クロサギ2022 詐欺解説第一話

毎週金曜日22時放送の「クロサギ」で扱われている詐欺について、補足や解説をしようと思っています。

まずは、第一話で扱われた「セミナー詐欺」から。

原作では「フランチャイズチェーン開業詐欺」として扱われたエピソードを現代風にアレンジしたものです。原作連載時にはフランチャイズチェーン開業を謳い、退職金などを狙った詐欺が横行しました。職種は様々で、簡易印刷業や清掃業、携帯代理店などがありました。

今回は「セミナー」を利用した詐欺です。これもまた、独立起業を謳い、早期退職者や起業希望者を狙ったもので、特にコロナ禍以降に配信を使ったパターンが増加しています。

独立起業を謳う詐欺は多いのですが、いずれも、起業に至るプロセスでまずは金を奪っていきます。仮に、起業できたとしても、加盟金や月々の上納金などを要求し、軌道に乗ることはまずありません。

配信を利用する最大のメリットは誤魔化しが可能になることです。レンタルの別荘やスペースを舞台に、コンパニオン派遣会社や芸能プロダクションから、見た目のいい男女を派遣してもらい、あたかも成功者の集いを装ったり、「成功すればこんな華やかな世界にあなたも」と呼び込むわけです。

かつて、あるマルチ商法では、幹部が所有しているクルーザーで東京湾クルージングを行い「みなさん、この景色はみなさんのものになるんですよ」と豪語しては、誘い込んでいました。

豪華な別荘や、話題になっている場所(ヒルズやミッドタウンなど)は、お金さえ払えば利用できます。ドラマではレンタル会社と言っていましたが、高級車はリースで利用することもできます。宝石や高級時計などもレンタル可能です。

札束などはそれこそ、側だけ本物にすれば十分です。

有名人も残念ながら、ギャラでつられてやってきます。これは、多くの詐欺や悪徳商法で広告塔になった芸能人・有名人がいることから、みなさんもご存じだと思います。

人は見た物を信じる、と言われていますが、見たからと言ってそれが本物なのか、そして、あなたに利益をもたらすのか、何の保証もありません。

儲かる手法をいくら有料とはいえ、わざわざ教えてくれる人など、この世に存在しません。

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