ヨーロッパと日本の小学校の違い
産まれてからすでに4カ国目の引っ越しをとげた我が家の7歳児。
小学校1年生はベルギー(オランダ語圏)
2年生でイタリアに引っ越してきました。
同じヨーロッパのなかでも、言葉も違えば勉強のスタイルも違います。
ざっくりと感想を言わせてもらうと、 ベルギーは北欧に近い、好きな事をさせるスタイル。逆にイタリアは日本と似た先生が教団に立って教える、スタイル(でも小学生は陽気でうるさい)というイメージです。
今日はヨーロッパと日本の学校の違いをまとめてみました。
ヨーロッパの小学校にあって、日本の小学校にないもの。
1)小学校で留年がある、飛び級がある。
ヨーロッパではできる教科の能力を伸ばし、遅れをとっていると感じる子供は学年をやり直すのことができます。ベルギーではクラスで算数が優秀な子は一年生から別の先生がついて、みんなより難しい問題をやらせていました。
読み書きが不得意な子はコロナで学校が半分休みだったのもありますが、再度一年生をやり直す子もクラスで何人かいました。 年の始めに生まれて、他の生徒よりも成長が早い子は飛び級して、年末生まれの生徒は、成長の様子をみてもう一年後の学級に入る、などの相談が出来ます。
進みが早すぎてついていけない、とか簡単すぎてつまらない、などの問題も解決されるし、短い子供の教育時間を無駄にすることなく能力を伸ばせるのかな、と思います。
これは日本でも浸透すると良いな、と思う考えの一つです。
2)夏休みも長いが、普段の学校も長い。
親は大変ですが、夏休みがとても長いです。
イタリアは6月の頭、から9月の中旬まで、3ヶ月半あります。夏休みの間は、市が提供するキャンプなどに参加できます。 ベルギーでは自然に還るキャンプ、自分たちでテントをはったり、トイレを掘ったり、森の中で生活するようなキャンプが人気でした。
1週間から10日、親ナシでお泊まりしていました。たくましいです。
ヴェネチアではセーリングや水泳など、水のスポーツが人気です。
ゴンドラの立ち漕ぎの様子
写真はゴンドラ立ち漕ぎのレースです。
でも夏休みが、長い反面、普段の学校がとても長いです。
小学校の低学年でも8時から4時まで、習い事もやっていると働いている大人と変わらない時間学校に行っていますので、日本でいう「小学校の壁」問題もありません。
ベルギーでは学校の後に宿題もやってくれて、いつも4時45分まで先生がついてくれています。その後も校庭で6時まで遊ばせることが出来ました。
イタリアでは、全日制(毎日8時から4時まで)か、27時間制か(週に2回だけ8時から4時まで、週3回は12時半まで)という2種類の時間割から子供の個性にあったスケジュールが選べます。
運動にもっと力を入れたい、例えばサッカーチームに入っている子は半日で午後から練習もできます。集団生活が苦手、という子も全日制より27時間制を選び、その分家での宿題を一人でやるようになります。
ストレスを少なくして子供が学びやすい環境が整っているのはいいですね。
3)就学年齢が早い
日本の幼稚園は4歳になる年にスタートですが、ヨーロッパはほとんどが2歳半から幼稚園に入れます。おむつが取れている、という条件がつく学校もありますが・・。
幼稚園は義務教育ではないので、毎日行かなくても大丈夫です。時間も長く、8時半から4時前くらいまで行ってました。
ベルギーでは水曜日が半日だったので、お友達のお子さんは前日から祖母のうちにお泊まりして、水曜日は学校に行ってませんでした。
まとめると
ヨーロッパの学校は日本の学校に比べて、 1日の就学時間が長い。 夏休みが長い 能力に合わせて飛び級したり、留年したりする。
日本の小学校にあって、ヨーロッパの小学校にないもの
1)掃除、給食の配膳
私が日本の小学校で優れているな、と思うのは掃除を生徒で行う、給食の配膳を生徒で行う、という点です。掃除や食事の当番をすることで得られるものがあると思うからです。
自分たちで掃除をすることで、「掃除をする人」と「そこを使って仕事や学習をする人」の差が無くなるし、誰かこれを掃除する人がいる、という意識が生まれる、と思っています。
個人的な意見としては、真冬に雑巾掛けなどは、モップやお湯を使って良い、など、ストイックさを減らして欲しいですね・・。
2)運動会、文化祭などの長い準備を要する行事
ヨーロッパでも年に一度、発表会みたいなのをやりますが、日本の運動会や文化祭のように長時間かけて準備し、1日のイベント、というのは見たことがありません。 こういった準備の中でクラスの絆が生まれたり、喧嘩したり、また団結したり、というグループ意識が生まれるイベントは日本ならでは、でしょう。
まとめると
日本の学校はヨーロッパの学校に比べて集団生活を教える、一緒に掃除や配膳、行事を生徒主体でやる活動も多い。
双方のいい点を取り入れた教育を目指したいものですね。
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