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神頼み!耳を澄ませば道は開ける・・・かな?

 みなさん、広島県の瀬戸内海に浮かぶ小さな島、因島にある「耳明神社」を知っていますか?耳に関わる願いを叶えると名高いこの神社は、なんと日本で唯一耳の祈祷を行える特別な場所。私がこの神社を訪れたのには、ある切実な願いがあったのです。

 息子―受験勉強に身を投じる彼の最大の難敵は、「英語」。あの世界共通の言語が、彼にはまるで暗号のようで、特にリスニングはまるっきりダメ。英語の偏差値40台という数字からわかるようには、そこから目指す“GMARCH”という大学群がどれだけ高い目標かお分かりいただけると思います。でも、彼は諦めず、勉強に明け暮れる毎日。リーディングの成績は上向いてきましたが、耳から入る英語だけが、どうしても聞き取れず、彼を悩ませていました。受験まで後3ヶ月しかない・・・。 親としてできること、それは「祈ること」。私は、息子が英語を聞き取れるようになれますように、という願いが叶えられるならと信じ、その神社を目指しました。「耳明神社」は情報の神様でもあり、耳から良い情報が吸収できるようにという願いも込めていざ因島へ!


しまなみ街道

 因島は尾道からしまなみ海道を車で走らせ2つ目のこの島は、ポルノグラフィティの出身地で知られています。出かけたのは11月初旬、季節外れの陽気で、太陽の光が瀬戸内の海をきらめかせていました。そんな穏やかな日、私たち夫婦は因島へと向かいました。

併設している?大山神社は「自転車の神社」でサイクリング愛好者たちがたくさん寄っていました。大山神社の一画に佇む耳明神社へと足を運ぶと、そこには耳の形をした飾りが・・・


耳明神社

 私が祈祷でお願いしたのは、当然リスニングが聞こえるようになりますように、というお願いです。英語リスニングという試練に立ち向かう彼のために、祈祷を依頼しました。祈祷の儀は大山神社で行われ、その後、祈祷を込めたサザエとお米を携え、再び耳明神社へと向かうこの一連の過程は、神聖な体験でした。


祈祷後のお供え

 祈祷料は、3ヶ月間毎日祈り続けてくれるというので、5万円という金額を納めました。親バカだとは思いましたが、その時の私には祈ることだけが全てだったような気がします。私の願いを神様に届けたかったのです。

 初めての大山神社(耳明神社)でしたが、そこには驚くべき味わいの「はっさく大福」があります。ほどよい酸味を含んだはっさく大福の優しい甘さと見事に一体化し、とっても美味しいのです!

 しまなみ海道をわたり愛媛県に近づくと来島海峡SAがあるのですが、海を渡る道中に立ち寄った来島海峡SAは、息をのむような景色が広がる素敵な場所にあります。建物はモダンで、爽やかな海風に吹かれ、美しい緑の島々に架かる白い橋を望むことができる、絶好のロケーションです。ここで味わったジャコかつバーガーとせんざんきは土地の味らしく、神頼み旅の一コマを特別なものとしてくれました。


じゃこカツバーガーとせんざんき

 旅の結びは、歴史ある道後温泉。宿は椿館。大正ロマンを感じさせる装いのスタッフが心温まる歓迎をしてくれました。館内はゆったりとしており、食事には地元の食材をふんだんに使用しています。食事中にはライブキッチンで調理される料理が楽しめ、飲み放題のポンジュースはみかん大国愛媛県ならではのおもてなしでした。夜には地元方達の太鼓演奏を見ながら、その力強いリズムに“大丈夫大丈夫”と励まされたような気分になりました。


道後温泉

 息子のために訪れた耳明神社、初めてのしまなみ海道での爽快なドライブ、道後温泉での心身の癒やし、そして地元の食事に舌鼓。結構悲壮感漂わせて行ったつもりが、すべてが楽しい"神頼み旅行“となりました。息子の学力を祈る旅だったけど、私達夫婦にとって、とても楽しい旅路になりました。

 そして息子は・・・無事GMARCHに合格!祈祷をしてから2ヶ月ちょっとの短期間ではリスニング力は伸びませんでした。でも、良い情報を吸収し、また、彼自身のたゆまぬ努力が実を結んだのだと思います。結局、息子のため夫婦2人で「耳明神社」に行来ましたが、夫婦水入らずの楽しい旅だったという一言に尽きます。
耳明の神様が「そんなに悩んでいるならおいでよ〜」と言ってくれたのかなぁ。とっても有難い旅になりました!!!

#わたしの旅行記

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