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生後11か月のきみ

独身の頃、休日にときどきショッピングモールへ行くと、家族連れがやたらと目に付いた。
こういうところって、たまに来るから楽しいけど、広過ぎて行く店を絞って行かないとくたくたになる。やたらス◯バが混んでるけど、あえてここで買わなくても行こうと思えば普段、行けるしな……。

結婚して毎週こういうところに来るようにはなりたくないな〜、なんとなく。
その当時の私からすると、毎週同じことをして過ごすことは退屈に感じていた。

しかし、結婚してみると、毎日は特に変わりばえのしない1日の積み重ねである。好きな人と一緒にいられる日常は楽しい。けれど、毎日お腹は空くし、トイレにも行く。出かけるときにつないでいた手の間には、お米やトイレットペーパーの袋が下げられている。

子どもが生まれ、引っ越した新居のわりと近くには、大型ショッピングモールがあった。試しに徒歩で行ってみたら歩けない距離ではなかった。息子を連れ、行ってみると、全てが便利であることがわかった。

まずはトイレ。

・ベビーカーで入れる個室が多い
・他の施設に比べ圧倒的に数が多く、必ず赤ちゃん休憩室が併設されているため、オムツを替えるついでに自分も用を足せる
・個室の鍵の位置が通常より高い位置に設置されており、一緒に入った子どもがいたずらして開けられないようになっている(身長168cmの私にとっては、単純に開けやすい位置にあって便利)

続いて、フロア。

・通路が広いのはもちろん、ひとつひとつの店内も通路が広いため、ベビーカーの通行が非常に楽
・ベビーカーごと入れたり、子ども用の食器や椅子が準備されているなど、子連れでも気兼ねなく入れる飲食店が多い
・フードコートには、料理の乗ったトレーを持って席まで運んでくれるスタッフがいる。ベビーカーで手が塞がっている身としてはすごくありがたい
・子どもを遊ばせられる遊具やおもちゃが充実している
・手に取りやすい価格の洋服が多い。子どもに汚されても洗濯機で洗うのに抵抗のない金額なので助かる

以上は、車椅子の方にも当てはまるところが多いと思われる。

……いや、もちろん、ショッピングモールって、こういうことを考えて設計されているんでしょうけど!

育休中、週2・3ペースで行くほどハマった私。午前中に息子をある程度遊ばせて疲れさせ、11時くらいに出かけて行って、息子が寝たところでフードコートに行ってランチ。人に作ってもらったもの、沁みる。子どもが寝ている間に飲むフラ◯チーノ、めっちゃウマい……。
時に友人と待ち合わせて、お互いの子どもを遊ばせながらお茶することもある。

休日のショッピングモールが混んでいる理由がわかった。施設全体の雰囲気が子連れに寛容で、自分自身がリラックスできるのだ。

日々、子連れで移動するのはなんと気を使うことよ……。

少子化を問題視しているわりに、子連れにそんなに優しくないTOKYOにあって、「子連れ ランチ」とか「子ども 遊び場 」とか検索しなくて行けるショッピングモールの存在はありがたい。

--色んな立場の人のこと、もっと想像力を働かせて思いやれたら、見えてくるものも違っていただろう。気づけなかった過去の自分。前とは状況が一変して、それに気づいた今の自分。

自分以外の他者との生活は、時に煩わしく思えるが、相手とうまくやっていこうとする努力の先に思いやりの気持ちが育っていくのではないのだろうか。

人として多少マシになった……かも知れない今の自分は、保育園の決まった喜びと育休の終わりを少し寂しく感じながら、勝手知ったるモールへの道を、今日も歩いていくのであった。


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