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Covent gardenで感じたこと〜目で見える「格差」

12月の1日目。街がクリスマス一色になり、クリスマスはもうすぐ。ということで、covent gardenに行ってみた。沢山のお店が並び、色とりどりの商品がショーウィンドウに展示されている。買わなくても行くだけでワクワクする。東京ディズニーランドのワールドバザールと言ったほうが伝わりやすいかもしれない。クリスマスの装飾が施され、一番上の写真のようにビスケットのgardenの模型も飾られていた。

美味しいサンデーをhotel chocolatで食べ、ベンチに座り、covent gardenの全体像を見た。そこで一番気になったのは、「客が、白人と東アジアの人種ばかり」だったことだ。

ロンドンの街は様々な人種の人々で溢れている。日本で考えられているイギリス人のような欧米人だけでなく、元植民地だった国からの人、中東の人、黒人など様々だ。正直、イギリスから「極東」に位置する中国、韓国、日本出身の人間は相対的にはあまり多く見えない。それなのに、covent gardenは白人と東アジアの人種ばかりだった。

ここで、格差というものを感じた。covent gardenの物価は高い。CANELやDior、Tiffanyなど高級なメーカーが立ち並ぶ。移民や黒人の収入は決して高くない。だから、彼らにとってここでの買い物は厳しい。お金が多様性を排除している現実を実感した。

ロンドンの北や東に行けば行くほど色んな人種の人に出会う。そこはロンドンの中でも貧しい人が住む場所として存在する。そして、ホームレスにも出会う。

イギリスは格差が可視化できる国だ。

ということをちゃんと理解した瞬間だった。

1ヶ月ほど前、日本について研究するイギリス人と話したときに、「日本は貧困格差が見えづらいよね」と言っていたことを思い出した。たしかに地域によっては、該当する地区もある。しかし、日本では目に見える形で貧困格差を感じることはあまりない。

見えない貧困は日本の問題ではないか。

日本財団「18歳意識調査」第20回 テーマ:「国や社会に対する意識」(9カ国調査)によると(https://www.nippon-foundation.or.jp/who/news/pr/2019/20191130-38555.html)、「自分の国に解決したい社会問題がある」と答えた18歳の日本人は46.4%、「社会問題について家族や友人など周りの人と積極的に議論している」の質問では27.2%となっていた。一方で、アメリカやイギリス、東南アジアの国々では両方の質問で70%を超えていた。人種が多様で、だからこそ社会問題への動きが盛んなアメリカやイギリスでは、元々そのような風潮が強い。だから、チャリティやボランティアが当たり前だ。東南アジアでは、貧富の差などが「目に見える」から社会問題への関心が向きやすいそうだ。

日本の相対的貧困は問題と言われている。しかし、それを日本にいて生活する中ではなかなか実感できないからわからない。だからそれを解決したい、動きたいという概念が薄い。その「見えない問題」で、動くきっかけがない日本人自体が問題ではないか。見えないものを見る力、社会に関心を持つ力が、今の日本の若者には足りていないと危機感を抱いた1日だった。

#長期留学 #女子大生 


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