Music of My Life 第1回「心を揺さぶる火種 B'z」

小学生の時、色々あって心が弱っていた私は、彼らの音楽に出会った。母親の車の中、とある曲が流れていた。

それは、「愛のままにわがままに僕は君だけを傷つけない」という曲だった。

私は幼い頃、この曲をラジオで耳にしたことがあり、大好きな曲だったのだが、この歌を誰が歌っているのか、ずっと知らないままだった。そんな時、大好きだった曲を再び耳にした私は思わず、「この歌、歌ってるの誰?」と母に尋ねた。それが、B'zというロックバンド、もっと言えばロックという音楽ジャンルとの出会いだった。

彼らは私が初めてファンになったバンドで、そのファン歴は今や10年以上になる。私にとって「音楽愛の父」と言っても過言ではないほどだ。彼らの音楽は、昔からずっと心を揺さぶり続けており、私にとって「心の火種」のような存在だ。

それでは、そんな魂を揺さぶる彼らの魅力について語っていこう。


1. アツい歌声・痺れるギター

 私を真っ先に虜にしたのは、ボーカルの稲葉浩志さんの力強い歌声だった。「これだけすごい歌声の持ち主は、普段どんな声で話しているのだろう?」と思わず想像させてしまうような歌声に、誰もが魂を揺さぶられることだろう。この稲葉さんのパワフルで熱い歌声こそ、B'zの最大の魅力の一つである。

私が当時B'zのファンになったきっかけとなるCDが、「B'z The Best "Pleasure"」というアルバムなのだが、そのアルバムに収録されている曲のほとんどは、彼の歌声の力強さを生かした比較的アップテンポな曲になっている。

 しかし、彼の歌声はそうしたアップテンポな曲に限らず、しっとりとしたバラードにさえ力強さを与えているように感じられる。先ほど挙げた「B'z The Best "Pleasure"」に収録されている「ALONE」というバラードでは、稲葉さんは比較的優しい声で歌っているが、その中にさえも力強さを感じさせる。
  B'zの音楽を構成するもう一つの重要な要素が、ギタリストの松本孝弘さんが奏でるギターの音色である。彼のギターはB'zの音楽にとどまらず、さまざまな楽曲で耳にすることがあるが、一度耳にしただけで彼のギターだと分かるような、まるでサイレンのように迸る音色が、最大の魅力である。特に、曲の中盤に差し掛かる頃に登場する、目まぐるしくも感情的なギターソロは、聴く者を圧倒させる。

しかも、これはどの曲においてもそうなのだが、彼のギターはギターソロ以外でも、しっかりと存在感を示している。それだけ彼のギターは表情が豊かであるということだろう。そんな表情豊かな松本さんのギターの音色も、魂を揺さぶるB'zのサウンドに欠かせない存在である。


2. 圧倒的スキルを誇るギターの音色

   B'zの音楽ではほとんどの楽曲において、稲葉さんが作詞を、松本さんが作曲を担当している。松本さんの手がけるメロディは、どれも一度聴いたら耳について離れなくなるものばかりで、多くの人の心に残るものばかりである。また、稲葉さんの書く歌詞も、シンプルな言葉で書かれており、聴く人の心にダイレクトに届いていく。
 B'zを代表する楽曲の一つとして挙げられるのが、「ultra soul」である。平成を代表するヒット曲の一つであり、誰もが歌えるアップテンポな曲となっている。また、「愛のままにわがままに僕は君だけを傷つけない」という、長いタイトルの曲でも、耳によく馴染むメロディに乗せられており、とてもキャッチーな楽曲となっている。

3. アルバム解説「B'z The Best "Pleasure"」

 さて、ここまでB'zのメンバーそれぞれについて紹介してきたが、最後に私の大好きなアルバム「B'z The Best "Pleasure"」について、簡単に解説していきたいと思う。このアルバムは1998年にリリースされた、B'zの一番最初のベストアルバムで、それまでシングルで発表された楽曲が中心となって構成されている。

まず目を引くのが、ギラギラと輝く金色のジャケットである。その金色に輝く表紙に包まれた歌詞カードを開くのが、私は昔から大好きだった。

そして収録されている楽曲は、ストリングスとコーラスが奏でるクラシカルなイントロから始まる「LOVE PHANTOM」をはじめとし、一度聴けば誰でも一緒に歌えるメロディが特徴的な「Easy Come,  Easy Go!」や「裸足の女神」、大ヒット曲「愛のままにわがままに僕は君だけを傷つけない」から、情熱的なラテンナンバーである「太陽のKomachi Angel」、中盤の稲葉さんの超高音シャウト(hihiG)が圧倒的なロックバラード「Don't Leave Me」などなど、非常に多様な曲からなるアルバムである。

私はこのアルバムを昔から本当によく聴いていて、幼いながらすっかり曲順を覚えてしまったほどであった。このアルバムと、最近リリースされたアルバムを聴き比べてみると、彼らの音楽はずっと進化し続けながらも、今も昔もB'zらしい情熱的なサウンドであることに変わりないことが伝わってくる。それだけこのバンドは、昔からとてもクオリティの高い音楽を生み出しており、さらにそのクオリティは今もなお進化し続けているのである。


4. あとがき

     今回は私の最も敬愛するロックバンドの一つであるB'zについて語った。拙い文章ではあるが、B'zの偉大さが少しでもあなたに伝わっていたらいいなと思っている。昔から大好きなバンドではあるものの、その魅力を言葉にするのは想像以上に難しい。それでも、こうやって文字にして伝えていくのはすごく楽しいし、やりがいのあることなので、これからも拙いなりに頑張って伝えていこうと思う。

それではまた次回お会いしましょう。最後まで読んでくださってありがとうございました!以上、夏秋でした。


次回予告
 中学生になった私。
 母の車の中で、心が痺れるロックに出会った。
 高らかな歌声と詩的な歌詞は今もなお、
 私の心に刺激を与え続けている。

次回は私にとって、心を刺激する稲妻のようなロックバンドを紹介します。
お楽しみに!


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