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白内障手術てんまつ記 1

シェムリアップ→成田

前回、予期せぬ行き違いから、予定していた白内障手術が出来ずにトンボ帰りをしてからちょうど2か月が経ちました。ほんとうにあっという間で、その間はほぼ毎日、40℃を越える酷暑の中でトッケイファームの″開墾作業″にひとり挑んでいました。なんでそこまで苦行にいそしまなければならないのか、自分でもさっぱりわからないのですが、ようするに″趣味″なんでしょう。日に日に身体が動かなくなってゆくのがよくわかりました。

6月11日、再び″辺境″のシェムリアップ・アンコール国際空港から、ベトナム航空でハノイ・ノイバイ空港へ。前回同様、アンコール空港には、ほんと~~に、人がいないのです。街中には観光客はけっこう戻っていて、中心部の繁華街は賑わっているのですが、なぜ空の玄関口がこんなにも閑散としているのか?

一番の理由はおそらくは、観光客は空路ではなく、陸路を使う人が多いということでしょう。バンコク⇔シェムリアップ、プノンペン⇔ホーチミンはそれぞれ通関業務を含めても8~10時間ほどで越えられます。バス代もそれぞれ30$程度。

特に、最大の顧客層である、ヨーロッパからやってくる若い人たちは、カンボジアだけを訪れるということはほとんどなく、タイ、カンボジア、ベトナム……と回遊するため、安くて手軽なバスを利用することが多いのだと思います。中高年層にしても向こうは休暇が長いので、のんびりバス旅という人も多いことと思います。アンコールワットだけを目的に、バタバタと4,5日でやってくるというのは、恐らく日本人だけではないでしょうか?

シェムリアップから2時間ほどでハノイに到着します。午後11時くらいでしたが、ここはいつ来ても人がいっぱい。スケジュール表を見ると、圧倒的に日本と韓国へ行く便が多いことがおわかりいただけると思いますが、人が多いのは韓国便。特に、出稼ぎに行くような若い人たちの団体の姿は日本便の方には見られません。かつては反対でした。

ベトナムの物価が上がっているのにびっくり!いくら空港内とはいえ、コーヒーが6$もするんですねぇ。私はもちろん水飲んで我慢しました。

成田→根岸

今回は幸運なことに、A医師の親戚のマンションを使わせていただくことができました。お仕事の関係で、家族そろって現在は東京暮らしで、根岸の部屋が空いていたからです。ほんと~~に、まったく感謝、感謝、感謝!

I家のみなさん、ありがとうございました。

そもそも横浜というところは、学生時代に一度だけ「港の見える丘公園」とかいうのに行ったことがあったけど、なんとなくおしゃれっぽくて私とは縁のない町でした。だから根岸などはもちろん初めてだけど、もうその住宅の密集度に、最初は具合が悪くなりそうな感じでした。こんなところに人って暮らしているんだろうか……。まあなにしろ、中国黄土高原に12年、メコンデルタに4年という人間ですから、そう感じるのも致し方ないでしょう。

駅前に東急ストアがあったので、1週間分の食糧を買い込んで術後は″籠城″です。眼に異物が入って感染症でも起こせば、当分カンボジアには帰れなくなりますから。

白内障手術1日目

さて、ここからがいよいよ本番です。このブログを見てくださっている方の中にも、そろそろ、あるいはいずれは白内障の手術を受けなければならないけど、実際にはどんな感じなんだろう?やっぱり痛いんだろうか?いくらくらいかかるんだろう?などと思っていらっしゃる方は少なくないでしょう。ご安心ください。今から逐一丁寧にお伝えします。

私の場合、すでに2か月前に受診しているわけですが、その時に、何種類かの目薬の処方箋が出ます。手術3日前から何種類かの目薬をさし、前日、当日というのもあります。錠剤も2種類出ました。

6月13日、まずは何種類かの機器の前でいろいろな検査があります。そして、手術室に入る前に目薬をさされて5分ほど待ちます。多分これが麻酔薬ではないかと思います。その後手術室に入って(手術着に着替えるようなことはなし)、歯医者で使うようなベッド式の椅子に座らされて倒され、眼の上になんかウレタン製らしきお皿を乗せられ、眼窩の上に輪っかが乗せられて(眼球だけが外に出るように)手術開始。目玉に麻酔の注射を打つなんてことはありませんからご安心を。その後、ジャージャー水(薬液?)をかけながら眼球の表面を切開して、中の液体(白内障の原因)を吸い出し、レンズが挿入されます。

レンズには3種類あって、事前に医師と相談して決めます。私はもちろん一番安い60㎝の単焦点レンズなので、パソコン見たり本読んだりするにはそのまま裸眼でいいのですが、遠くを見るにはこれまで同様近眼鏡が必要になります。反対に、もっと遠い所に焦点を合わせて、近くを見る時に老眼鏡をかける、という方法もあります。でも、保険がきかない高いレンズを入れれば、眼鏡は一切必要なくなります。

手術に要する時間は6,7分程度(だったと思う)。当然眼を見開いて医療用のランプを見つめているわけで、眼球の切開とかレンズの挿入とか、なんとなく影がチラッとわかったりして、気持ちの良いものではありませんが、痛みというのはまったく感じませんでした。もっとも、手術中指の先に血圧計を付けられるということは、人によっては緊張して痛みを感じるのかもしれませんね。術後のロキソニンももらいましたが、私は使いませんでした。

手術が終わると眼帯を付けて、看護士さんからいろいろ注意や説明があり、会計をして、すぐに帰宅できます。片目なので、もちろん運転はできませんが、Y眼科がある関内から根岸まではJRで3駅なのでなんら問題はありませんでした。見ていると、″若いお嫁さんなんかが付き添って″といった感じが多かったのですが、私は相変わらずボッチです。

白内障手術2日目

翌14日同じ時間に、今度は左目の手術です。当然のことながら前日とまったく同じ行程ですべてが進行し、とりあえず白内障の手術はいとも簡単に無事終了したのです。

左目の手術の前に右目の眼帯を外すのですが、その時に私が感じたのは、「ああ、明るいなぁ」ということでした。ただ、私の場合はまだ軽度で、視力も0.8(眼鏡かけて)あったわけだから驚愕するというほどではなかったのですが、よく聞くように「世界がまるで変わった!」ほどによく見えるようになった、というのもあながちおおげさではないでしょう。

一般的には、片目をやってから1週間あけてもう片目をやる、というのが多いようですが、Y眼科はどうやら両目を一緒に(2日で)やるというのがウリのようです。まったく同日にやる場合は入院と付き添いが必要になりますが、元々が緊急性を要する手術ではないので、同日手術というのは滅多にないようです。

術後は目薬が3種類出て、1日3回とか2回とか1回とか、ややこしいローテーションなので注意が必要です。洗顔と洗髪は1週間はできません。お風呂は浅めに湯をためて、チャパチャパするくらいは大丈夫みたい。要するに眼に異物を入れないためです。

そして、翌15日と1週間後に術後検診。私は無事にそれをクリアして24日、名古屋に移動しました。運転免許証の更新をするためです。




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