習作#1

座席下からの温もり
全神経を座っている右足に集中させる
ポツ、ポツ、ポツ、
メトロノームのように一定のスピードで
ポツ、、ポツポツ、、、ポツ
電車のせいか、彼女のせいか、
時折訪れる不安定、不安定

先ほどまで美しく舞っていた雪は、車窓を隔ててただの雨のように見える

目の前の吊り革をもつ
彼女にとってはそこしかないのだ
足を伝う水の気配に
誰のせいでもないのだとここに認める

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