2010年に日本を離れて以来、日本とヨーロッパを行き来しながらかれこれ24年。英語は絶対にネイティブになれないから建築をコミュニケーションツールとして選んだのは間違いではなかった。言語、食、音楽は異文化を知る上で大事な要素だが、ここに建築が加わるとさらに多面的に文化を知ることができる。なぜって?建築には歴史があり、デザインがあり、風土があり、経済があり、素材があり、人が作り出すものだから。言葉も、食も、音楽も建築も私にとっては文化を知るためのツール。これらを通して文化を完璧に
エストニアの夏はグラスゴーのように短く暑い日なんて続かないと思っていた。その予想は大きく外れて、何とも過ごしやすい夏を6月から2ヶ月間過ごした。以前タリンを訪れたのは11月終わりから12月半ばにかけて。街は白い背景にクリスマスの飾り付けを始め彩っていた。気温はマイナス12度。クリスマスマーケットで買うホットドリンクもちょっとした会話の間に冷めてしまう。こんなに冬の街に果たして夏なんてやってくるのだろうかと信じられなかった。 今年の夏は雨が多かった、と地元の人は言っているが割と