【ITツール活用】博論を出すぞ!やってよかったNotion活用法
お元気ですか?私はクレジットカードを不正利用されました。普段から浪費しすぎて、16万9,001円の請求が不正かどうか判断するのに時間を要しました。三井住友カードのセキュリティ、ありがとう。一生一緒にいてくれや。
最近はいろいろあって精神状態がカスですが、7月末に論文を1本、8月中旬に学会応募を2件完了しました。といっても独力ではなく、萌芽的な段階から相談に乗ってくれ、応募まで伴走してくれた方々のおかげです。研究者のみなさん、ありがとう。一生一緒にいてくれや。
そんなわけで、亀の歩みながらも研究を進めているのですが、その過程においてNotionを本格活用しはじめました。今日はその活用法をまとめるとともに、「多機能すぎて使いこなせない」状況を脱するヒントを備忘録的に発信できればと思います。
多機能すぎてイラついた、あの頃
今の私は、
業務
研究
の2領域においてNotionを活用しています。
このうち業務に関しては、取引先が全社で導入したのをきっかけに、いろいろな形で活用し始めました。
といっても最初からサクサク使えたわけではなく(いや今もだが)、あまりに多機能すぎるために、ちょっと触っただけでもビャーーーッと出てくる機能リストにいちいちイラついていました。「いや絶対こんなに要らんやろ」と。
とはいえ文句を言っていても始まらないので、詳しい人に助けてもらったり、他のチームの活用法を盗んだりして触っているうちに、自分なりの快適な使い方が見えてきました。具体的には以下のとおりです。
具体的なページの整理方針
現在のところ、私のNotionはこんなふうに整理しています。
WIP(Work in Progress)
取り組んでいる途中のページをここに固定する。
終わったら適切な場所に移動する。
おもしろデータ
ネットを徘徊して見つけたデータを貼り付ける。
研究者と飲んでて「そういえばこないださあ」ってなったとき、サクッと見つけられる状態がゴール。
スマホアプリからだと操作がめんどいので、いったんiPhoneの純正メモに記録→パソコンでインデックスする工程を経ている。
これによってもう一度データを見ることにも。
学会/論文投稿
学会ごとに親ページを作り、子ページを増やす形で進める。
共同研究
その名の通り。やることは「学会/論文投稿」と変わらない
博論執筆メモ類
ここはある程度雑多。
先輩と行く旅行の詳細
博士号を取った人からもらったアドバイス
テック系のメモ
…など
硬軟まじえたページが入っている。もうちょっと分量が増えたら整理するかもしれない。
博士論文本体
このNotionの目的そのもの。
セクションごとにページを作って全体を見通せるようにしている。
が、まだ本文に着手していないのでうまく運用できるかは謎。
やってよかったこと
「WIP」を設ける
作業をサッサと進めるコツは、よそ見をせずにシュッと目的のページを開き、気が散る前に取り掛かることです。
「綺麗に整理されたディレクトリを辿って目的のページに辿り着く」のは落とし穴。脇目も振らず「WIP」だけ見つめましょう。インデックス作業なんて、(応募が完了するなどして)そのページがいったん不要になったタイミングでやれば良いわけです。
ちっちゃな工夫ですが、これをやるだけで気が散る時間がめちゃくちゃ減りました。不要なものは視界に入れない。マジで大切です。
金を払って知り合いに監視してもらう
要するに、自費でビジネスプランを契約し、知人の研究者をinviteしてワークスペースに入ってもらうってことです。
この人たちには、何ら積極的なアクションをとってもらう必要はありません。ただ存在してもらうだけです。ただ存在してもらうだけなんだけど、不思議なことにちゃんと捗ります。「最近更新してねえ、やべえ」という気持ちが湧きます。
章立てをアイコンで視覚化する
博論はだいたい6〜7章立てで構成されるのですが、それぞれの章を1つのページで書いていくよりも、セクション/話題ごとに小さなページを作ったほうが執筆の心理的なハードルが下がりそう/並べ替えなどもしやすそう、と考えました。
その際に、どの内容がどの章に入るかをわかりやすくするために、ページのアイコンをハートマークにして、色で章を判別できるようにしました。賢いTips!って感じではないですが、カラフルな状態は単純にテンションが上がるのでやって良かったです。
区切り線はいらすとやのライン素材を使う
Notion純正の区切り線もあるのですが、ダークモードにしていることもあり、視認性はあまり高くないです。そこで私は、いらすとやさんのライン素材を使わせてもらっています。
原稿を書いていると、書いてはボツにし、書いてはボツにし、という作業が発生するので、「このレインボーのラインの上にあるテキストが最終稿、下にあるのはボツネタ」というのがパッと分かるのが良いところです。あと、カラフルな状態は単純に良いので、良いです。
議事録を残す
誰かと会ってコメントをもらう機会があった場合は、個別にページを作り、話題ごとに整理しています。
ここでのポイントは、はじめから清書しないことです。
たとえば先日は投稿論文についてとある先生にご指導をいただいたのですが、お話をうかがっている間は、紙の原稿にメモを取っていました。なおかつメモも(たくさんお話をうかがうわけなので)読めたもんじゃありません。
そこで、帰宅したらすぐに「0822〇〇コメント」のようなページを作り、書き取ったメモを清書していきます。
これによって、ご指導いただいている間は見えてこなかったコメントの意図がより明確につかめることもあるし、場合によってはToDoリストに落とすなどして、すぐに取り掛かれるようにもなります。おすすめです。
進捗記録をつける
モチベーションを保つためには、「進んでいる」実感を持ち続けることが大切です。とくに博論は全体の規模感が大きなプロジェクト(先輩はA4で200枚書いたそうな)なので、ほんの少しでも進めることを大切にしなきゃなと思いました。
記録は不定期ですが、こういうタイミングが多いです。
記録する項目はこんな感じです。
関連するNotionページ
精神状態
やったこと
次回ToDo
(あれば)不安を感じているポイント
精神状態を記録しているのは、もし将来的に後輩などから「博論どうやって進めました?」と聞かれたときに、「やっぱ秋はメンタルやられちゃって……」とか赤裸々に話せると良いかなと思ったためです。
「俺はこうやって成功したぜ!」みたいな成功譚より、ネガティブな体験談のほうが力になれることってあるじゃないですか。私が鬱留年休学修論提出失敗ネキだからこう思うのかもしれませんが。
やったこと/次回ToDoは単純な進捗記録ですが、「締切2時間前に英語のサマリーが必要なことに気づいて詰んだ」「意外とメール打つのに時間かかるので締切5分前とかに送るのはやめよう」などの気づきもまとめています。こんなんばっかりやな。
ボタンオートメーションで議事録テンプレートを一括挿入
上記の進捗記録をつけるにあたり、ボタンオートメーション機能を活用することで、サクッと議事録テンプレートが埋め込まれるようにしました。
これは同じチームのエンジニアさんが教えてくれた方法です。マジ感謝!
文字数カウントツールで大体の分量を把握
論文なり、応募要旨なりには文字数制限があります。最後の最後、数十文字単位で調整する部分は本番原稿でやるとして、ガツガツ書き進める過程においては、「今だいたいどのくらいなんだ?」をざっくり知りたいものです。
そこで使っているのが、Notionページに文字数カウントを埋め込めるこちらのツール。勢いよく書いた原稿をコピペしてここに入れることで、「おい!2500字制限なのに、半分の時点で3800字あるぞ」とかが分かります。分かったところでどうしようもありませんが。
トグルリストで応募原稿のバージョンを管理
原稿執筆はNotion上でやるとしても、応募する際には学会所定のフォーマット(大体はWord)で出さなければなりません。
なおかつ知り合いの研究者全員がNotionを使っているわけではないので、応募期限近くになると、いったんWordで原稿を作り、知り合いに送って、コメントをもとに何度か直して……という流れが発生します。
で、これをやっていると、ファイル名が
とかになる、あの現象が発生します。もうこれは避けられないって。
この状態になると、さあ応募するぜ!と思って「NATSUNO_最終」を開いたら「あれ?1つ前のバージョンだ!」とかが起こります。
これを防ぐために始めたのが、トグルリストでバージョンを管理する方法です。これで先述のミスは防げますし、万が一、パソコンがブチ壊れてもデータが吹き飛ばずに済んで安心です。
執筆スピードを上げるためのマインド
「汚くてもいいや」と割り切る
執筆を止めないために大切にしていた気持ちです。
原稿自体もそうですが、Notionって、工夫次第でなんぼでもオシャレに活用できるんですよね。
私自身、他チームからNotionスキルを盗もうとしていたある日、デザイナーチームのワークスペースを見たら、あまりの美しさに度肝を抜かれました。ゴミ屋敷 vs インテリアコーディネーターの部屋、くらい。もちろん活用法も高度で、同期ブロックの使い方などはこのタイミングで覚えました。
ただ、間違っちゃいけないのは、我々が目指すべきは原稿の完成であって、オシャレNotionを構築することではありません。
なので私は、ガーっと書く → 新しいページを作り、使える部分だけコピペする工程を5サイクルくらい繰り返して応募原稿をまとめています。その過程においては要らんページがたくさん生成され、汚きことこのうえなしですが、別にいいんです。それが目的じゃないし。
ちなみにこの手法を取るときには、スプリットビューが便利だよとも教えてもらいました。確かに……ふつうに業務でも使ってます。397(サンキューな)
とにかくリンクを貼る、ファイルを置いておく
個人的に気に入っているNotionの挙動は、「@」を打ってページタイトルを入力するだけでリンクを貼れるところ。なおかつ、自動でバックリンクが生成されるところです。
これは業務でもたまに言うのですが、「えーっと、あのスプレッドシートどこだっけ」みたいな時間、この世で一番必要なくないですか?友達との飲み会なら1時間でも100時間でもOKですが、リンクを捜索する時間なんて、1秒でも短いほうがいいに決まってます。
なので、Notionにおいてはとにかくリンクを貼りまくるのが吉です。なおかつ、ファイルもどんどん放り込みましょう。
きれいにタイトルつけて、Dropboxに入れて……みたいなのはヒマなときにやればいいわけで。
書いてる途中は、とにかく目の前にあって、1秒でも早くアクセスできることを大切にしたほうがいい気がします。こういう性格だから部屋が汚いんだろうな。
ワークスペースは生き物
これも「割り切る」系の話ですが、たとえば、はじめから最適な階層構造を設計するのは(少なくとも私には)無理です。
こういう階層構造にしとくと便利だろうな〜と思って整理したものの、全然使わないページもあれば、いっぱい使うのに奥底に追いやってしまったな……というページもありました。
権限まわりもそうです。はじめこそ「これは共同研究のページだから〇〇さんにだけ権限をつけて、こっちはプライベートな話だから比較的仲良しの人だけ入れて……」とかやってましたが、そもそも私の超個人的な博論のNotionに入ってる人なんて、ズッ友しかいないんですよ。
だったらもう全部見てくれ……というわけで、細かな管理はしなくなりました。ただ、このへんは性善説ベースの管理なので、みなさんはそれぞれのリテラシーを発揮して適切に管理してください。
今後も活用法を模索していきます
というわけで、最近のNotionの活用法についてまとめました。ちなみに、ここには書きませんでしたが、データベースとして使ったり、進捗バーを表示させたり、細かなことはいろいろ試しています。今後もよさげな活用法を見出したら適宜発信していこうと思います。
ちなみに、フリーランス採用は鋭意継続中です!
話は変わりますが、弊社では鋭意、採用を進めております。
募集職種は以下の通りですが、随時やわらかいご相談が溜まっている状況なので、以下に当てはまらない方であっても「こんなことできます!」のアピールは大歓迎です。
Webライター(SEO/インタビュー)
編集者、ディレクター
動画制作者
Webマーケター(イベント集客に強い方、大歓迎!)
Webディレクター(サイト立ち上げ〜エンジニア/デザイナー連携などできる方)
なおかつ、今日のnoteでつらつら書いたとおり、夏野が絶賛博士論文に向けて忙しくなってきたため、PM/ディレクション系の業務を委託できる方も随時募集しております。
具体的には、こんな感じの相談を受けられる人を歓迎します。(以下はいずれも架空の事例ですが、こういうニュアンスの相談が来ると思ってください。)
「〇〇領域で〇〇なサービスをやりたいんだけど、競合ってどこになる?ちょっと調べて〜」
「〇〇領域で『〇〇』みたいな冊子を作りたいんだけど、キンコーズとかでできるのかね?」
「採用に注力したいからWantedlyの投稿を月2くらいでやりたいんだけど、うまいこと業務フローに落として、誰も無理せず継続する仕組みってない?」
後者の「やわらかい相談」に関しては、会社が成長フェーズなので、ときに夏野と対面(東京 or 京都)で相談しながら一緒にガツガツやってくれる人だと嬉しいです。
いずれの職種も、ご応募は弊社コーポレートサイトよりお待ちしております。たくさんの方とご縁があることを願っております。
とっても嬉しいです。サン宝石で豪遊します。