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二〇二三年一結 熱海銀座劇場感想(黒井ひとみさん)

※お写真は掲載許可いただいています

〇開演前

 退勤してからダッシュで新幹線とタクシーに乗って、劇場に着いたのがちょうど開演時間の十九時半くらい。タクシーが停まったとき横の入り口のシャッターが下りていて一瞬動揺したけれど、正面側の入り口が開いていてほっとした! 無事入場!
 まさに開演するところで、舞台袖に入るところだったひとみさんに見つけていただきご挨拶。推しに会える喜び。平日とはいえお座敷は一列目が埋まり、椅子のほうにもすでにお客さんがたくさん。どこに座ろうかな、と思っていると桐島さん! と声をかけていただきびっくり。短歌つながりのお友達である平安まだらさんがいらしていた。わたしが前回熱海に来た時のレポートを読んで興味を持ってくださったとのこと。嬉しい! 推しを推せる喜び。
 お座敷席の二列目に座って待機。舞台袖に行くときのひとみさんはダウンコートを羽織っていてお衣装が見えなかったので、一回目の演目は何かな、とすごくわくわくした。舞台袖から漏れ聞こえてくる微かな物音まで好き。ひとみさん大好きです!(一回目)

〇1 十年目

 イントロからもう多幸感と感激で胸がいっぱい。ここで! これが! 観られるなんて! そして初めてひとみさんを観にきたひとや一見さんにこれを観てもらえる嬉しさ。わたしの推しは最高です! と誇って走り回りたい気持ちです。冒頭の場面は、舞台に立つひとみさんとはまた違う、素の人間としての葛藤を思わせるシチュエーション。曲と重なる電話の声、それを聞いて次第に歪んでいく表情や、見開いた目に浮かぶ涙に胸が締め付けられます。
 ひとりきり、誰にも見られていないであろう場所で徐々に感情を解放していくようなダンスのあと、呼び声(ここの某踊り子さんの台詞めっちゃ好きです。可愛い!)にはっとした表情で袖にはけていく。次に出てくるときは、いつも舞台で見せてくれる踊り子・黒井ひとみの魅力が満載。可愛くて華やかで、誰も寂しくさせないわたしたちのヒーロー。キラキラした衣装、キレキレのダンス。その背景に、スウェットにヘッドホンで泣きそうな表情のまま踊っていた先ほどの姿が重なるようで、またしても胸がギュッとなる。そしてラスト……もう言葉になりません。この場所でこの作品を観られてよかったと、何度も心から思いました。
 お写真コーナーでは自撮り風のツーショットを撮らせていただいたのだけど、接客態度が抜群すぎてレンズと顔がめちゃくちゃ近くてめちゃくちゃ笑いました。何度見返しても近い。すごく近い。ひとみさん大好きです!(二回目)
 オープンショーは、その場にいる全員が恋に落ちていく音が聞こえた。チップを渡したとき、わたし、なにか夢を見ましたか……?!
 休憩中、居合わせた方々と、次の演目はなんでしょうね、ラストは飢餓海峡ですかね……などなど、黒井ひとみトークがたくさんできて楽しかった!

〇2 カルメン

 赤い衣装が! 熱海に! 映える~~~!!!
 ひとみさん、赤がとても似合う……ちなみに白をお召しになっているときは白が、黒をお召しになっているときは黒が、ミントグリーンの時はミントグリーンが似合う~! って思っているのでつまりすべてがよくお似合いです。激しいダンスの合間に入るMC(?)のほんわかした話し方と、ゲームを終えてまた激しく踊るギャップがたまらない。緩急がすごい。好きになるしかない。既に好き。
 ものすごく妖艶にも、ピュアな少女のようにも見える二面性にクラクラします。ひとみさん大好きです!(三回目)

〇3 飢餓海峡

 舞台袖に入っていくひとみさんが「暗いお芝居をやりますよ~」と宣言していたので演目は察したものの、てっきり前回とおなじく四回目が飢餓海峡かな~と予想していたので、三回目に?! とびっくり。やっぱり熱海で見る飢餓海峡は趣がすごい……! もちろんどの劇場でも、それぞれの雰囲気との組み合わせで独特の趣が爆誕していくのだけど、なんとなく熱海の街の雰囲気と劇中の背景とが似通っている気がして、舞台との距離感も相まって没入感がものすごい。
 わたしは飢餓海峡を観るたび、きょうはどんな「そんなぁ!」が聞けるかな~と言い方のバリエーションを楽しみにしているのだけど、今回はゆっくり・静かめでそのぶん炎のような妖しい狂気を感じさせる「そんなぁ!」でした。

〇お写真コーナーの話

 新婚旅行で来ました! という方や、お馴染みの常連の方、初めてストリップを観ます! という団体の方々などなど、今回もたくさんの色んなお客さんたちがいらしていて、その全員に対して愛を惜しみなくプレゼントしていくひとみさんの姿は本当に天使みたいでした。一人で連日の四公演、間違いなくくたくたのはずなのに、疲れを感じさせないふんだんなサービスに元気と幸せをいただきまくり。
 ストリップは初めて、とそわそわした雰囲気だった団体さんが、帰り際に「いい人だった……」と感極まった様子で口々に呟いていて、そうでしょう! そうでしょう! ととっても嬉しくなりました。

 ひとみさんの名言・迷言は数あれど、今回個人的に印象に残ったのは「私は神輿がやりたいんだよ」でした(シチュエーションは割愛)。私は神輿がやりたいんだよ!? 笑

〇4 十年目

 by Cにしようかな? 周年もう一回も良いかな? と休憩に入る前に舞台上で悩むひとみさん。どちらも最高だけれど、一回目の感激がまだ胸に残っていたのでぜひもう一度……! と期待していると、本日二度目の「十年目」を観ることができました。やったー!
 やっぱり最高……と夢中で見つめていると、ラストで一度目とは違った演出が……! 思いがけない出来事に文字通りひっくり返りそうになりつつ、大好きな踊り子さんが間近で踊っていること、同じ時代に居合わせたことの感激を改めて強く実感しました。

 周りの方々が次々に涙していくなか、わたしは圧倒されてしまったのもあって、演目のあいだはただただ口を開けて呆然と見つめてしまい感情がなかなか追いついてこなかったのだけど、最高のお写真コーナー(朗読あり! 最高のリクエストをしてくださったお客さんありがとうございます~!)を経てオープンショーの時、あ、何言うか考えてなかったなって頭の中が真っ白になったまんま自然と「踊り子になってくださってありがとうございます」って口走っていて、口走った瞬間に涙が出てきました。
 踊り子になってくださって、続けてくださって、本当にありがとうございます。ひとみさん、大好きです。

 あったかくしてゆっくり休んでください! 
 ひとみさんに良いことがたくさんありますように。

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