残滓のさらにカケラ、それをすくう「ポイ」
縁日の金魚すくいに、濡れたポイ
むかしむかし、私がまだ子どもの頃のことです。
春彼岸のお墓参りの日には、お祭りでもないのにお寺の門前に屋台が数軒並んでいました。流石に食べ物屋さんはありませんでしたが、子ども相手におもちゃ屋さんと金魚すくい屋さんが居たことを覚えています。
私はいままで一匹も金魚を掬えたことがありません(いつもおまけで一匹もらえます)。その時に使う、金魚を掬うための和紙製の道具を「ポイ」と呼ぶそうです。
ポイは最初に水に浸すのがコツだよ、と友人は言