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歴史入門46 不運だった武士が、聖人になったきっかけ

あらためてこちら、神奈川県にある
「川崎大師」ですね。
先日お参りに行き、
「久寿餅」を買ってきた話はしました、

この川崎大師、
正確には「平間寺」というお寺で、
平安時代の末の1128年に創建。

平間兼乗という人物が開山したお寺ですが、
その経緯を知っていたでしょうか?

この平間さん、2020年には、
「ひらまくん」という
公式キャラにもなりました。
デザインは「せんとくん」で人気になった
籔内佐斗司さん。
自由にコピペできるようなので、
写真に貼り付けておきました(笑)

この平間さん、
そもそもは尾張の国の武士だったのですが、
無実の罪を着せられ、
逃亡の果てに川崎の辺地に住み着いたそうです。
傷心の中、漁師をして
生計を立てていたそうです。

そんなある日、弘法大師こと空海が、
夢の中で彼に語りかけたとのこと。

「唐の国で、私は自分の姿を象に刻み、
海に捨てました。
どうか網ですくってやってくださいね」

それで漁に出ると、
海上に光り輝く場所があります。
網を投げると、そこで弘法大師の木像が
引き上げられたというんですね。

これは奇跡ではないか!
平間さんは運命を感じ、
仏像を堂に安置して大切にしていました。

その後、この祠に、
高野山の高僧である尊賢上人がやってきます。
「そう、これは運命なんだよ」
話を聞いた上人は、
平間さんへの出家を薦めました。

そうして修行の結果、
1128年に開山したのが
現在の「川崎大師」ということなんですね。

川崎という町は、以後ずっと、
このお寺の門前町として発展してきた町。
初詣の発祥でもあるそうですから、
1つの仏像が起こした奇跡には違いないですね。

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