「いつだってやり直せる」黒田悠介さん『ライフピボット 縦横無尽に未来を描く 人生100年時代の転身術』からの学び
「いつだってやり直せる」
「議論で新結合を生み出す」を活動ビジョンに新しい職業とコミュニティを生み出し続けている黒田悠介さんの著書『ライフピボット 縦横無尽に未来を描く 人生100年時代の転身術』のキーとなるメッセージです。
「人生100年時代」が注目されるようになって、終身雇用で1つの会社に勤め上げるのが当たり前の時代でもなくなり、これからのキャリア・生き方に迷うことが多くなっていると思います。
私もそのひとりです。
変化が激しい時代に、いくつもライフスタイルを転換(ピボット)することができる。「いつだってやり直せる」という希望や自信を持つための本。
本書では、そのような生き方を「ライフピボット」と命名。いつだって、いくつになっても自分らしい選択をし続けられるような考え方や行動指針を体系化しました。日々の行動は「三つの蓄積」「三つの行動原理」「六つのアクション」を足場とし、時に偶然を味方につけながら、いつでも何歳でも縦横無尽に未来を描く方法を解説します。
「自分の将来が見えない」「選択肢が多くて決められない」「やりたいことがわからない」という人にはぜひ読んでほしい一冊です。
-Amazonの『ライフピボット 縦横無尽に未来を描く 人生100年時代の転身術』概要文より-
本の発売より一足先に、黒田さんをゲストにお招きしてイベントをしました。
このイベントで私が感じたことを書いていきたいと思います。
いつも「自己理解」をしつづけている
この年になって、ようやく「自己理解」の大切さを分かってきました。
本書で言われている「三つの蓄積」のなかにも、「自己理解」が入っています。
①スキルセット
②人的ネットワーク
③自己理解
「自己理解」と言うと、「さー、自己分析しよう」とこれまでの自分のキャリアや経験を棚卸しするイメージがあります。
それはそれで良いとして、黒田さんがおっしゃっていたのは「リアルタイムモニタリング」。
「自分が今どんな感情になっているか?」
「今やっていることを楽しいと思うか?」
など、客観的に自分でモニタリングされている。
自分で自分をモニタリングするだけではなく、他者からのフィードバックを積極的に得て、アップデートをしつづけている。
イベントで登壇したら、「今日どうだった?」というフィードバックを得て、次に活かしているそうです。
これまでに起業やフリーランス、会社員など、いろんなキャリアを経験されていて、そのなかでの失敗も含めて、自己理解をしつづけている。
「ギブワーク」は、50年スパンで考える
「三つの蓄積」をするための「六つのアクション」のひとつが、「ギブワーク」。
黒田さんの造語だそうですが、別の言葉で言うと「タダ働き」。
「タダ働き」と言うと、ネガティブなイメージに聞こえますが、「とにかく打席にいっぱい立つこと」それにより経験を積み、スキルセットや、人的ネットワークが蓄積される。自己理解も深まっていく。
「ギブが大切だ」「ギブファースト」と良く言われるのですが、どうしても資本主義社会の「ギブ&テイク」も染み付いてしまっている。
「ギブ」しつづけても、何かそれに対してフィードバックがあったり、自分のなかでのモチベーションが無いとつづかないのでは?と疑問を持ちました。
これに対する黒田さんの答えは、
1年、2年とかではなく、50年スパンで考えている。50年のあいだに、その人から何か返ってくればいいなという感覚。
この話には思わず、「えーー、50年ですか!」と大きな声をあげてしまいました。まさに、目から鱗です。
黒田さんの経験では、8年ぶりに連絡が来て仕事につながった例もあるとか。そう思うと、高校時代の友人とは20年以上もつながりがあるし、長期的なスパンで、人とのつながりを考えると、目先のことに縛られなくていいと思いました。
あとアドバイスとしては、
・「自己犠牲」はしない。
・金銭だけじゃない報酬(心理的なものなど)を得ている認識を持つ。
・自分が空気を吸うようにできることをギブする。
「空気を吸うように」というのが、他人よりも短い時間で自分ができること。黒田さんがイベント参加者のみなさんと1対1で、丁寧にメッセージのやり取りをされているのも、ご自身で自己理解をされているからこそ。
ちなみに、最近わたしがギブしてもらったのは、「ギフトのお酒選び」。
私にとっては数時間かかることが、得意な人にとっては数十分でできる。このギブには助かりました。
「コミュニティ」は、キーとなる
『ライフピボット』の考え方に、「コミュニティ」はキーとなると思いました。
自分の本業以外で新しい経験を試せる場でもあるし、人的ネットワークも広がるし、他者からのフィードバックで自己理解も深まる。
とは言え、「新しいコミュニティに飛び込むのが苦手な人」もいる。
これに対しての黒田さんのご意見も聞けました。
実は、黒田さんは「コミュニティに参加するのが苦手」。なので、自分が参加できるコミュニティを主宰しているとのこと。
私も同じ感覚があるので、これには共感でした。私の場合、女性コミュニティが苦手だったのに、そんな私でも参加できる女性コミュニティを作っちゃいました。「人見知り」のコミュニティマネージャに多いという話も聞くので、「人見知り」の方が誰でも参加しやすいコミュニティのデザインができるのかもしれません。
何も大きいコミュニティである必要はないので、コミュニティに参加するのが苦手な人は、自分と同じ価値観の人、数人でもコミュニティを作っちゃうのもありだと思います。
「コミュニティを作る!」と意気込まなくても、自分が思っていること、大切にしていることを発信しつづければ、自然と同じ考えを持つ人の輪ができてくることもあります。
「いつだってやり直せる」
希望を持てるお話をありがとうございました!