クロサギ2022 詐欺解説第四話

今回登場する詐欺は「ヘッドハンティング詐欺」と「M&A詐欺」です。御木本が登場していること、白石が黒崎に協力していること、オヤジが気にしていることなどから、四話にしてかなり、なんというか、ダイナミックな感じになりましたね。

さて「ヘッドハンティング詐欺」ですが、これはバブル前後から増えた詐欺で、本来のヘッドハンティングが増えたことにも由来しています。今の自分が本当に評価されているのか、もっと評価されるのではないか、そういう思いを持っている人が引っかかる詐欺ということになります。

役職が上の人、役員クラスになってくると、業種はあまり関係なくて異業種であっても、誘いはかかります。

実は、詐欺ではなく、単にライバルを蹴落としたいというだけでも、こうした行為が行われます。これは、必要経費や会社の物品利用などでも悪用されたケースなので、詐欺だけではないことも覚えておいたほうがいいでしょう。※ボールペン程度の備品を持ち帰ったというだけで責められたケースもあります。

そして、もうひとつ。M&A詐欺。大仰な感じもしますが、単に会社乗っ取りを今風にしたものに詐欺が加わったものです。企業を吸収し合併して大きくなっていく、スタートアップを吸収する。よくある話です。

ただ、御木本がやっていることは、つまるところハイエナファンドの極北です。それなりの資産価値がある会社を我が物にして、処分できるものを金に換えてしまおうというわけで、こういう連中に狙われると会社はおしまいです。

たとえば、本業とは関係ないが不動産を所有している、などの場合を考えるといいでしょう。その不動産自体の価値を狙って、企業としては価値のない会社を吸収合併する。しかも、正当な代価を支払わず。

こういった詐欺は、バブルが崩壊した後で顕著に増えました。なかには、役職を上げるからと退職金を狙った詐欺もでてきました。これはM&A詐欺ではなく、企業詐欺と呼ぶべきものですが。

それにしても、御木本、怖いですね。

桂木はもっと怖い。

平野版黒崎の演技力にも注目です。

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