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私が子宮頸がんになった話 vol.7 告知

さて来た、告知日。

ところで、私は今回のことで1度も誰かに付き添って病院へ来てもらったことがない。病院の待合いには、パートナーや親御さんと来ている人もいる。今回はさすがに夫に付き添ってもらおうかなぁと考えたが、結局止めた。自分の体のことは自分で聞こうと思った。子宮の話を夫に聞いてもらっても、やはりなかなか実感してもらうのは難しそうだし、母にわざわざ来てもらうほどでもない。覚悟は決まっていて、しっかり治療して治したいと思えていたので気持ちは落ち着いていた。ただ、この日はさすがに結果を聞いて嬉しくはならなそうだと思っていたので、夫に病院まで迎えに来てもらうことにした。

自分でも結構冷静だと思っていたが、診察室に入る瞬間は緊張した。先生は検査結果を見ながら淡々と言った。やはり癌になっていて、ⅠA 2期とのこと。今後の選択肢は手術で、子宮摘出が確実な治療法だが、
・子宮を残すのであれば広汎子宮頸部切除術(トラケレクトミー)
・子宮を取るということであれば、腹腔鏡手術か開腹手術&リンパ節郭清

とのことだった。現状腹腔鏡手術は、開腹手術に比べて若干予後が悪いデータがあるので、どちらを選ぶか家族に相談するなどし、良く考えて次の診察までに決めてきて欲しい、前回の入院でがん部分は大方取れているが、そんなに間は開けない方が良いので、1ヶ月前後で手術をしましょうということになった。
私はできるなら腹腔鏡が良かった。帝王切開を2回した身としては、開腹すると後がしんどいからだ。私が調べた情報では、そもそも腹腔鏡で手術してもらえる病院は限られているようで、それが選択肢としてあるということはそれなりに技術があり、信頼できそうだと思った。
その日は、がんが確定したので、他に転移がないか調べるためPET-CTの予約をして帰った。

正直な気持ちとして、がんが確定してなんだかすっきりした。今思い返しても婦人科検診で引っかかり、初めて大学病院へ行った時期が一番辛かったが、段階を経て検査をひとつひとつ進めて行く間も常に落ち着かない気持ちだったからだ。

迎えに来てくれた夫に結果を報告し、これからまた手術になること等を話した。夫も冷静に受け止めていた。今度の入院は1週間前後になるので、子どもたちが少し心配だけれど、治療したいので家のことをお願いしたいと伝えた。色々話したら、お腹が空いてきて、2人で焼肉ランチをして帰った。お腹がいっぱいになると、やっと人心地ついたのだった。

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