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【感想】BPL 各チーム振り返り 【APINA VRAMeS編】

 こんにちは。あっという間にBPLが終わり空虚な日々を過ごしています。想像以上に私の生活にBPLが根付いていたんだなと、改めて気付かされました。
今回はついに、初代王者であるAPINA VRAMeSを振り返りたいと思います。素人の戯言ながら楽しんでいただけたら幸いです。

見据えるビジョンは勝利への道
APINA VRAMeS

戦績

1srStage 2位通過 勝ち点8[2勝2分1敗]38pt
2ndStage 3位通過 勝ち点9 [3勝1分1敗]40pt
レギュラーシーズン トータル 勝ち点 17 [5勝3分2敗]78pt
Semi-Final Stage 1位通過 勝ち点6 [2勝0敗] 30pt

チームへのコメント

優勝おめでとう、APINA VRAMeS!!!

 このチームは全員が過去にKACエリア大会出場経験を持ち、なおかつ明確な武器を携えているという、やりすぎなほど隙の無いチームでした。
①スクラッチとソフランでは世界中でも敵う相手がほとんどいない大魔王 -DOLCE.-
②高密度鍵盤発狂譜面をクールに、かつ正確に捌く若手ホープ -UCCHIE-
③低〜中難度を中心にブレなく常に無慈悲なスコアを出し続ける鋼のメンタル -NIKE.-
④一線を画す圧倒的な経験と知識でチームに知恵と勇気を与える司令塔 -KENTAN-

 こんな超人達が同じチームに集まってしまうのは流石にやりすぎなのでは...?チーム戦においてはよほどうまく立ち回らない限り付け入る隙がないな、と感じました。ただ一方でレギュラーシーズンでは1位を取ることができなかったので意外と決定力はないのかも?と思うところがありました。
 このチームの真の実力は、戦いの中での成長にありました。プロといえども人間です、調子が悪い日もあるでしょう。得意ジャンルで勝ちきれなかったDOLCE.、初めは連敗を重ねたUCCHIE、大事な場面で勝ちを取れなかったNIKE.、腱鞘炎になったKENTANと、それぞれが挫折を味わっています。それでも辛い状況を克服し、快進撃へと繋げていくのはデータだけでは予測できない芯の強さがあったからではないでしょうか。
 栄光の初代王者の称号を手に入れた選手の皆様、そして監督のDJ Genkiさん、関係者の皆様、本当におめでとうございます。

各選手への寸評

ここからはチームの各選手へコメントをしたいと思います

大魔王
DOLCE.

試合出場回数 13回 (8勝5分)
プレー曲数 26曲(21勝5敗 ストラテジー 使用1)
レギュラーシーズン 6勝2分(先鋒1 中堅2 大将5)
獲得pt 34pt 全体3位
セミファイナル 1勝2分 (次鋒1 大将2) 10pt
ファイナル (三将 大将) 1勝1分 7pt

 言わずと知れた岩手の大魔王です。5thKACまではほぼ敵なし、エンプレスでは☆12の歴代トップスコア全てが彼の記録だったほど、隙のないトッププレーヤーです。現在でも☆12の歴代記録の約10%を保持し、どのジャンルでも大台スコア超える実力であることから、大半のプレーヤーでは彼の前で塵へと還されること間違いなしでしょう。
 そんな大魔王ですが、BPLでは5年ぶりの公式大会参戦とは思わせない大暴れを見せてくれました。特に灼熱2を3523、灼熱3300オーバーを2回(しかも片方はミラーで途中ミスしながら)出すあたりは世界中の誰が同じ環境でバトルしても勝てるか怪しいスコアでしたね。比較的弱点の高密度鍵盤曲ではU*TAKAさん、WELLOWさんにやられ、運に見放された結果CORIVEさんの自選(PARANOiA ~HADES~)を落とすなど、少しだけ人間らしい部分は垣間見えましたが、大魔王として色褪せない活躍を見せつけたと思います。
 このBPLをきっかけに、今後も大会を荒らしに荒らしまくる大魔王の復活に期待したいと思います。いつまでも私たち音ゲーマーの憧れの存在であってほしいと思います。

埼玉の良心
UCCHIE

試合出場回数 13回 (6勝5分2敗)
プレー曲数 26曲(17勝9敗 ストラテジー 使用3 被使用4)
レギュラーシーズン 4勝2分2敗(中堅4 大将4)
獲得pt 25pt 全体5位
セミファイナル 1勝2分 (次鋒1 副将2) 8pt 
ファイナル (中堅 副将) 1勝1分 6pt

 最初こそは格上相手に連敗し悔しい思いをしていたと思いますが、1stStage第14試合にてストラテジーで選ばれた卑弥呼を跳ね返し咆哮してからは凄まじい覚醒っぷりを見せつけ、元々定評のあった☆12上位の高密度発狂譜面はもちろん中難易度の精度力にも磨きがかかり、以降全ての試合は引き分け以上というとんでもない成績となりました。とくにセミファイナル・ファイナルではKUREIさん相手に2タテを取り、絶対王者U*TAKAさんと引き分けたことは間違いなくアピナの優勝に貢献したところだと思います。
 アピナでは最も若く、最も静かな選手ではありますが、勝利した時に全力で喜んだり雄叫びをあげたり、かと思いきや旧に心臓を押さえて冷静になったりと非常に感情が忙しい選手ですが、この一面がアピナのキャラの濃さと魅力に繋がっているのかなと思います。KACでは惜しくも決勝進出を逃していますが、今後の活躍に大いに期待できるプレーヤーです!発狂を中心に誰もが驚くようなプレーをバンバン見せてくれると思います。

安定の羅針盤
NIKE.

試合出場回数 13回 (7勝4分2敗)
プレー曲数 26曲(18勝8敗 ストラテジー 使用1 被使用1)
レギュラーシーズン 3勝4分2敗(先鋒6 中堅2 大将1)
獲得pt 14pt
セミファイナル 2勝 (中堅2) 8pt 
ファイナル 2勝 (先鋒 五将)  6pt

 初めは機嫌の悪そうな表情に不気味なほど小さいレーダー、この2つにある種の恐怖感を覚えていました。しかし、試合が進めば進むほどこの人の恐ろしさを知ることとなるわけで...
 振り返ってみると全体の成績では2タテされたのはエースポジションのMIKAMOさん、U*TAKAさんのみ、それ以外の選手には引き分け以上の成績を出しています。とくに試合数の多かったラウンドワン相手にはU*TAKAさん以外の全員に対して2タテするなど、まさに驚異的な活躍を見せました。
 プレーヤータイプとしては低〜中難度専門でしたが、唯一出場した大将戦で絶対王者U*TAKAを追い詰め、接戦に持ち込めたのはとんでもないスキルの高さを匂わせました。
 全体的に接戦が多いアピナの中でもとくにメンタル的に怖い試合が多いですが、本番中一切表情を崩さなかったその鉄の心臓には本当に驚きです。
振り返り配信や応援などでみせるその表情やキャラのギャップにやられる人も多かった
のではないでしょうか。今後の大会でも間違いなく脅威として場を荒らしに荒らしまくってくれるでしょう。

才能を引き出す導きの智将
KENTAN

試合出場回数 8回 (3勝3分2敗)
プレー曲数 16曲(9勝7敗 ストラテジー 使用2)
レギュラーシーズン 1勝2分2敗(先鋒3 中堅2)
獲得pt 5pt
セミファイナル 2勝 (先鋒2) 4pt 
ファイナル 1分 (次鋒)  1pt

 BPLでは最年長プレーヤーながらいまだに衰えることを知らないKENTANさんです。いつ見ても姿とか喋り方とか最年長に見えません...
 レギュラーシーズンでは調子を落としていたのか戦績が奮わず、特にKEELさんとの試合の前には腱鞘炎に罹るなど心身ともにやられていたようで、プロとしての辛さを感じさせました。ですがタダでは終わらないのがこの男、2ndStage最終戦で鉄人KUREIからポイントを取ると覚醒、セミファイナルでは2タテを連続で決めファイナルでも自選のInfinity Mirrorこそ落としたものの、他選の真夏の花・真夏の夢を食って、アピナの優勝に貢献しました。
 活躍も応援も発信力も十二分なほど見せつけたKENTANさん、この先も生涯現役のプレーヤーとして色褪せないプレーを見せ続けてくれると思います。

チームへの総評

 本番力という見えないステータスの重要性を見せつけ、並み居る強豪を退けるその姿は、まさに王者と呼ぶのに相応しいでしょう。そして単に勝利を重ねたわけではなく、スランプに陥りつつも復活するストーリーを描きながらの優勝は大会としても、ドキュメンタリーとしても素晴らしい展開だったと思います。
 このアピナの優勝により、本番力と不調を跳ね除けるメンタルの強さが来期以降のBPLで重要視されるようになるのではないでしょうか。確かに歴代記録を出し続けるのは大切ですが、自分がもつ最大の力を出し続けることの重要性が彼らの活躍から証明されたと思います。本番力に強すぎるこの4人が同じチームに集まるかはわかりませんが、芯の強さが真の強さに繋がることを見せつけた最強のメンバーが描いた試合の数々は、音ゲー史の中で今後永遠に語り継がれていくでしょう。

最後に

 ベテラン勢が多いチームで期待も大きかったと思いますが、まさかここまで派手に暴れてくれるとは思わなかったのではないでしょうか。大魔王の威厳発揮、次世代を担う若手の活躍、鉄の心臓、古参のプライドとそれぞれが目立つ試合をできたことも大きいと思います。
 もちろん、試合外でも賑やかなチームでもありました。メディアに強いDOLCE.さん、KENTANさんはもちろん、プレー中との大幅なギャップに萌えさせられるNIKE.さん、UCCHIEさんのお茶目さもチームの魅力を高めていました。もちろん、監督の中では知名度・実力ともに高いDJ Genki監督もアピナの人気を支えていたと思います。
 あまりにも豪華すぎたチームですが、今後も各々が初代王者の名に恥じない活躍をし続けていくことを期待します。

がんばります