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お金の心理学

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人間がお金を使う際の心理を論文や研究データなどをもとに解説します。 あなたがお金に抱く心理は、合理的でないかもしれません。 正しいお金の使い方をするためにまずは自分がどんな心理を…
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#お金の心理学

愛着が引き起こす資産形成の罠【怖いお金の心理】

今回のテーマはお金の人間心理についてお話ししましょう。 今回触れるのは、人間誰もが持っているお金に対する心理。 基本的には別に害のない心理なのですが、特有の状況に陥ると、途端に害を及ぼすようになります。 さっそく見ていきましょう。 ■保有効果保有効果ってご存知でしょうか? 人は自分が持っているもの、契約しているもの、使っているものに高い価値があると思い込む性質があるんです。 別になんてことのないものでも、その人にとってみればとても大切だったりする、みたいなアレですね

あなたはなぜ物欲を我慢できないのか【自制バイアス】

自分がどれだけ誘惑に我慢できるか知っていますか? という人でももしかしたら、自制心は大して持っていないのかもしれません。 その理由を見ていきましょう。 ■自制バイアスとは?僕たちは自制心を持っています。 それがなければ貯金も貯蓄もできません。 でも、この自制心、案外あてにならないんです。 ■人は誘惑に弱い人は貯金しないといけない、とわかっていてもショッピングモールに行くと知らぬうちに高価なバッグを買ったり、食べ物を買い食いしてしまします。 それはひとえに人間の本能

必ずハマるお金の危険な罠【アンカリング効果】

さて本日はお金の危険な罠について心理学的な側面からみていきましょう。 先日以下の記事を投稿しました。 これはメンタル・アカウンティングについての記事です。 ざっくり説明すると、 💡メンタル・アカウンティングとは 心の会計簿とも呼ばれ、人間は、無意識のうちにお金を複数の用途や状況に使い分けているということ。 お金は一律ではなく別々の容器に入っているものと捉える心理のこと。 今回はアンカリング効果と名前が似ていますが、内容は異なります。 ■アンカリングとは?アンカリン

人がはまる、お金の怖い罠【メンタル・アカウンティング】

■メンタル・アカウンティングとはメンタルアカウンティング(Mental Accounting)とは、 人がお金に関して何か意思決定をする際に、 様々なことを勘案して総合的(合理的)に判断するのではなく、 狭いフレームの中で判断してしまうことをいいます。 要するに、人は自分の持っている全体の資産を考慮に入れながら 金銭のやり取りをするのが苦手、ということです! メンタル・アカウンティングは「心の会計(心の家計簿)」とも呼ばれます。 私たちはそのお金の使い道や出所といった、

「お金で幸せは買えない」はほぼ間違い【ハーバードの心理学者の研究】

こんばんは! 今回は心理学に基づいた少し自己啓発チックな記事になります! ■ハーバードの心理学者によるとハーバード大学の心理学者Daniel Gilbert(ダニエル・ギルバート)氏は、 "お金で幸せは買えない。" 「この格言は素晴らしいし、世間一般に信じられていますが、ほぼ間違いです」 と自身の論文で書いています。 心理学の分野では一般的に、ある一定の年収までは収入と幸せに相関があるとということが分かっています。 それはつまりはある一定のラインまではお金で幸せが買