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私が子宮頸がんになった話vol.2 きっかけは婦人科検診

結論から書くと、私は子宮頸部腺がんのステージⅠA2期だった。現在は子宮と卵管、脚のリンパ節を摘出して一旦治療は終了。抗がん剤治療はなく、仕事に復帰して日常生活に戻っている。子宮がなくなったので生理はなくなり、リンパ節を取ったことでリンパ浮腫にならないよう気をつけなくてはならないという新たな日常にはなったが、生きている。死なないためには、病気を早く見つける必要がある。だから、女性の皆さんには、面倒がらずに必ず定期的に検診を受けてほしい。内診が恥ずかしい・嫌な気持ちはわかる‼︎ でも、結局がんになったら内診以上に大変な検査や治療を受けることになる。出産のときもそうだったけど、恥より命のが大事だと思うのよ。

私のがんが判明したきっかけは、居住地の無料検診だった。子宮がん検診と乳がん検診が毎年交互に無料で受けられるので、今年は市の無料検診で子宮がん検診を、会社で受けている人間ドックで乳がん検診を受けることにした。

子宮がん検診はGW中に受けた。予約したのは市内で初めて行くクリニック。選んだ理由は近くてなんとなくサイトを見て良さげだったから。

検診自体は10分程度で終わり、数週間後にいつもの”異常なし”を知らせる封書が来るものと疑わず、クリニックを後にした。ところが一報は、2週間経たずになぜか受診したクリニックからメールで届いた。

「先日実施した検査の結果が出ました。
お伝えしたいことがあります。」

嫌な予感がした。

診療時間内に電話をするように書かれていたので、すぐに電話した。在宅勤務中の午前中のことだった。その日のお昼に予約が取れたので、時間を待って急いでクリニックへ。午前中の仕事はほとんど手に付かなかった。

医師から先日の検診結果の用紙を見せられた。「要精密検査」にチェックが入っていて、「Adenocarcinoma」というところに○があった。

「あまり見ない結果なんだけど、『腺がん』の疑いがあるんだ」

子宮頸がんには種類があって、扁平上皮がんと腺がんがあるそう。がん情報サービスによると前者が8割で腺がんは2割と言われているらしい。

私は不思議と落ち着いた気持ちで説明を聞いていた。医師から「ショックだと思うけど、まだ確定した訳じゃないから」と言われて、急なこと過ぎて気持ちがついてきてないのだと気づいた。なんだか幽体離脱していて少し離れたところから自分を眺めているような気分だった。腺がんは転移しやすいと聞いて、現実に引き戻された。なるべく早く検査を受けた方がよいとのこと。

「紹介状書くのどこの病院にしようか?この辺でも受けられるけど」

「職場が都内なので、都内でも良いです」

そう答えたら、

「あ、それじゃあ、うちに来てる先生のとこはどうかな?」

と、週1で来ている医師の派遣元である大学病院を提示された。

「はい、そこでお願いします」

医師はスタッフに指示してすぐその病院に電話してくれ、翌週早々の予約を取ってくれた。忙しい先生らしいがどうにかねじ込んでくれたらしい。お礼を言って夫に連絡し、その日は帰宅した。帰りは自転車を漕ぎながら涙が出た。自分の家族のことより、親が、特に母が悲しむだろうなと思って泣いた。

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