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男のロマンから女が退場するとき~剛力彩芽の恋愛と破局

女優の剛力彩乃さんが、ZOZOの創始者・前澤友作氏と破局したことが報道された。

17歳年下カップルとして、去年の4月から交際した2人だが、剛力彩乃(以下、敬称略)は女優生命が危ぶまれるほど、前澤氏にのめり込む。
どうして彼女は、年上の彼に惹かれていったのだろう。

報道によると、雑誌の対談をきっかけに、前澤氏が積極的に彼女にアプローチしたという。剛力彩芽の大ファンだった前澤氏が仕掛けたという情報もある。最初は前澤氏が押して押して押しまくったのでしょう。
女性は世間から評価されている男性や、尊敬している相手からのアプローチには弱いもの。しかも25歳になってやっと事務所から、恋愛を解禁された剛力彩芽にとって、最初の男性が年上の成功者であることから、舞い上がってしまうのも、無理はない。
2人の交際はインスタプラムに次々とアップ。会員制の高級レストランで食事、移動は億単位の前澤氏の高級車、さらにサッカーW杯の決勝戦を前澤氏のジェットヘリで観戦など、成功した富裕層との派手な交際がアップされると、世間ではセレブ生活を楽しむ剛力を冷笑するようになる。
ほとんどやっかみではないかと私は剛力の味方をしていたが、清楚ではつらつとした彼女の印象が、変貌していったのには驚いた。
女は愛する男によって変わるが、17歳年上という酸いも甘いも知っているセレブ男は、彼女に無理な色気を注ぎ込むような手練手管を持っていたのではと想像するほど、剛力は妖艶な顔つきになった。成功者から愛されるという自信も表情に現れ、やがてどんどん前澤氏にのめり込んでいくようになる。

前澤氏が彼女を刺激していったことも、変貌に繋がっていったことでしょう。
前澤氏の趣味であるアートの買い付けに同行したり、パリコレに一緒に出席したりと、ワーフドワイドに男と駆け巡るうちに、恋愛そのものが高揚していって、若い女性特有の「妃(きさき)願望」が満ち足りていったのです。それが原因で、これまでのファンを落胆させたのですが。

「妃(きさき)願望」というのは、自分よりも数十倍も数百倍もそれ以上に優れている男性に寵愛され、庇護され、そして愛される恩恵を受けたいという願望のこと。私独特の見解です。
特に若い女性は、若さと美しさだけが光り輝いていますが、それ以外のこと(聡明さやかけがえのない自分の価値)に対して、自信がないため、年上の優秀な男性に「守ってもらいたい」という願望が顕著になります。
前澤氏が、単にセレブ生活を満喫するような男性だけでなく、仕事以外でも、バスキア展を日本で開催するほどの手腕と実行力にも、きっと彼女は魅せられたのでしょう。そしてアートの買い付けに同行した時は、ひょっとして、女優よりもワクワクした高揚感に溢れていたのかもしれません。世界を動かせるような男と一緒にいるだけで、「私も世界を動かしている」という錯覚が生まれるからです。
でもそんな「妃願望」を満たしてくれる至福の日々は、長く続きませんでした。

世の中の多くの女性たちは、最初から「二人は一体いつまで続くの?」と幸せそうな二人を、少しナナメから見ていたことでしょう。
というのは、前澤氏が非婚主義者だからです。
結婚が全てとは言いません。でも個人差もありますが20歳も後半になってくると、子育てをすることも、女の人生にとって尊いものだと気づいてきます。
相手と同じように、非婚主義者なら結婚を意識することもなさそうですが、でも子供がいないカップルというのは、一生男と女の関係か、あるいは友情に似た男女の友愛の関係のどちらか。関係を見出すのも、ある程度の時間が必要です。
20代半ば過ぎの剛力彩芽に、前澤氏のような、「非婚」という達観に到達できるのでしょうか。非常に確率が低いと感じます。
やがてカップルの関係は、次第に変わっていきます。

生まれて初めて本格的に恋愛した相手が、巨万の富をもつ経営者ということで、剛力彩芽は、“尽す愛”にのめり込んでいったと報道されています。
ところがこれでは、女優としての幅が狭まっていきます。当然のように、貧しいOLや平凡な主婦を演じても、視聴者はピンとこないでしょう。いわゆる「色がつく」というのは、女優にとって、 特に若い俳優にとって、マイナスになるほうが多いのです。結果的に、あれよあれよと仕事が激減してしまったのです。

つき合う男によって、仕事も変わる。売れたり、反対に売れなくなる。これも才能や運がつきものの芸能界ならではの現象です。
そこで女優をとるか、それとも男に尽くすか、彼女は迷います。二つの選択に迫られるのは、何も女優だけに限らず、仕事と恋愛の両者で揺れ動くのは、仕事に生きがいを見出している女性に共通することです。
剛力彩芽は、仕事が減っても、彼に尽くしたいと思っていた時期があったようです。でも、20代の女が仕事より男を選ぶときは、必ずといって、将来の設計図が頭の中にあるものです。それは彼の子供を産んで、育てること。結婚して、妻になり、母になりたいという希望が生まれることでしょう。

仕事より、彼を選んだ彼女の“尽す恋”に、終わりがやってきます。
ZOZOを創業した前澤氏は、会社をYahoo!に売却し、社長を退任したのです。そして次は「月に行く」と宇宙へと夢を馳せるようになったのです。その夢に、彼女も一緒にと熱望。月に行くためには、渡米してトレーニングすることが必要な前澤氏は剛力彩芽に、一緒についてきてほしいと誘ったのですがーーー

渡米すると、さらに仕事がなくなってしまう。芸能界を引退することになりかねない。
ところが、舞台女優として、手ごたえを感じていた彼女は、「女優を捨てられない」と、親友の一人である深田恭子に相談したそうです。深田も年上の巨額な財を成す不動産社長と交際中で、結婚も秒読みだとか。思わず比較してしまった剛力彩芽はショックだったに違いません。
「親友の恋愛には結婚という将来があるけど、私の恋愛の先には、何があるのだろう」ーーー
恋愛に対する将来の不安が募っていき、「それだったら、やはり生きがいを感じている女優を続けよう」、そう決意したのではないでしょうか。

私は今回の彼女の決断の背景にあるのは、
これまでは男の夢やロマンに同調し、実現していく彼を尊重していたからこそ、純粋に恋愛を楽しむ一人の女性として、彼を支え、そして尽す恋は成立していたのですが、
でも会社の経営や、趣味のアートの買い付けをやめて、「月に行く」という少年のような夢を持つ彼に、「ついていけない」とまるで恋が冷めてしまったような感覚を抱いたのだと思います。
つまり彼女は「あなたの夢を一緒に見ることができなくなったので、さようなら」と、相手の人生という舞台から、退場していったのです。

これは、剛力彩芽に限ったことではありません。
夢のために生きている男性を応援したい女性は、支えたり尽していることで、自分の存在価値を実感できるものなのです。
でも、男と一緒に、男の夢やロマンを共有できなくなったら、自分の居場所を失ってしまう。
そんなときは、本当に寂しいものです。眠れずに何度も夜明けを迎えてしまったような、あのシーンとした虚空を仰ぎ見るような寂しさが広がっていきます。

でも生きがいを持っている女性は、幸せです。
剛力彩芽も、髪をばっさり切って、またショートカットに戻り、心機一転で、12月放映のドラマで芸能記者に扮するそうです。
前澤氏との交際と破局も、必ず芸の肥やしになります。女優は得な商売ですね。
でも女優ではなくても、一般の女性だって、恋愛によって男性という生き物を知ることができるし、恋愛によって自分自身のことがよくわかりますね。
つまり恋愛は「鏡」なんです。恋を鏡と捉えると、例え辛い恋でも、少しは気が楽になりますね。
ところで、いま恋愛という鏡に映っているあなたは、どんな表情をしていますか?


※参考資料
「前澤氏と破局した剛力彩芽、深田恭子に泣きながら相談」
https://www.news-postseven.com/archives/20191113_1486473.html

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