第2回「困難と向き合う方法」

【こうさき初夏の珍獣ライフ/よろず生き方相談】
 (2)「困難と向き合う方法」


お久しぶりです。生き方相談こうさき初夏の珍獣ライフのコーナーです。ぽっ。
早速頂いたお便りを繙いてみましょう。
↓↓↓
「アラフィフにして、今ひとつ自分に自信がないのですが、どうやったら自分に自信がもてるでしょうか?」(匿名希望)
〈こうさき初夏の回答〉
ぽっ。最初に宣言します。今回の回答は前後編に分けさせて頂きたいのです。
ご質問の内容は「アラフィフを迎えていること」「自分に自信が持てないこと」この二つに分類することができます。
「分類する」とはひとつの考え方です。「考え方の定型」を押さえることも生き方のひとつであります。
今回の生き方指南は……
「困難なことがあったら一つひとつ分割して対処する」
こうさきじゃない人が既にいろんなところで言ってそうですが、今回のお悩みにぴったりの生き方です。
アラフィフであることと自分に自信がもてないことの両方をいっぺんに考えるよりも、ひとつずつ考えたほうが精神的な負担は下がります。
今回の回答ではアラフィフについて考えてみましょう。
こうさきの夫の秋月祐一はアラフィフです。私の周りのアラフィフの方だけかもしれませんが、見ていると、アラフィフというのはそれまで培ってきた生き方が望むと望まざるとに関わらず変化が起こりやすい時期なのかなと感じます。
個人的な話で恐縮ですが、こうさきは二十五、六歳の頃介護の仕事をしていたのですが、いまいち不器用で利用者からの信用が得られず(マジしんどかった)、加えて「年齢」がその一つの理由となっていたのは、利用者さんの態度や言動から垣間見えていました。
お鍋焦がして出禁になったり(それはオマエがワルイ)、上司からチェックを受けて、OKが出ていたお宅の入浴介助を突然利用者側から断られたこともあります(これは年齢とか見た目が若すぎだったから説が濃厚)。
少なくともこの入浴介助の例に関しては、アラフィフだったら、同じ仕事をしていたら断られていなかったんじゃないかと。
そんなこともあり私自身は年齢を重ねているのっていいなうらやましいって思うこともあります。アラフィフだから出来ることって、ある。
匿名希望さんにもアラフィフになったぶんだけ積み重ねてきた、まだ可視化されていないスキル的な資産はきっとあるのではないでしょうか。それは何も、パソコンや外国語ができるとかそういうことではなくて、アラフィフでいらっしゃる匿名希望さんが醸し出す雰囲気のようなもの、もきっと資産だと思うのです。
ほかにも、得意の自覚はなくとも、やることが全く苦にならないもの、そういうものにフォーカスすることで積み重ねてきた時間のかたちを把握できるようになるのではないでしょうか。
もう一つだけ考えていただきたいのですが、どんなアラ還になっていたいですか? あるいはその先でも構いません。あんな風になっていたいと憧れるような人生の先輩はいませんか? そのためにはこの一年、一ヶ月、一週間、一日をどんな風に過ごせそうですか? 不安とワクワク感の両方が湧いてきませんか?
アラサーの私はアラフィフの夫を目の当たりにしつつ、今後十年、二十年をどう過ごすか考えさせられるわけです。時間が過ぎ去るのは不安にもなるけれど、現在の自分ができることと未来への目標を重ねるようにしていくプロセスはその本人しか出来ないもの。時間が経つことを恐れるよりも時間そのものを積み重ねる感覚を楽しんでみませんか。
私が敬愛する映画スタジオジブリの「風立ちぬ」(宮崎駿)のなかにこういったセリフがあります。
「きみの十年を力を尽くして生きたまえ」
あなたも私も素敵な十年を、お過ごしください。

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