【読んだ】知的生活の方法(初版1976年)

先日あざみ野ので開催された飲食・メディア業界の未来に関するディスカッション(嘘)で、同僚から必読書と言われてその場で酔っ払いながらポチした本を読み終わりました。

本を読む人は「知的生活」をしているのに対し、本を読まない人は単に日常生活をしているだけなのだ、というものです。

知的生活の方法 渡部昇一

中盤以降は「理想の書斎」だの「脳の活性化に効く酒はワイン」だの、新橋のガード下で本好きのオッサン(おっと失礼!)が若者相手に妄想を炸裂させている感満載でニヤニヤします。※その後教えてもらった、この本の印税で建てたという壮大な書庫はこちら。挿絵にあったのまんまに見える。

「ま、女性には関係ないんだけどね」的な時代を感じる味わい深い序文に膝から崩れそうになったり、ちょいちょい垣間見える男尊女卑な世界観にとまどいを感じますが、それはまあ時代的にそういうものだったということで生暖かく受け流しましょう。いちいち時代を遡ってまで傷ついてたらキリがありません。(実際だいぶイライラします。ジブリの映画見てる時と似てます)

とはいえ、周りの男性を見渡すとだいたいアタシより知的なんですよね。この歳まで付き合いがある人たちだし、まあまあ日本を牽引してる部類の人が多いという、ある程度スクリーニングされた状態ではありますが。
現実問題まだまだ男女差はあると思います。これからですな。

脱線しました。

うちはど貧乏だったが「本は知恵という財産になるのでどんなにお金がなくても買いなさい」という両親だったので、とっても共感する内容です。

本読みになると、書店で棚の前に立てば自分とマッチする本がどれか瞬時に見分ける勘が鍛えられるというのもホントそのとおりです。なので代官山蔦屋ではアタシはまったくピンと来ないんだと思います。

また読書中にメモに書き写したりするのは時間がかかるうえに一気に没入する感覚を味わえないのでやめるがよい、というのもわかります。アタシも同じです。

しかし。

確かに周りの本読まない人にもっと知の凝縮である本に触れてもらいたいと思うんだけど、この本読もうと思う人や読んで面白いと思う人はすでに「知的生活」してる人だろうなあ。

昭和の、中流階級が接触できる情報量が圧倒的に少ないなか知的好奇心はあれどその先に進む方法が整えられてなかった頃に、ポテンシャルある人に気づきを与えたとは思います。

が、現代のいくらでも情報接触できるにも関わらずやってない人に言ったところで「オッサン、ウザい」「オッサンの自慢話はいいよ」で終わりそうなんですね。。。残念ながら。

とりあえずアタシは最近読書量が落ちているし、知らないことが多すぎるなあと反省したので、もっとよい本と戯れたいと思います。

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