が大好きな私たちがお届けする【 日本お米ばなし】ぜひご覧ください。 Natural Farmingでは、「農薬・化学肥料・家畜由来の堆肥不使用」のお米を取り扱っています。お客様の中には、とても勉強熱心な方々も多く、「より原種に近い品種」を探して当店にたどり着いた方もいらっしゃるようです。 そこで今回は、当店で取り扱っている「より原種に近い品種」をご紹介します。 在来品種とは在

日本お米ばなし vol.30 生物学編「お米にもF1品種と固定種がある?」

Natural Farmingは、お米の専門家である「五ツ星お米マイスター」のいるお店です。 お米が大好きな私たちがお届けする【 日本お米ばなし】ぜひご覧ください。 今回は種のお話。お米は1粒1粒が種ですよね。 一般的に流通している野菜のほとんどがF1品種といって、優れた性質を合わせ持つように人工的に交配してつくった品種が使われています。 それでは、お米の場合はどうなのでしょうか? F1品種とは家庭菜園をされている方や学校で習ったという方もいらっしゃるかと思います。F1品

日本お米ばなし vol.29 調理編「五ツ星お米マイスター直伝!土鍋ごはんの炊き方」

Natural Farmingは、お米の専門家である「五ツ星お米マイスター」のいるお店です。 お米が大好きな私たちがお届けする【 日本お米ばなし】ぜひご覧ください。 自宅に炊飯器を持たない方で、お鍋や土鍋でお米を炊いている方も少なくありません。そこで、今回は土鍋でごはんを炊く方法を伝授します。 教えてくれる人Natural Farming店主で、五ツ星お米マイスターProf.、米・食味鑑定士の資格を持つ小野寺理騎(おのでら りき)がお伝えします。 店主の紹介はこちら

日本お米ばなし vol.28 調理編「夏こそ気をつけたいお米の保存方法」

Natural Farmingは、お米の専門家である「五ツ星お米マイスター」のいるお店です。 お米が大好きな私たちがお届けする【 日本お米ばなし】ぜひご覧ください。 日本お米ばなし vol.28 調理編「夏こそ気をつけたいお米の保存方法」 皆さんは、お米をどこで保存していますか?精米後のお米はどんどん劣化していきます。少しでも美味しさを長持ちさせるために、ご家庭でできる方法をご紹介します。 お米の賞味期限 お米には賞味期限がありません。しかし、冒頭でお伝えしたとおり、