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ジェットコースター日記

※性的な内容が含まれますので苦手な方はスルーしてください。
なお終盤だけ雰囲気かなり変わります。

寝不足の朝

9時起床。
昨夜は中々寝付けなかったのでとても眠い。
でも気合いで起きる。
何故なら今日は待ちに待ったテオ君とのデートだから。

早速LINEが来ていた。

「おはよう!いま新幹線乗ったよ」

現在500kmある彼との距離が、こうしている間にも1kmずつ縮んでいるのだ、と思うとドキドキする。
浮かれすぎてJPOPの歌詞みたいなこと言っちゃった。

掃除やら何やらを終わらせ、支度に取り掛かる。


出陣式

事前に下着の好みをリサーチしたところ「赤が好き!あとT!」と言われていた。
安心したまえ、私はパンツ50枚の女

もちろん彼ご所望のブツもブルペンに控えているが、折角なので新調した。
それにしてもみんなTバック好きだよね。

そう、私はこれからセックスをしに行く。
昼間からシラフでセックスする機会も勿論あるが、初めて致す相手となると少し緊張してしまう。
酒の勢いが無いので「導入部分をどうするか」「変に会話が盛り上がりすぎないように」など留意点が多々ある。



スタバで買い物

彼の泊まっているホテルの最寄り駅に到着してLINE。

「スタバ寄るけどドリンク何が良い?」
「いいの!?ほうじ茶ラテのホットで!」

まさかのホット。
朝から冷たいドリンク続きだったらしい。

私は水分補給を考えてブラックアイスティーにした。
両方ともサイズはグランデにしたことに気概を感じてほしい。
リワードのフードチケットがあったので、バナナマフィンもオーダー。

ホテルに到着。
ロビーで待っていたテオ君と久々に再会してめちゃくちゃテンション上がってしまった。

「マフィン、お夜食にしてね」
「え!めっちゃ優しい…!好き。大好き」

その言葉が欲しくてオーダーしたからね。
ホストに貢ぐ女子も彼氏にプレゼントする私も精神構造は一緒なのだ。



導入部分について思案する

部屋に入ってしばらくはテーブルを挟んで向かい合っておしゃべり。
彼はやはり少し奥手というか慎重派らしく、あまり大胆な行動に出ない。

オーケー。
ここは年上として私から導入部分を作るしかない。

「隣座ってもいい?」
「うん!来て来て!」

イチャイチャしながら他愛もない話をする。
彼は先にシャワーを浴びていたので、頃合いを見計らって私もシャワーを借りた。
出て来たら窓のカーテンが閉められていて、間接照明の準備も万端。

というわけでいざ開戦バルティード



謝ることではない

結論から言うと、非常に良かったです。
彼は丁寧な仕事をする人で、弱冠32歳ながら匠の技がキラリと光る逸材。

実は途中で中折れしたため最後までは出来なかったけれど、私としては十分満足出来た。
が、彼はめちゃくちゃ謝ってくる。

「ごめん!!ホントにごめん…」

いやいやいや謝ることではないし、むしろ私だけ満足しちゃって申し訳無いぐらいだよ。

「エッチするの半年振りだったし、凛さん綺麗やから緊張しちゃって…」

うん、じゃあそういうことにしておこう

実は私と初めて致す人の約3割は勃たないor中折れするのだ。
でも2回目からは普通にイケるので慣れの問題。
美人は3日で慣れる、ということにしておいてほしい。

しきりに申し訳無さそうにする彼を慰めながら抱き締める。

そんなこと気にしないで。
私はいますごく幸せだよ。



不動産王疑惑

ピロートークの最中、引っ越しの進捗について聞いてみた。

「7月中に探して、8月には引っ越しできると思うよ。賃貸じゃなくて分譲が良いんだよね」
「えっ。借りるんじゃなくて買うってこと?」
「うん。いま大阪に3つ物件持ってて、まぁそっちは投資目的。東京もこれからまだ地価上がるから、今のうちに買っとこうかなって」

もしかしてナニワの不動産王なの…?

「そんな大層なもんや無いw 副業みたいなもん。家賃収入あれば本業で行き詰まった時にも食いつなげるし。リスク分散やね」

大阪の商売人エグい…。

「でも東京のマンション高騰してるから、場所にもよるけど1億ぐらいするよ?」
「そうなんよ。大阪の倍ぐらいする…。7千万ぐらいで良いとこあったら買いたいけど、無理そうやったらとりあえず賃貸かな」

何にせよ、本当に夏に引っ越して来れそうなことが分かって安心した。
私はお金のことはどうでもいいし彼の好きなようにすればいいと思っている。
会う時間さえ作ってもらえれば、それだけでいい。



緊急事態

ミーティングの時間が近付いてきたので、身支度をして私は先に退室。

「近くのドトールで待ってるね」
「うん、終わったらすぐ行くからご飯食べ行こ!」

そうして店へ入り、本を読み始めてから30分程経った頃。
彼から衝撃のLINEが来た。

「ごめん今実家から連絡あっておばあちゃん倒れたって。すぐ大阪戻らないといけない本当にごめん!」

なんと…。
すぐにホテルを引き払い、もう品川に向かっているという。

「ホンマにごめんね…。次回は仕事じゃなくて休み取って東京に来るから!」

気持ちは嬉しいけれど、今後の動きはお祖母様の病状次第だろう。

「お祖母様心配だね…。早く側に行ってあげて」
「タイミング悪すぎて泣きそう。ごめん」
「私は大丈夫だから謝らないで。また落ち着いたら連絡してくれればいいから」

突然ひとり取り残されたわけだが、事情が事情なので仕方無い。
彼からは細切れに「今夜が峠だって」「どうしよう」とポツポツLINEが来る。

もしかしたら本当に近親者を亡くした経験が無いのかもしれない。
私は慎重に言葉を選びながら、動揺する彼を励まし続けた。




というわけで怒涛の展開となりました。
次にいつ会えるかは分かりませんが、また進捗があればご報告します。
お祖母様のご回復を願うばかりです。


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