いろいろな情報にいかに惑わされないか

http://preview.msn.com/ja-jp/news/health/%E3%82%A2%E3%83%AC%E3%83%AB%E3%82%AE%E3%83%BC%E3%81%AE%E7%99%BA%E7%97%87%E3%80%81%E4%BF%9D%E6%B9%BF%E3%81%A7%E6%B8%9B%E5%B0%91%E3%81%8B-%E3%82%A2%E3%83%88%E3%83%94%E3%83%BC%E6%8A%91%E5%88%B6%E3%81%8C%E5%8A%B9%E6%9E%9C%EF%BC%9F/ar-BB6VlYx

気になる記事を見つけた。「生まれた直後から皮膚の保湿を続けることで、アトピー性皮膚炎だけでなく、食物アレルギーなどのアレルギー疾患の発症を抑えられる可能性があると、国立成育医療研究センターが1日発表した。」

こんなテキトーな記事、ちょっとよく考えたらわかるはずだ。 赤ちゃんの皮膚はそもそもきれいなものだ。人生のなかで一番しっとりしている。年をとったら皮膚は乾きしわが増える。しかし、アトピー性皮膚炎やアレルギー疾患は、若いほどかかりやすい。そう考えると、逆に湿度があればあるほどアトピー性皮膚炎にはよくないはずだ。

保湿が問題ではない。とすれば何か。一言で言えば「洗いすぎ」である。現代の液体ソープなどの洗剤は、肌のバリア機能を損なう。体を直接洗う洗剤だけが問題ではない。衣類用コンパクト液体洗剤、お風呂や台所など生活洗剤は、100%落とせるわけではないので、衣類や床、壁などに残った成分が、徐々に肌のバリア機能を奪っていく。赤ん坊の場合は体が小さいため面積あたりの毛穴が多いので、これらの影響を受けやすいからだ。

要するに、生まれた直後から、石けんの使用を控え、天然の肌の潤いを奪わないようにすればいいのである。衣類の洗剤を天然の石けんに変えたり、家庭用洗剤を控えることは言うまでもない。この記事の実験のように、体の潤いを石けんでうばい、保湿するというのであれば、プラスマイナスゼロというだけの話である。

アトピーに関する情報は、実に氾濫している。わたしもかたっぱしから試してみた。しかし、ダイエットと同じくほとんどが失敗に終わった。

自分の体調に聞くことが一番だ。どんな有名で優秀な医者でもあなたの症状を診るのはせいぜい週に5分か10分である。あなた自身があなたという患者の一番の名医である。

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