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佐藤駿の滑りに突然感じたもの

🐸
スケートに詳しくない
偏狭なカワズが、
井の中で独唱しているテキストです
🐸

NHK杯2020 エキシビション
またひとつ
宝物として心に刻まれるプログラムとの出会いがあった

彼が滑り始めたとき
滑っていくにつれて
『気付かないでくれ
誰も気付かないでくれ』
と思わずにいられなかった

佐藤駿 『headlight』

私が焦燥感のように彼の滑りに感じたのは、ダダ漏れに漏れまくる色気だった。
恐らく彼自身も気が付いていない
これは誰よりも早く私が見つけたものだ
私がもう少し一人だけで楽しんでやる…

佐藤駿と鍵山優馬
この二人の滑りを今年最初に見たのは
関東選手権
そこでふっと思った
鍵山優馬よりも佐藤駿のほうが
少し大人になったのかな?と
首もとや肌質が少し大人の男性っぽくなったかなあという感じ。
背が少し高くなったのかもしれないし、一言で言うと身にまとう雰囲気が変わった。

その雰囲気は、滑り始める前、立ち位置にいるときからすでにあったように思う。
今シーズンから受け始めたバレエの指導、滑り込み、振り付けや表現力の向上もあっただろう。
それに加えて、彼がこんなに色っぽくなったのはなぜなのだろうと思った。
本人すら無意識にやっていること
それは一体何なんだろう。

私は男子の滑りを見るときにここぞと思う視点があって、それは、バッククロスでの滑らかさとスピードである。
これが問答無用で凄くなければ他が出来てもダメだと思う。
ガシガシと漕ぐように氷を削り、必死で後ろを確認しながら進むしか出来ないなら、人前に出るべきではない。
頭の位置は動かず、そして深く、一定以上のスピードでカーブを回りきる。
F-1の見せ場と同じだ。
全日本級の選手なら当たり前に出来ることだ。
しかしもうひとつ、佐藤駿のステップ、足さばきを見たとき、あ、わかったかも…と思った。

全然技術のことじゃないし、素人目線のことだし、はっきり言って知識の無いスケオタが推しについての独り言を垂れ流しているだけなので、なんじゃそりゃあ!という突っ込みは御容赦願いたい。特に専門家の方からは失笑を受けるのを覚悟で。
彼はおそらく、骨格がしっかりしている…いわゆる骨太なんじゃないか。
彼が4回転ルッツを初めて自力で着氷した合宿の動画を何度も何度も何度も見ているうちに思っていたことでもある。
それと繋がった。
おそらく、元々頑丈で太い骨組みの持ち主で、その上にしっかりとした筋肉がつき始めているのではないだろうか。
それが、年齢とともに、より男性らしさとして魅力を増してきたのだろう。
エキシビションプログラムの後半、彼の膝下の長さを存分に魅せる振り付け。
それは膝から上の二本の太腿が隙間なくしっかりと安定しているからこそだ。
ランウェイのモデルのウォーキングと同じだ。
あれは膝から下を大きく使い、サッサッサッ!と前に伸ばして歩くからカッコよく見えるのだ。
それを無意識にやっているのがもうたまらん。
ブラボォ!シュン サトウ !

彼が他のジャンプよりも早く4回転ルッツを降りれたのも納得がいく。
ルッツは、飛び上がる直前に体を反対方向にひねる。
おそらく体には大きな負荷となるはずだ。
しかし、がっしりとした骨盤や大腿骨、下腹部があれば、その負荷に楽に耐えられるはずである。
恐らく、彼は4回転ルッツを習得するとき、あまり恐怖を感じなかったのではないだろうか。
フィギュアスケートは、男子も女子も、繊細で華奢であることをよしとする風潮がある。
しかし佐藤駿はそうではない。
それは彼がやろうとしてやっていることではなく、元々生まれ持ったもの。
ゆえに、成長とともに謎の色気を振りまくことになったのであろう。(私のレセプターが反応しただけかな……不安)

4回転ルッツ、公式でなかなか決められないのがもどかしくてたまらないのがよくわかる。
でも大丈夫。
絶対に飛べる。
だって元々そういう風に生まれたんだから。
君の両親がくれた体を信じて。

フィギュアスケートは、一生忘れられないプログラムとの出会いが1シーズンに1つある。逆に言えば1シーズンにひとつしかない。
もしも全日本で素晴らしい出会いがなければ、きっとこの日の佐藤駿の『headlight』が、私の宝物になるだろう。

◆オマケ◆

タイトル画像の全身の構図はこちらになりまーーす(^∇^)

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