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歴史入門48 出来損ないで構わないから「自分の頭」で考える

6月27日というのは、
「メディア・リテラシーの日」だったそうです。

つまり、メディアにとっては
「自分たちが発信する情報を見つめ直しましょう」
という日。
私たちの側では、「情報を鵜呑みにするのでなく、
正しく判断するように努力しましょう」という日です。
出版界で仕事をしている私には、重要な日ですよね。

そもそもどうして
この日がそうなってくれるかといえば、
今からちょうど30年前、
あの松本サリン事件が起こっているんです。

もう記憶から飛んでいる人も多いのでしょう。
オウム真理教が大規模なテロ事件である
「地下鉄サリン事件」の前哨戦として行なった
毒ガス散布。
8人の方が亡くなり、
660名の方が重軽傷を負う悲劇となりました。

なにより、この事件で教団の脅威にたどり着けば、
後のテロを防げたのかもしれません。
ところが多くのメディアは、
まったく関係ない人物を犯人として疑い、
冤罪のような報道がされ続けたんですね。

その反省にたって、
28日は亡くなった方々を追悼するとともに、
メディアの側も、情報の出し方や報道のあり方を
見直す日になっているわけです。

そう言いながら、この30年間、
私たちはさらにメディアを通して流される嘘や
悪意によって流される情報に
惑わされるようになりました。
数々の中傷による被害者も多く出ていますし、
組織的なデマが
人間関係の分断すら引き起こしている。
今の都知事選なんて、
それこそ勝手な情報を個々が流し放題で
大混乱になっていますね。

「メディア・リテラシー」の定義とは、
国際的に
・民主主義社会におけるメディアの役割と機能を理解する
・メディアがその機能を十分に発揮しうる条件を理解する
・メディア機能の観点からメディア・コンテンツを批判的に評価する
・自己表現、異文化間対話、民主主義的参加のためにメディアに取り組む
・ユーザー・コンテンツを創造するのに必要なスキルを身につけて用いる
なのだそうです。

私たちは、情報をただそのまま受け取るのでなく、
「それって正しいのだろうか?」とか、
「自分自身はどう考えるか?」とか。
一歩引いて正い目で考えなくてはいけません。
間違っても構わないので、
自分の頭でやっぱり考えなくてはいけない。
そのためにはこんなふうに
「書くこと」がおすすめではあります。

画像は関係ないのですが、
神社のランタンに見たことのない鳥が
止まっていました。
茶色でクチバシの長い鳥……ムクドリではなさそうだけど。

わからないことは、「わからない」と言えばいい。
そういうことですね。

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