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ユニドルとの出会い

 UNIDOL(ユニドル)とは、大学生有志によるアイドルのコピユニサークルであり、主に女子により女性アイドルグループのコピーダンスを競う大会を目指す事が主眼となっている。

 筆者が追っているラブライブ!系列のコピユニや、ほぼ日本全国どの大学の学祭でも披露されるK-POP系コピユニ。そしていわゆる「コンカフェ」の基礎となったメイド喫茶・居酒屋でのパフォーマンスと重なる部分を持つものの、主体となるコピー対象が
・坂道系
・AKB系列と派生した=≠≒系
である点が"ユニドル"の共通項であり、あくまで筆者の感想ではあるが、大会での評価基準の根幹を成している。

 筆者は息子達が小中学生時代、様々な要因によってPTA活動に従事していた。母親集団の中でほぼ唯一の父親である上、同窓生に教師が多かった点で、数々の厄介を抱えつつも、立場上PTAへの参加を断れない転勤族のママ友を中心に信頼を得ていた。

 50越えでハロプロファンデビューした筆者。その日も東京神田末広町のハロショに寄り、青春18きっぷで3時間各停に揺られ、無人駅前の無料駐車場に停めた車で帰宅し、まいばすけっとで買った89円のおにぎりを食べるはずだった。
 そんな車中で、LINEが鳴動する。
 通り道のマクドナルドに車を停め、LINE画面を見ると、静岡のママ友から「なすのさんの地元に還ってきて呑んでるけど、みんな居るから会おうよ?」
 マクドナルドのすぐそばの小料理屋で、数年ぶりの再会となった。

 その日は6名のママ友が集っており、うち4名が現在は関東と東海在住。お子さんは全員女子で、1名以外東京の大学を卒業していた。
 地元から通える大学が無く、風評被害を加味して考えると、それが現実。

 そんなぶっちゃけた宴席で、私がハロプロ好きだと告白すると、ひとりのママ友が目を大きく見開いて言った。
 「家の娘もアイドルやってるの!」
 下の娘さんが、在京某大学のアイドルコピユニサークルで活動しているとのこと。(その時点でシャカドルこそ知っていても、ユニドルという言葉は想起出来なかった。)
 それまで"なんでここはいつまでもSuica使えないの💢"など、地元では諦めている話題に疲れが出ていたが、場が一気に盛り上がった瞬間である。
 帰宅後、YouTubeやSNSで「ユニドルとはなんぞや!?」を追求する日々が始まった。

 ママ友の出身大学は世代的に在京女子大が多く、私が初めて告白した女性も都の西北に近い女子短大(現在は女子大に改組)であった※蛇足
この思考が、推しユニドルを決めるきっかけになる…

 9月。ある程度の予備知識を獲得し、私はユニドルの新人戦「UNIDOL FRESH」の配信を観る事となった。
 現場観覧・配信共に、出場ユニドルサークル経由でチケットを購入するシステムは、吹奏楽部の定期演奏会チックではあるが、もうチケット販売段階から各大学ユニドルサークル間の競争が始まっている証拠である。
 私は知識不足で配信チケット確保に出遅れ、なんとかママ友出身大サークルでのオンライン販売に間に合うが、同時に特定のユニドルサークル沼の淵に立つ。

【UNIDOL FRESH in KANTO 2023】
 SNSは恐ろしい。
 筆者はXの恐ろしさを初めて味わう事になる。それはとても素敵な恐ろしさではあったが。

 ユニドルの新人戦 "UNIDOL FRESH"は、毎年秋に関東・東海・関西等、大都市圏で開催されている。
 私は関東の配信を観覧したが、関東は2日間開催で、各日優勝をはじめとした順位付けがされるという、一見謎システムである。吹奏楽で言う旧称"1部・2部"とも異なるので、これは今後の調査課題である。

 話はママ友宴席に遡る。
 私はユニドル関東新人戦2日目出場の某大学応援要請と、有力大学の情報を提供されていた。あとは撮影有志によるYouTube動画をざっと拝見したが、どうしても聴き慣れない坂道や=≠≒の曲には馴染めなかった。このときの副産物として「私立恵比寿中学」が気になり始め、関内デビルでBEYOOOOONDS・小林萌花と共演をした小林歌穂を推すに至る。

 さて、初めて観るUNIDOL大会。FRESH関東 Day1は審査員気分で気楽に観ていたが、配信チケットを買えた大学のパフォーマンスがかなり良く、何気なくXにサークル名入りでポストしてしまう…
 と、長くなりましたので結論へ飛びます。このポストが当該サークル登壇者の目に留まり、レスをいただいた方を推しに決める事になりました。
 もちろんその方は強いリーダーシップと分析力、そして何より強い意志をお持ちのご様子で、ユニドル沼にハマるならこの方の居るサークルを"世界の中心"にすれば安心だと思わせる気高さを感じています。
 ハロプロ沼にハマった時
 「1グループにひとりの推しを見つけたら、幸せに応援できる」
 という格言を見つけ、なるほどと実践し、全推しの個別にも入りました。
 息子達も「ボケたり偏屈にならずに済むから良いかもね」と言ってくれています。ただ、まだ修士課程を1年以上残した息子達への出費を考えると、広義の推し様方に対する支出は限られ、申し訳ない気持ちもあります。
 しかし、「推しを推せるときに推せる」事の多幸感は、日々のofficeとの格闘に、確実に一服の清涼剤となっている事実。
 人生の残り時間と頭頂部の発毛力に限りが見えている初老の「お金の使い途」としては、悔いのないものであるかと。

 ビヨスパイ観劇〜Vera祭ED当日未明に記す 2023/11/12 なすの

追記【ママ友夫妻とのユニドル談義】

 秋の連休。ママ友のお嬢様の学祭ステージを、ご主人も交え観覧するという謎の展開へ。
 本来は神奈川のママ友も参加予定だったものの、インフルエンザ罹患で直前欠席…そのLINEを受けたのは前日夜。某ラブライブ!大学コピユニの創造神とも言える重鎮お三方による新ユニットの初ステージ直前の事。
 とてもGuiltyで素晴らしいパフォーマンスに酔った次の日、晩秋としては異例の暑さで汗にまみれたシャツを圧縮しYシャツを買い増し、正装でママ友とご主人とのお茶会へ。
 離婚歴のない独身の筆者と違い、ママ友のご主人は大変立派で、そもそも"ユニドル"大会のシステムに疑問をお持ちのご様子。(今回は触れませんが、かなり同感)
 しかし、愛娘の学祭ステージではしっかりと惜しみ無い拍手をし、御夫婦で微笑む姿は素敵で、女の子を持つ普通の父親の心情に触れた事は、大変貴重な体験でした。
 諸事情あって、ちょっと涙が込み上げたことは、内緒で。以上、偶然から始まったユニドルとの出会いのお話でした。

【2024/3加筆修正】
※未熟かつ不勉強な知識で書き殴った文章なので、知識が付いた今では消したいですが、「推しに向き合うスタンス」は不変なので置いておきます。
なお、ママ友からは新年挨拶以降連絡はないので、応援要請が来たら是々非々で。

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