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【海の漢の肉体美が光る】イナズマイレブン3 チーム考察 #2 ~オーストラリア~



・2回目の記事です

一応2回目の記事でございます。noteから見ている方は初めまして。
この記事から読んでくれている方にこのシリーズ(?)の説明をしますと、複数の記事に分けてイナズマイレブン3にてFFIに出場したチームの特徴や強みを考察し、それをアウトプットもとい承認欲求を満たすというものになります。

前回は日本、イナズマジャパンについて書きましたが、今回はアジア予選初戦の相手のオーストラリア、ビッグウェイブスについて考察していきます。
考察の基準については、前回の記事をお手数ですがご確認ください。


【本題】ビッグウェイブス(オーストラリア)

・総評

タクティクスと個人技を切り替える柔軟な守備力、それを支える選手個々人の強靭なフィジカル

・ランク付け(アジア予選時点)

攻撃力:E
機動力:C
防御力:B
GK力:D
成長性:D

・これを語らずにビッグウェイブスが語れるか!ボックスロックディフェンス

アニメ・ゲームでも特に注目されていたのは、必殺タクティクス「ボックスロックディフェンス」ですね。必ず4人でボールを持っている相手プレイヤーを囲み、かつパスを出すための近くの選手をマークして動きを縛るという、ゾーンプレスに徹底的なマークを付ける複合的な守備戦法になります。
「ほな、空中にボールをクリアすればええか・・・」という甘い考えに対しては、プレスをかけていた一人が大きく空中に飛び上がりボールを胸から取りに行くというごり押し戦法でカバーしてきます。ボックスロックディフェンスに死角なし!というわけです。

加えて、この「ボックスロックディフェンス」は、MFの選手が中心となって展開している点が特徴です。アニメではこのタクティクスに必ずMFでありキャプテンのニース・ドルフィンが関与し、MF3人・DF1人の構成でボックスロックディフェンスを組んでいました。これは、より中盤(それも、フィールドのど真ん中)での確実なボール奪取を意識したものであり、ボックスロックディフェンスでボールを奪った後にジョー・ジョーンズやリーフ・ハミルトンのようなストライカーにボールを回し攻め込む戦術であることを示唆しています。

ボックスロックディフェンスを実現するために必要なものは、プレスをかける選手が一人も欠けることなく相手のどんなプレッシャーやフットステップにも動じない強靭なフィジカルであることです。

これを実現できるのは、オーストラリアの荒波サーフィンで鍛えたビッグウェイブスの漢達であること!これ以外にありません。ニース・ドルフィンの恐ろしいボディの数値の高さを始めとし、ビッグウェイブスの選手は"比較的"ボディ値が高い選手が多いです。ゲームでのボディが高いという事はコマンドバトルでのオフェンス側の成功値に起因するものになりますが、まあその言葉の意味からしてもプレスや小競り合いの体幹に関連したものだと推測できます。ビッグウェイブスの漢達は、己が鍛えた筋肉でサッカーをプレイする正統派の選手達という事なのです。

・筋肉は答える!光る個人プレー!

イナズマイレブンのアニメ、vsイナズマジャパンにおいては久遠監督による引きこもり部屋大暴れスタイルの練習により、早々にイナズマジャパンにボックスロックディフェンスは突破されました。

リフティングまでも取り入れる巧みな狭い空間でのフェイント・ボールキープによる4人同士の密着しすぎることによる接触や、細かい乱れを利用した鋭いパス回しによる対策でイナズマジャパンに攻略されてしまいました。
ただ、ここで止まらないのがビッグウェイブスです。逆説的に言えば、久遠監督が事前にボックスロックディフェンスの情報を仕入れ、明確にイナズマジャパンに攻略方法を提示できるほどにビッグウェイブスのボックスロックディフェンスは有名な戦術であったことが推察されます。ビッグウェイブスはこれを更に逆手により、第二の矢として「強力なワンマンプレー」を展開しました。

ゲームで確認される限り、ビッグウェイブスの面々は「グレイブストーン」「ウォーターベール」「ホエールガード」のような強力な必殺技を持つ選手ばかりです。これらのような強力な必殺技と、前述した高いフィジカルを利用したワンマンプレーを取る作戦を取ることが出来ます。
ただ、選手の中にはカンガルーキックしか覚えていないマット・アングルや、今一つ映えない作中屈指の美青年リーフ・ハミルトンなど、チームの方針と外れた選手が存在することも事実です。このあたりの詰めの甘さが、イナズマジャパンからの敗北に繋がってしまったのかなとも感じ取れてしまいます。

・ストライカー、少なくない?

当時イナズマイレブンのアニメを観ていた人がゲームをプレイすると、ニース・ドルフィンのポジションに少し驚く人もいると思います。ビッグウェイブスが採用している4-4-2のベーシックな陣形では、ドルフィンはゴールを直接決めに行くことは物理的に難しいです。というかここは完全に個人的な主観なのですが、ジョジョとリーフ以外はあまり前線に上がってこないようなCPUの動きを取っているような気がします。ドルフィンの技構成は後述の章でしっかり抑えますが、シュート技しか持っていないのに一歩後ろの所にいるのはなかなか違和感です。

余談を挟みましたが、全体的にビッグウェイブスに言えることは必殺シュートを打てる選手がかなり限られます。これは、シュート系の必殺技を覚える選手が比較的少ない(本編予選時のステータスでは、ジョジョ・リーフ・ドルフィン・ベンチの人1人(名前忘れた)の4人しかいません)ことも一因ですが、そもそもフォーメーションでゴール付近に積極的に近づくようなCPUの挙動になっているのがジョジョとリーフのポジションしかない(=FWのお二人)という点もあるかと思います。

またビッグウェイブスの面々のシュート技でも、本編予選時点ではバリエーションが相当少ないです。メガロドン・ツナミブースト・すいせいシュートしかないんですね。メガロドンのTP消費は40なので、属性的にもイナズマ1ごう・ツナミブーストと同威力の技になります。アニメでは、メガロドンは正義の鉄拳G2を破りG3に止められたくらいの技になります。アニメはシリーズの数字が変わると大きく"強さ"の概念がリセットされてしまうため何とも言えないのですが、ビッグウェイブスを象徴する必殺シュート技が正義の鉄拳に止められてしまうのは弱いのではないか…?と感じてしまいます。

またツナミブーストはロングシュートのため、実質的な使い心地としてはメガロドンはツナミブーストの下位互換になってしまっている点も否めません(もしかしたら、内部的にメガロドンが少しシュート成功率のようなステータスに上方補正がかかっているかもしれません。が私の方で確認はできませんでした。)

まとめると、ジョジョ・リーフに実質的にシュートをお任せしている感が全体的に伝わってくるため、彼らをマークするか徹底的にいじめられて消耗させられてしまうと大きく決定打に欠けるチームになってしまうと考察せざるを得ないという所です。

・ほどほどなディフェンス陣

前述したように、ビッグウェイブスはボックスロックディフェンスによる鉄壁の防御があります。ただ、これはMFの選手が大きく関与するものであり、ゲームの場合は全ての選手が(仕様上)関与します。つまり必殺タクティクスの発動にDFの存在はそれほどキーではないということになります。

アニメの場合、ボックスロックディフェンスを突破した瞬間ゴール前にあっという間にイナズマジャパンのメンバーが上がり、必殺シュート技を打っていました。完全にDFの存在が空気になっている顕著なシーンだと思います。
ゲームの場合そんなことはなくて、前述したように「ホエールガード」や「グレイブストーン」のようなディフェンス技を持ったDFはそこそこおり、そこまで防御面は薄くない印象を受けました。特にホエールガードはシュートブロックこそ出来ないもののディフェンス技の中でもかなり強力なもので、TPは50を消費する大技となっています。シューティングスターやブロックサーカスがTP47なので、そのあたりと比較してどのくらい強力なものか感じて頂ければ。

そして、ビッグウェイブスのDFの皆様は個人ステータスの中でガードが抜けて高い方が多いです。ステータス自体も悪くない方が多く、やはりフィジカル面でもなかなかな点がしつこく評価できます。ストライカーがもう少しいれば…!と悔やまれます。

・爆熱スクリューとDFのシュートに突破されるGK

ビッグウェイブスの守護神、ジーン・ベイカーさんですね。「グレートバリアリーフ」という大変オシャレな必殺キーパー技を使用します。
ステータスは世界編のキーパーに比べると中の下ほどといったところでしょうか。可もなく不可もないのですが、グレートバリアリーフの消費TPが37と正義の鉄拳と同等の数値となっています。

本編予選通常時で2回・バーニングフェーズが入るとおまけで1回打てるようになり、あまりイナズマジャパンを育てていない状態で試合に挑むと必殺技に阻まれてなかなかゴールが入らない経験をした方もいらっしゃると思います。

ただアニメでは綱海による「ザ・タイフーン」と豪炎寺の「爆熱スクリュー」によって突破されてしまいました。特に「爆熱スクリュー」はゴールにジンベイの体ごと押し込まれている事から、単純に火力で大きく圧倒されている様子が伺えます。

問題なのは、綱海の「ザ・タイフーン」です。DFであり本来シュートを打つことがない綱海のシュートでゴールを決められてしまうのはなかなか厳しいポイントだと思います。技の傾向的に水を捌くことが上手そうな「ザ・タイフーン」でメタを張られてしまったという妄想に近い可能性もなきにしも非ずなのですが、それでも、う~ん…という評価に落ち着いてしまいます。

ただジンベイさんはザルではありません。豪炎寺の「爆熱ストーム」を止めている点です。豪炎寺が手を抜いてストームを打った際に確実に止めている事は評価されても良いと思います。
実は、ジンベイさんはレベルを上げていくと自力でキーパープラスを覚えます。ゲーム上ではここだけでかなり評価は高いのですが、競合が多すぎるので正直かすんでしまっています。

もう一人の控えGK、サンバイザーくんことシーホースは「アイスブロック」を習得しています。ダイヤモンドダストのGK技ですが、TP消費が50となっており、地味な見た目ながら「グレートバリアリーフ」より強力な技です。
ステータスについても、ガード値がLv5時点で41と、Lv5時点のジンベイの28を大きく上回っています。属性不一致とはいえアイスブロックが打てる点・早熟型でガード値が高い事から、実はシーホースの方が強いのかもしれません。

・ボックスロックディフェンスの"最大の弱点"

結論から言えば、「フィールドの両サイドの事を何も考えていない」という点になります。ボックスロックディフェンスは、MFを中心とした4人で対応するタクティクスとなっており、中央の人的リソースをかなり消費します。
加えてビッグウェイブスのFWは本当にゴールの正面から突っ込むような配置になっているため、このチームは攻守においてフィールドの中央を軸にした戦術を展開します。

例えば、日本の左サイドバックである風丸が左から駆け上がっているとします。ビッグウェイブスは彼に対してボックスロックディフェンスを展開するため、ビッグウェイブス側から見て右側のMF3人・DF1人を使用します。その場合、ボックスロックディフェンスを風丸に突破された場合に彼に対処できるリソースが4-4-2のフォーメーションだと右側のDF1人だけになってしまうのです。中央であれば左右の人間がカバーに入ったりできるのですが、左右からの駆け上がりに対して複数人によるプレスが裏目に出てしまい必殺タクティクスを突破された時にゴールまでガラガラになってしまうという致命的な弱点があると考えました。

おまけに、アニメのイナズマジャパンvsビッグウェイブスにおいて綱海の配置は左サイドバックとなっていました。ザ・タイフーンってロングシュートでしたっけ?もし普通にシュートしたのなら綱海が楽々前線に上がれてしまっていることも、上記の説明で筋が通るような気がしています。

・必殺技が自由過ぎる海の漢達

ニース・ドルフィンはMFでありながら、本編予選時ではメガロドンとツナミブーストしか覚えていません。彼が特に顕著で、自己のステータスやポジションと会わない技を覚える方がビッグウェイブスには非常に多いです。何ならドルフィンはその後もイケメンアップとミラージュシュートとかいう謎シュート技しか覚えないため、せっかくのお化けボディ値を全く活用できない必殺技しか覚えないのです。貴重なストライカー要因であるジョー・ジョーンズについても、キック値が大きく伸びるのにメガロドンしかシュート技を覚えず、ちくはぐな技構成が目立っています。また本編予選時においてもカンガルーキックしか覚えていなく野生中と同レベルな選手がいるなど、必殺技についてはお粗末な構成になっていると思います。

ただ、ポジティブに捉えるなら各ポジションの人間はドルフィンを除けばある程度ポジションにあった技をしっかり覚えています。最低限、本当に最低限の編成は実施している、という印象は見受けられます。

・高いフィジカルと基礎的で完成度の高いタクティクスが長所だが、決定力にかける(本当にアジア優勝候補?)

総括するなら、アルゼンチンに負けず劣らずの防御に強いチームでありつつ、個人技が光るプレイと必殺タクティクスを切り替える柔軟な戦術が展開できるチームという印象です。課題としてはシュート力が不足している点、ボックスロックディフェンスが破られた際にGKの負担が爆増するという所になるかと思います。ここまで考察すると、ストーリー上でアジア予選の優勝候補と呼ばれていた点にはかなり疑問が残る結論となりました。一番の理由は、韓国に勝てるビジョンが見えない所が大きいです。
とはいえ、強力な必殺技を覚える点や各個人のステータスは悪くないことから、決して弱いチームではないと思われます。フォーメーションをスリートップに変えてFWを増やし攻撃要員を増やし、少し後ろの方で水平にリソースを確保できるように変えると少し変わるかなと思います。極論、尾刈斗のゴーストダンスや千羽山のむげんのかべのような4-3-2-1(4-3-3)にしてしまっても面白いかなとまで思っています。


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では、次に書く機会があるなら、カタール代表デザートライオンです。


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