見出し画像

珈琲日記#13~ほぼ初対面の後輩に話しかけられた話。

地元での生活が再開してから、常連になった店がいくつかある。コロナ禍だから行く店をできるだけ制限したいというのもあるし、常連になれた店は何よりアジール的な空間、居場所と個人的に思えるからだ。


↑留学していた時も、カフェは逃げ場だった。

いつものように、とある店に行き本日の珈琲を頼む。カフェに行く前に大学院の先取授業の報告用資料をひいいいっていいながら作っていたから糖分チャージしたくて、ついでにプリンも頼んだ。

画像1

会計をしよう...としたら、一人の若い女の子が入ってきてマスターが対応していたから、ちょっと待った。彼女の注文が決まってマスターの手が空き、
自分が会計を済ませ、店を出ようとしたところ先程入ってきた女の子に声をかけられた。

「あの~、人違いだったら申し訳ないんですけど、○○先輩ですか?」

驚いた。彼女は高校の部活の後輩だった。ただ、3つ以上離れている&中高一貫ではないので、彼女と部活をしたことはなく”かぶっていない”。でも、インスタ等で繋がっており、今回わざわざ声をかけてくれたのであった。スマホ上でしかやり取りがないに等しかったのに。やっと、リアルで繋がれたのである。

その後、彼女と30分ほどお話した。もうお会計を済ませちゃったけどマスターは新たにお冷を出してくれた(感謝)。
「先輩のnoteとかインスタの投稿、見ています!今回も、先輩の投稿みてこのカフェいこう!と思って来たんです!」と目をキラキラさせて言われたので、なんだか恥ずかしかった。嬉しくなった自分は、マスターに声をかけ、彼女が飲んでいる珈琲の豆知識をシェアしてもらうなどした。

今はほとんどしていないが、このnoteを初めた同時期に自分は自分のインスタとTwitterのアカウントで色んな事を発信していた。東京の大学生活のこと、留学のこと、学生団体での社会的な活動のこと、ジェンダーや環境問題といった社会に関すること.....。「高校生の自分だったら知りたかった情報を等身大の立場で伝えたい」と思った。関西など西日本の人にとって、自分が生まれ育った地域は”東京近郊”と扱われるらしい。とはいえ、閉塞的な”地方”ゆえ東京という都市的な情報やトレンドは伝わってこない。進学校の多くの生徒は地元を出て、そういうトレンドが存在する大学で学ぶ。それなのに.....知ることがなかなかできないのである。物理的に近いはずなのに、どこかしら「遠い」東京、大学のある都市。それに課題意識を覚えた自分は自分の高校の後輩に情報提供することをしていた。

自分の行っていたことに効果があるのか?とモヤモヤして発信を辞めた部分が大きかったから、彼女の言葉は嬉しかった。

どうやら彼女も大学で社会学をやりたいらしい。その話で終始盛り上がって終わった。応援したくなってお節介な自分は色々べらべらしゃべってしまった。

ふと、思うことがある。大学に入って自分の地域の活動や思いを後押ししてくれる大人に沢山出会った。だけど、自分は4年生の今でさえ力も能力も微妙だし、彼ら彼女らの心優しい投資を無駄にしているのではと思い悩む。でも、ほぼ初対面の後輩とお話したあの時間のように、大人たちが自分にしてくれている(いた)ことは、自然と「応援したい」という思いによる行為なのだろうなと。

その気持ちを忘れたくない。そして、彼女のやりたいことが実現することを陰ながらも応援したい。




この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?