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二〇二三年五結道劇、われわれは伝説を見た(前編)


まずは香盤順に踊り子さんたちについての感想(というかここが好き! のメモ)を。演目のネタバレはなるべくしません。

①eyeさん
以前観たときはポールを使った演目をやっていらして、その時からすごい身体能力! と目を奪われていたのだけど、今回もさらにすっごかった! ひとの身体はあんなことが出来るの?! とびっくりすることばかり。

文字どおり頭の先からつま先まで、すべてを駆使するエンターテイナー。でっかいヒールでガンガン踊るかと思えば、ゆっくりした動き(そのぶん身体にはめちゃくちゃ負荷がかかりそうなのに、なんて軽々とやってのけるんだろう!)になると脚線美がものすごく際立つ。

演目中は強くて色っぽいeyeさんだけど、ポラタイムになるととても気さくでギャップに射抜かれる!あごのラインがすごく好き。インナーカラーもとってもお似合いです。あとチップの受け取り方が最高でした。お尻の筋肉が駆使されていた。笑

eyeさんの「お気を確かに~」、今後ストリップを鑑賞するうえで頻出のキーワードになる予感。


②萩尾のばらさん
 大好きのばらさん。わたしはも~これまでもこれからも何度も言うと思いますが、のばらさんのお腹が大好きなんです。あと手の美しさが半端じゃない!

「おなかと手の美しさを強調するポーズお願いします!」とリクエストしてポラを撮らせていただいたのですが、当然最高です。

演目中、のばらさんのファンサを食らった客のお姉さんが漫画みたいにグラついた瞬間(愛しの君と目が合った乙女が貧血起こすあの感じ)をわたしは見ました。ひとはときめきで本当に体勢を崩すんだなぁ。

全体を通して、のばらさんの「好き!」がたくさん伝わる演目ばかりで観ていてすごく幸せな気持ちになった。天使も悪魔も演じられる女。あと演目中の舌ペロとウインクの破壊力が凄い。もうわたしもグラッグラです……。

③花森沙知さん
 はじめて拝見した踊り子さん。最初は華奢で儚げな印象だったけど、とんでもなかった。強い曲がものすっっっごく似合う! 

そして「強い」のレパートリーがめちゃくちゃ広い。崇高な強さ、戦ってきた・戦い続ける者の強さ、そしてちょいワルな大人の強さ(使われてた曲にめちゃクセ強いのがあって即検索した。笑)などなど、見せていただける世界観や表情の幅がものすごく広くて、見ているあいだ自分がどこにいるのかを忘れてしまうほど。

髪を掻き上げる仕草が素敵で見惚れる……鍛えられた背中が美術品のようで、流れる汗まで美しかったです。

あと、普段着のような、衣装っぽさのない服で始まる演目のあとのポラタイムでピッタリスケスケのめちゃくちゃセクシーなポラ着だったときのギャップが最高すぎて仰け反りました。参りました。

④JUNさん
 なんてご自身の魅力を熟知していらっしゃるのだろう、と感嘆のため息がもれる。横顔を見せる姿勢で始まる演目、まるで「夜は短し歩けよ乙女」の表紙みたいに完璧な横顔! 作画は中村佑介ですか?! 

衣装も、和風美人っぷりが際立つ和装を堪能させていただいたあと、脱いだらものすごくセクシーな〇の〇〇〇……っ! ありがとうございます、と手を合わせたくなります。

髪をまとめているときは首筋の美しさが強調され、髪を下ろせばこれがまた……! 切りそろえた黒髪って、こんなに色っぽいんですね。体のうごきに合わせて髪が流れたり弾んだり、想像が掻き立てられます。

こんなにしとやかな魅力にあふれたJUNさんですが、ここ?! っていうところでめちゃくちゃ笑わせてくるし、OPも楽しい企画ばかりで、もう、好き……。

わたしはJUNさんの首が大好きで、蕨で「鏡を覗き込んでください」とお願いして首筋を強調する感じの写真を撮らせていただいたことがあるのだけど、いつ見返しても素敵。また蕨の鏡の前で、JUNさんを撮らせていただきたいなぁ。

⑤黒井ひとみさん
居合わせた女性客同士が「黒井の女の方ですか?」って確認し合う流れ面白すぎる。ハイわたしも黒井の女です。黒井の女の方(くろいのおんなのかた)、大奥とかに居そうですよね。

こういう小ネタも挟んでおかないと、感想書くだけで泣いちゃいそう。一回めからの「十年目」、ああ、声が聞けて嬉しいな。泣きそうだけど泣いたらひとみが見えないじゃん~~ねえ~~と無理やり心をギャルにして(?)涙を堪える。けど溢れる。

ひとみさんの表情を見ていると、本当に心まで裸にして踊ってくれているんだなぁと思う。ひとみさんが踊りながら考えていることと、観ているわたしが考えていることとは全然ちがうはずなのに、ひとみさんを通して、自分の人生に起こった(起こっている)いろんなことを見つめていけるような気がする。自分でもよくわからないけれど。

演目の間も、オープンショーの間も、ぜったいに誰も寂しくさせない優しさと強さがあって、だからこそ、舞台の上で「演技」として見せてもらえる弱さがすごく胸を打つ。

舞台裏→表舞台→心象風景、と移り変わっていく演目なのかなと勝手に解釈しているのだけど、よく考えたらそこまですべてを見せてもらえるってすごいことだ。

そこに触れられたらひとたまりもないような弱点や急所を、わたしならなるべく人に知られたくない。弱さをさらけ出しながら、それでも「ありがとう」って笑ってくれるひと。ひとみさんの舞台を前にしてはじめて、自分が普段いかに身構えて過ごしているかということに気づかされる。ひとみさんを観ている間だけ、自分がノーガードになるのを感じる。

だからいろんなことを思い出す。熱海で観た「十年目」のこと、そのとき考えていたこと、歌詞に重なる自分の感情、などなど。

「黒井ひとみ」の舞台に出会えてよかったなぁと、毎回心から思います。

(大事件・黒ばらチームショーについては後編で書きます!)

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