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[見送り]人生をかけている大人は格好いい ~2018.11.21頃~

(2018年の夏~冬、
 天狼院書店「ライティング・ゼミ」で書いたものを
 再掲載します。

 13作目は、
 天狼院で出会った人、
 についての
 お話、でした。

 内容としてはOKなものの、

 文書上のルールに関して
 一定数以上のNGがあったたため
 掲載見送り。

 惜しいですね。
 それもまた経験。)





「うーん、すっごいなぁ……。三浦さん、格好いいや……」 

道路の端を走りながら、私は右耳のイヤホンに意識を集中していた。
最近、動画の音だけ聞きながらランニングをするのが、お気に入りだ。
安全のために、イヤホンは片耳。
画面は見られないので、絵で見たいところはあとでもう一度再生する。

今日、聞こえているのは、読書に関する天狼院書店の三浦さんの講座の様子だ。
これがまたすごい講座だ。
内容はここでは書けない。でも。

三浦さんの話を聞いていると、「人生を賭けて本を読んでいる」感じがする。

全部の本をそういう感じで読んでいるのだろうか。
いや、まさか、そんなことはないだろうから、本によって緩急をつけているのだろう。
それにしても、読む本に関しては徹底的に読んでいる。
そこからは何か鬼気迫るものすら感じる。 

こういう大人って、すごく格好いい。

三浦さんの語り口はいつも、硬くないし、テンションも高い。
でも言っている内容は、本当にすごい。

ふと、先週聞いた伊藤さんのお話も同じだ、と思い出した。
今、「1分で話せ」という本がとても売れている。
その著者、伊藤羊一さんである。

ご本人を招いてのトークショーが、天狼院書店のEsola池袋店で開かれるということで、天狼院の木村さんがあまりに熱心に薦めるので、これは何かあるという気がして、聞きに行った。行って正解だった。とても熱いお話を伺うことができた。

その中で、伊藤さんも「人生をかけてプレゼンをしろ」とおっしゃっていた。生きざまを見せるのだと。
 

プレゼンを。人生をかけて。なぜか。
プレゼンは人に何かを伝えて「動いてもらう」ためにある。
人生をかける・生きざまで語る、くらいの情熱がなければ、人は動かない。
動かないなら、プレゼンの目的は達成されない。
だから、人生をかけて話そう、という。

 講座の最後、木村さんの解説によれば、伊藤さんは別の場所でのお話で、生きざまを乗せて話すために、日常のいろんな選択も疎かにしないということまで意識されている、と言っていた。

すごい徹底ぶり。
ど真剣だ。 

 

それを聞いたとき、思わず唸った。


私は、そこまで真剣に、考えたことがあるだろうか。


プレゼン一つにせよ。

そして三浦さんのように、読書一つにせよ。

あるいは、こうして、「物を書くこと」にせよ。


私はどのくらい、真剣なのだ。

そう問うと、背筋がビビビっと伸びる。

情けないかな、私はまだまだだ。

まだまだ、真剣さが足りない気がする。

それはまだ、「追い詰められていない」のだなと思う。

 

今までの人生で、どのくらい、追い詰められた経験があるだろうか。
私の場合は、もしかしたら、学生のときのほうが追い詰められていたかも知れない。

社会人になって、気づくと10年が経ち、今の部署ももう長い。
仕事のやり方はおよそ分かっている。

自分がたるんできている、という危機感を感じ、春から社外の勉強会に出始めた。
そして夏から、何に使うとも知れず、ライティングの世界にもとにかく足を突っ込んだ。 

これらは「そうした方が良いような気がする」という衝動に近かったのだが、そうか、私「追い詰められ」たかったのか、と、今になって分かってくる。

大人になるために必要な「失敗」の経験も、最近はやりづらくなっていた。
仕事も、およそ一通り全部、やり方が分かってしまうと、安全パイが読めてくる。
周囲からも、大チャレンジ・大失敗からのリベンジ、みたいな仕事のやり方よりも、「任せておけばそつなく回る」ことを期待される。
慣れたらチャレンジができるというケースもあるが、私の場合は、かえって挑戦も失敗もしづらくなっているかもしれない。

そして自分自身も、多分、新しくもない環境でチャレンジすること自体が億劫になってきていた。


これは、恐ろしいことである。

私の大好きな、とある本に言わせれば、私の今の年齢は「失敗適齢期」だというのに。

人生、この時期に、大いに悩んで、大いに迷って。
そして、きっとこれだと絞り出した答えが、ハズレ……!
苦しいけれど、それが大正解の過ごし方らしいのだ。

だったら、そういうことができる環境を自分でこしらえなければならない。
あるいは良さそうな環境に飛び込んで行かなければいけない。

 だから今いろんなことにもがき苦しんでいるのは、苦しいけど、私はオッケー! ということにしている。

 考えた末の時間管理が思い通りに行かなくて結局体調を崩すこともある。
チャレンジだ! と文武両道にイベントに手を出してしていたら、予算オーバーしていることもある。
ライティングも、書いても書いても気に入らなくて気がついたら4時間、挙げ句、その稿をボツにしたりもする。 

でも。

それでいいのだ。

失敗した手痛い思いから学んだことは、確実に自分を良い方へ向かわせる、はず。

  

挑戦に失敗にと貪欲になりたいこの季節、二人の格好いい大人の姿をまざまざと見せつけてもらえた。
これはものすごくラッキーだ。 

あぁいう大人になりたい。

私も、本を読む時は三浦さんみたいに。プレゼンする時は伊藤さんみたいに。

その下地になる自分の人生を、大事に。 


人生を賭けている大人は格好いい。

 いつか自分も仲間入りをしたい! するぞ!

そんな思いで、今日も書く。明日も書く。いつかきっと、届くと信じて。




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この記事は、2018年11月に書いたものです。

こういうことを、書いた、というのを
忘れているのが、情けないですが。

どうなんだろうなぁ、この3年の進捗。

全然その領域に達してないですが
何ミリかは近づいていると思いたい。


格好いい大人でありたいものですね~♪

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