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「夏と秋」Webマガジン 第11号

【はじめに】
こんにちは。こうさき初夏と秋月祐一の創作ユニット「夏と秋」です。Webマガジン第11号は、「読者投稿欄でぐでぐ」の常連投稿者、瀬戸さやかさんのこれまでの作品を、まとめてご紹介。お楽しみいただければ幸いです。

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今回のマガジンは、
【ゲスト作品「ぬか床混ぜる」/瀬戸さやか】
【ゲスト作品評/秋月祐一・こうさき初夏】
【短歌「バブみ100%」/秋月祐一】
【読者投稿欄でぐでぐ(8)/瀬戸さやか】
【カピバラ温泉日記/秋月祐一】
という内容でお送りいたします。

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【ゲスト作品】

  ぬか床混ぜる  瀬戸さやか

風鈴のようなピアスを垂らしつつトランク持って立つ無人駅

食卓に器はあふれ悲しみはテレビの光に吸い込まれてく

宇宙葬ひとりで星になるならばそれもいいかとぬか床混ぜる

喇叭水仙ぽんぽんと咲く春隣ヒートテックをふうわりと脱ぐ

今日もまた言葉を探すフリクション消した言葉も私の言葉

天気予報チラ見しながら黙々とつける家計簿、無音のおなら

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【ゲスト作品評】

  瀬戸さやか「ぬか床混ぜる」評  秋月祐一

瀬戸さやか「ぬか床混ぜる」は、Webマガジン「夏と秋」の人気のコーナー「読者投稿欄でぐでぐ」を契機に生まれた作品をまとめたもの。

「読者投稿欄でぐでぐ」は、投稿者と秋月祐一の短歌推敲のやりとりを、メールそのままのかたちでお伝えしている。言うなれば、短歌が生まれる瞬間をドキュメンタリーとして提示する試みである。瀬戸さやかはそのコーナーの常連投稿者なのだ。

瀬戸の歌に、ぼくがもっと具体を、もっと意外性を、とアドバイスをする。そのやりとりを数往復していると、瀬戸からぽんと飛躍した歌が届く。それらはぼくの想像をはるかに上回るできばえで、毎回ハッとさせられる。このたび、あらためて評を添えて、紹介したいと思った次第である。

〉風鈴のようなピアスを垂らしつつトランク持って立つ無人駅

たとえば、実家から離れて一人暮らしを始めようとする、あるいは、長期の一人旅に出ようとする場面などを想起した。孤独と引き換えにして手に入れた自由。その象徴として「風鈴のようなピアス」が揺れている。涼やかな叙景から、繊細な心情を感じさせてくれる一首である。

〉食卓に器はあふれ悲しみはテレビの光に吸い込まれてく

悲しいことがあっても、嬉しいことがあっても、人は家族とともに食卓に向かう。にぎやかな家族の会話、にぎやかなテレビの音声、それがふっと無音に感じられる瞬間。あふれた悲しみが、テレビの光に吸い込まれてゆく。

〉宇宙葬ひとりで星になるならばそれもいいかとぬか床混ぜる

自分が死んだときは「宇宙葬」にされて、星くずとなる。作者は、そんな孤独な想像をして「それもいいか」と思い描いている。しかも、それは「ぬか床混ぜ」ながらである。ぬか床に宇宙空間に通じるものがあるというのは大きな発見。主婦の哀感も伝える、巧みな結句である。

〉喇叭水仙ぽんぽんと咲く春隣ヒートテックをふうわりと脱ぐ

「春隣」は、春はもうそこまで来ている、といった意味の冬の季語。部屋に飾った喇叭(らっぱ)水仙がぽんぽんと咲く日に、それまで着てきたヒートテックを脱いでみようという気になったのである。春の訪れを予感させる一首。

〉今日もまた言葉を探すフリクション消した言葉も私の言葉

作歌の場面を詠んだ歌だと思われる。「今日もまた」とあるから「言葉を探す」のが作者にとっての常態だとわかる。フリクションは評者も愛用しているが「消した言葉も私の言葉」だと感じたことはなく、一読してハッとさせられた。

〉天気予報チラ見しながら黙々とつける家計簿、無音のおなら

テレビの天気予報をチラ見しながら、黙々と家計簿をつけている。これだけだと、頑張っている主婦のイメージで終わってしまうが、「無音のおなら」が意表を突く表現である。忙しいながらも状況を楽しんでいる、心のゆとりが伝わってくる。

平易な言葉づかいと、思いがけない飛躍。このふたつの特徴をもつ瀬戸さやかの短歌が、今後どのような広がりを見せるのか、注目してゆきたい。

  日常の魔術師・瀬戸さやか  こうさき初夏

〉風鈴のようなピアスを垂らしつつトランク持って立つ無人駅

【評】
旅情を感じさせる作品です。実際の旅をした時の様子を詠んだとも、人生において新しいことを始めるときの叙情を詠んだようにも読めます。
どちらにせよ、旅の終着点ではなく作中主体の旅へのワクワク感が「風鈴」に託されています。
ピアスにはいろんなタイプのものがあります。ざっくりわけると揺れるタイプと揺れないタイプ。揺れるタイプには耳から目立つ飾りをぶら下げているようなつくりのものがありますし、もっとシンプルなタイプもありますが、少なくともファーストピアスみたいな小さい丸いやつではないと思うんです(ほんとに色々あるんですよ、ピアスって)
揺れるタイプのピアスはある程度ピアスホールが安定しないとつけられないんですね、重いから。だから主体は初めてピアスを開けて、それから揺れるピアスをして、それで旅に出て、トランクを持って立っています。
ある程度安定したピアスホールに揺れるピアスを垂らしていることと、そうやって旅に出るまでに積み重ねてきた時間を思いながら無人駅に立つこと。
無人駅に立つことで、「風鈴」の音を感じながら次にどこに行けばいいか静かに考える。
旅は始まったばかりです。

〉宇宙葬ひとりで星になるならばそれでもいいかとぬか床混ぜる

【評】
今回の六首はもちろんどれも力作ぞろいですが、間違いなくダントツなのがこの一首です。
「宇宙葬」で初句切れの歌ですが、キーワードは「ぬか床」です。作中主体はぬか床を混ぜながら、自らが宇宙葬をされることを想像しています。
ウィキペディアによると、宇宙葬とは個人の遺骨などをカプセルに収めてロケットに載せ、宇宙に打ち上げるというものだそうです。
海とか森とかに遺灰をまくというのは聞いたことがありましたが、宇宙に飛ばすというのはスケールが大きい話ですね。
一方、ぬか床とはたいてい壺とかタッパーなどのいれ物にぬか漬けを作る材料を詰めて使うもので、基本的には毎日まぜます。
ぬか床の材料は基本はぬかですが、どんな味にしたいかで隠し味でいれるものは人それぞれだし、何を漬けるかも人それぞれです。
人それぞれというか、家庭それぞれかもしれませんが、ぬか床を混ぜる人とぬか床には一対一の関係が存在しています。
よってある種の世界がぬか床には構築されていくのであり、ひとつの空間という意味においては宇宙であるとも言うことが出来ます。
この歌は宇宙に散骨される自分を想像しながら、日々の生活として、ある意味宇宙でもあるぬか床を混ぜることで、作中主体が日常に余白を生み出している歌なのです。
ぬか床をまぜながら宇宙と宇宙が重なり合うことを想像する。なんと美しくぜいたくな家事時間なのでしょうか。

〉喇叭水仙ぽんぽんと咲く春隣ヒートテックをふうわりと脱ぐ

【評】
もうすぐ春が来ることが感じられる明るい気分になる短歌です。「ぽんぽん」とか「ふうわり」のオノマトペが春の訪れを表すのにとても効いています。
秋月の言うように「春隣」は冬の季語ですが、三句目にこの言葉をもってきているのがキモですね。
初句から二句目までの「喇叭水仙ぽんぽんと咲く」と四句目から五句目までの「ヒートテックをふうわりと脱ぐ」の間にどう言葉を置くか考えどころであったのではないでしょうか?
初句は助詞の「が」が省略されていて、この歌は三句切れですが、三句目「春隣」で歌の構造として切れを作り出すのと同時に、意味的にも、もう間もなく春がやってくることを表しています。すなわち「春隣」で歌の構造と意味両方にはたらきかけることに成功しています。
韻律的に「喇叭水仙」「ぽんぽんと」とP(パ行)の破裂音が続き、「春隣」「ヒートテック」「ふうわり」とh(ハ行)音が並んで音読が心地よいです。


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【短歌】

  バブみ100%  秋月祐一

七歳児めいたおなかを出したままバンザイ寝する嬢ちやん奥たん

このところバブみ感じてオギャつてる嬢ちやん奥たん二十八歳

しかもそのバブみ感じる相手とは夫のぼくだ、嬢ちやん奥たん

赤ちやん返りしてゐる妻にデコ撫でをせがまれてゐる初夏の午後

沖縄の海でビキニを着たいのと七歳児めいたぽんぽんが言ふ

足りん足りんエロさが足りん、嬢ちやんはピノコのことを見習ひなさい

食前にアイスを食べて血糖値いきなり上げる嬢ちやん奥たん

闇雲にバブみのつよい妻とゐて、いけませーんが口ぐせとなる

ぼくのことズッキーニと呼ぶ妻がゐて、嬢ちやんもつと野菜を食べな

ぼくが二十一歳のとき嬢ちやんは生まれたんだね、トマト食べよう


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【読者投稿欄でぐでぐ(8)】

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瀬戸さやかさん→秋月祐一

こんにちは。
でぐでぐへの投稿です。

【原作】
夕食後と書かれた袋に入ってる薬の数はラッキーナンバー

意外性を狙ってみたのですが、どうでしょうか。
よろしくお願いします。

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秋月祐一→瀬戸さやかさん

ご投稿ありがとうございます。

〉夕食後と書かれた袋に入ってる薬の数はラッキーナンバー

「夕食後と書かれた袋に入ってる薬」までは面白い導入だと思うのですが、「ラッキーナンバー」からうまくイメージを広げることができずに、困っています。占いに興味のある方は、そこのところをすんなり想像できるのかもしれませんね。原作のままで完成した歌とも言えますが、もしよかったら、ラッキーナンバー以外の可能性を探ってみませんか?

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瀬戸さやかさん→秋月祐一

【原作の原形】
夕食後と書かれた袋に入ってる薬の数は数えずに飲む

元はこうだったのですが、これではつまらないかなと思い、改作したのが「ラッキーナンバー」の歌だったのですが……やっぱりつまらないですよね?

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秋月祐一→瀬戸さやかさん

〉夕食後と書かれた袋に入ってる薬の数は数えずに飲む

闇雲な感じに、一瞬ひかれつつも、やはり物足りないような気がします。想像の余地みたいなものの有無、なのかもしれません。

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瀬戸さやかさん→秋月祐一

【改作1】
夕食後と書かれた袋に入ってるパステルカラーの粒を飲み込む

どうでしょうか。

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秋月祐一→瀬戸さやかさん

ご改作ありがとうございます。

〉夕食後と書かれた袋に入ってるパステルカラーの粒を飲み込む

パステルカラーが薬の色だというのは、意外性がありますね。

上下を逆にして「パステルカラーの粒を飲み込む」から始めてみるのは、どうでしょうか?

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瀬戸さやかさん→秋月祐一

【改作2】
パステルカラーの粒を飲み込む夕食後ぷちんぷちんと幸せ溶ける

どうでしょうか?

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秋月祐一→瀬戸さやかさん
ご改作ありがとうございます。

〉パステルカラーの粒を飲み込む夕食後ぷちんぷちんと幸せ溶ける

言葉の活きがよくなりましたね。パステルカラーの「パ」と、「ぷちんぷちん」が響き合い、まさに幸福感を感じさせてくれます。

その一方で、薬であることが読者に伝わりづらくなったような気がするのですが、いかがでしょうか?

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瀬戸さやかさん→秋月祐一

安易に過ぎるかもしれませんが、

【改作3】
パステルカラーの薬飲み込む夕食後ぷちんぷちんと幸せ溶ける

ではどうでしょうか?

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秋月祐一→瀬戸さやかさん

〉パステルカラーの薬飲み込む夕食後ぷちんぷちんと幸せ溶ける

いい感じだと思います。ただ、ぼくの語感だと「夕食後」が音として強すぎるような気がするのですが。一首のポイントは「パステルカラー」と「ぷちんぷちん」にあるので、その他の部分はさらりといきたいところですね。

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瀬戸さやかさん→秋月祐一

【改作4】
パステルカラーの薬飲み込む夢の中ぷちんぷちんと幸せ溶ける

さらりとはいかないですかね……

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秋月祐一→瀬戸さやかさん

ご改作ありがとうございます。

〉パステルカラーの薬飲み込む夢の中ぷちんぷちんと幸せ溶ける

歌全体が夢のような雰囲気なので、第三句は現実との接点であるほうがいいように思われます。ちなみに、ぼくは考えていたのは「夕間暮れ」でした。

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瀬戸さやかさん→秋月祐一

そうですね、私もいろいろ考えたのですが…

・月の夜
・星月夜
・雨の夜(季節的に……)
以上は時間的なもの。

場所的なものとして、
・台所(いまいち?)
・化粧室(これちょっと面白いかな?)

こんな感じですが……

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秋月祐一→瀬戸さやかさん

「化粧室」が危ない感じがしていいと思いました!「夕食後」から、かなり遠いところまで来ましたね。今回の最終稿とさせていただきます。

チャレンジングなご改作、ありがとうございました。

【最終稿】
パステルカラーの薬飲み込む化粧室ぷちんぷちんと幸せ溶ける/瀬戸さやか

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*読者投稿欄でぐでぐでは、
みなさまからのご投稿をお待ちしております。
  ↓
natsutoaki.degdeg☆gmail.com
(☆を@に替えてください)


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【カピバラ温泉日記/秋月祐一】

7月1日(月)
[読書]

もう雨は秋の匂いで、すれちがう、身体もいつか更地になるよ/辻聡之『あしたの孵化』

紫陽花の こころにけもの道がありそこでいまだに君をみかける/千種創一『砂丘律』

[読書]今日読んだマンガは、岡藤真依さんの『どうにかなりそう』と『少女のスカートはよくゆれる』。思春期の少女たちの胸の内を、やわらかく繊細に描いた作品です。

7月2日(火)
[読書]今日読んだマンガは、スケラッコさんの『盆の国』。お盆に帰ってくるご先祖さまが見える力をもった女子中学生・秋と、不思議な青年・夏夫のものがたりです。絵柄も世界観も独特で、魅力的。

7月3日(水)
[読書]今日読んだマンガは、カツヲさんの『三ツ星カラーズ』(1)。上野の街を守ろうとする結衣、さっちゃん、琴葉の小学生3人組の“活躍”を描いた作品です。かわいくて、おバカで、大好きです。

7月4日(木)
[日々]夕食は、たなかれいこさんの、じゃがいもとズッキーニのポトフ。和風だしで、各自が塩をかけていただくスタイル。しみじみと美味しかったです。

7月5日(金)
[音楽]むつき潤さんプロデュースの「バジーノイズ・ライブ#2」。マンガファンと、音楽ファンがゆるやかにつながってゆく素敵なイベントでした。sankara、sikisi、んoon、三組とも聴きごたえあり。終演後、むつきさんにサインをしていただきました。ありがとうございます。

7月6日(土)
[俳句]「船団」の銀座句会に参加。ワインを飲みながらの句会、楽しかったです。

いもうとの耳ごしに見る金魚かな/秋月祐一

7月7日(日)
[音楽]追悼ジョアン・ジルベルト。3回の来日公演を観ることができた幸福を噛みしめながら。

[読書]下北沢の本屋B&Bで行われた、写真絵本「微花」のイベント「目ざましいものではなくてかすかなものを」に参加。1冊の本の背後にある、熱い思いを伺うことができました。

7月8日(月)
[読書]ちょっと間が空いて、今日読んだマンガは、カツヲさんの『三ツ星カラーズ』(2)。上野の街を守る小学生三人組の中で、ぼくは、「パンダはその気になれば食べれる」と言って、人をおどろかせたりする琴葉ちゃんのファンです。

7月9日(火)
[音楽]夜の音楽は、松田聖子さんの1983年のアルバム『ユートピア』。ぼくは、この頃の聖子ちゃんが、いちばん好きです。

7月10日(水)
[音楽]石川浩司さんの「ラザニア」という曲に感銘を受けました。

[錆猫]どの毛柄の猫でもそうなんだけど、サビ猫は特に、一匹いっぴきの個性が際立っていて、かわいいと思います。

7月11日(木)
[音楽]夜の音楽は、ホプキンソン・スミスさんがリュートで、バッハの「無伴奏ヴァイオリンのためのソナタとパルティータ」を演奏したものを。

7月12日(金)
[俳句]岩波俳句(「世界」8月号)池田澄子選・佳作

無職には無職の空があり薄暑/秋月祐一

7月13日(土)
[俳句]『阿部完市句集』に読みふける夜。

私買つてこのスプーン初夏と名づける
香港の紐屋にあうまでねむられぬ
少年の牙はさふらんそしてさんざし
ねぱーるはとても祭で花むしろ

7月14日(日)
[錆猫]くうちゃんは、短い鍵しっぽで、しっぽを振ると、その短いしっぽをくるんくるんとまわす感じになって、かわいい。

7月15日(月)
[俳句]赤石忍さんの俳句とエッセイ集『私にとっての石川くん』出版記念会へ。席上、俳句グループ「船団」会員による、私の好きな一句のコーナーがあったので、ぼくはこの句を推しました。胸さわぎの夏!

右眉をムーと名づけて夏が行く/赤石 忍

7月16日(火)
[読書]ハリー・チェンさんの『台湾レトロ氷菓店』(中村加代子さん訳・グラフィック社)を読んでいます。台湾各地の「冰果室(ビングォスー)」を訪ね歩き、詩的な文章で綴った作品です。各店舗の手づくりスイーツが、じつにおいしそう。

7月19日(金)
[日々]夕食は、茄子とピーマンと鶏肉のマヨネーズ炒め。

7月20日(土)
[短歌]今日は「彗星集」の歌会に参加。ご一緒した皆様、ありがとうございました。

ぽつとかぽーとか声を発する妻そしてツチブタはなんて鳴くのだらうか/秋月祐一

7月23日(火)
[音楽]クラムボンの『モメントl.p.』とってもいいですね!

[読書]新宿の紀伊國屋書店で、山階基さんの歌集『風にあたる』(サイン本)を購入。

7月24日(水)
[俳句]7月24日は芥川龍之介の忌日。

ポラロイド写真浮きでる我鬼忌かな/秋月祐一

7月25日(木)
[日々]昨日は、妻といっしょに、スカッシュ教室の無料お試し体験へ。すべてがものめずらしく楽しかったけど、今日は筋肉痛です。

7月26日(金)
[俳句]『船団の俳句』(本阿弥書店)より

るるるるるるるるるるるふるるる春る/山本たくや

7月27日(土)
[演劇]青年団・こまばアゴラ演劇学校“無隣館”の『北限の猿』。昼にAチーム、夜にBチームを拝見。それぞれに良さがありましたが、私見では、Bチームがより戯曲の本質を浮き彫りにしていたのではないか、と感じました。俳優さんたちの目線のやりとりが繊細で、主役の南風盛もえさんにも好印象。

『北限の猿』。ぼくにとっては、鶴田理紗さん・南波圭さんを中心とした無隣館の公演の記憶が鮮烈で、あのときのおふたりには鬼気迫るものがありました。

7月28日(日)
[短歌]短歌のネットプリント『MITASASA』増刊号で、多賀盛剛さんと笹川諒さんに、拙歌をご鑑賞いただきました。ありがとうございます。

ちぷたぷと緩衝材を潰してるちぷたぷ、きみはおでこ広いな/秋月祐一

7月29日(月)
[日々]収納アドバイザーさんにお越しいただいて、家の中の環境が劇的に変わった1日でした。プロってすごい!

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【編集後記】

空き箱を見つけると何か収納に使えないか考えるようになりました。人は主ふに生まれるのではなく、主ふになるのです。(夏)

読者投稿欄でぐでぐは、瀬戸さやかさんのお力でここまで継続することができています。改めて感謝申し上げます(秋)

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「夏と秋」Webマガジン 第11号
2019年8月4日発行
夏と秋:こうさき初夏・秋月祐一
発行人:秋月祐一
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