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スムーズに動く前腕は牽引で作る

前腕の回内外が動かしにくい上肢に介入するポイントを解説します。

肘関節はもとより、肩の介入をする場合にも前腕の状態はとても大事です。肩関節の可動域制限や痛みの原因を考える時、前腕に行き着くことは割と多いです。

今回は、前腕に対する介入の引き出しを増やすことができる内容です。

それでは、行きましょう。

🔶前腕の制限は腕尺関節に波及する

ぼくがこれまで対応してきた肩関節に痛みを抱える方や可動域制限を抱える方の中でには、前腕が原因だった場合は一定数ありました。

雑巾を絞ることが多い、重いフライパンを持つ、デスクワークで回内位での作業が多いなど、効果器として使う手に直接連結している前腕は結構な影響を受けます。

この崩れた前腕は、腕尺関節を形成して肩関節へ影響を及ぼします。特に腕尺関節の内外反が重要です。腕尺関節が内反や外反したことで肩甲上腕骨関節にどう影響するの?と思うかもしれません。

上腕骨には後捻角があります。上腕骨の遠位が全額面上に動けば、後捻角によって上腕骨頭の動きは前後方向に変換されます。すると、肩甲上腕関節の安定性に対する危険因子になります(ぼくの所感です)。

これが、前腕が肩関節に影響する理由です。次からは前腕の可動性を改善させる対応方法を解説します。

🔶橈骨頭の動きはやっぱり大事

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