見出し画像

いわゆる「遅い人」の話。

最近いろんなメディア様の取材を受けることが多くて、専門分野についてわけの分からんことを話す機会が増えてきたのでそろそろブログの再開かなあとか。

僕は「飯が食えればいい」ということぐらいしか仕事のモチベーションが無くて、仕事に求めるものはそれ以上でもそれ以下でもない悲しい生き物です。

途方も無い夢や、分不相応な野望をもつこともなく、ただただ目の前の仕事(作業)をこなしている感じで日々が過ぎていくんですよね。

まあ、老いるというのはそういうことなのだろうなあ。

で、最近、

「自分のほうが他人より上手くやれる」

と思い込んでいる人がたくさんいる世の中に生きているんだなあということに気付かされる事案が多くてですね。

たとえばクリエイティブ界隈の端くれに鎮座する御仁が必死になってSNSにアップする成果物が周回遅れ過ぎて唖然としてしまったりとか。

またそれに対してフォロワーが「すごいですね〜」と賛辞を贈ってしまった日には、もうその御仁は自分が世界から周回遅れになってることに気づけ無いままになっちゃうんですよね。

すでに欧米やアジア(主に中国)で数年前に資金が注入されたけどイグジット皆無で積み上がった死屍累々の残臭もウェブサイトも消えて無くなっているような分野に「やあやあ我こそは!」と突入してしまっている若人たちを見ると、おいもう少し周りを見ろやと思ってしまうわけです。

ああ、こうやって人は間違いを犯していくの、もう何サイクル見てきたのだろうかと思わず遠くを見てしまいますね。

自己肯定感が強すぎて見ているこちらの目が潰れるほどの強い光を放ちながら燃え尽きていく人たち。本当によく見かけます。

「自分は他人よりも上手くやれるはず」

と思っているのか、ただ単に世界のトレンドを知らないだけなのか、はたまた他人がやっていることを自分をやりたいと思っちゃっただけなのか知らないですが。

SNS時代は似通ったテーマに同人が鈴なりになる傾向が強くて、成果物をアップしてエンゲージメントの浮き沈みを見ては一喜一憂するというの、もう本当に何も生み出さないんですよね。

だからこそ、いま自分が取り組んでいる分野が生きてるか死んでるかを見定めるのが大切だと思うんです。

本当にマジで真剣に、客観的に自分の取り組みの座標をしっかりと認識しないと、すでに海外では終わった話をただ盲目的に擦ってるだけみたいになると時間を無駄にしてしまう。

時間を無駄にするだけならまだマシで、人生の貴重な時間を使って得たノウハウや技術が他に転用できないクソみたいな低いレベルで、しかも世界的にすでに打ち捨てられてしまった死んだ技術だった場合、がっかり感が押し寄せてきますよね。

自分はなんでこれをやってるんだろう?

他にも同じことをやっていた先人たちの結果はどうだったのか?みたいなことは少しぐらいは調べておいても損はないと思うんですが。

自分は他人よりも上手くやれるはずだ!と突進する人って、結局は時代を読み違えた単なる「遅い人」だったりするんです。

趣味ならいいんですけどね。趣味なら。

しかし業として行うにあっては、もうこの先死んでいく分野、海外ではすでに積み上がった死屍累々すら風化して消えて無くなっているような分野に一生懸命に突っ込んでいくのも若さの特権なのかなあと羨ましく思ったりするわけです。


これからも「唯一無二のプロダクト、唯一無二の体験」を作っていきます!応援よろしくお願いいたします!!