見出し画像

名文today_71/『日本のカタチ2050』

===

「あのね。人間っていうのは、どんどん、どんどん変わっていくんだよ。だから、若いうちに自分はこういう人間だ、これは自分らしくないからしない、などと決めないほうがいい。僕はただただ来る仕事を受けて走り続けてきました。こういうものを、ああいうものを書いてくださいって、何でも来る仕事は生きていくためにやってきました。でも、人間っておもしろいもので、とにかく何でもやろうと思っていても、自分らしさなんて出さないようにしようと思っていても、結局自分らしいものしか作れないんだよね。自分らしさを極力捨てて、そんなの何の足しにもならないから、捨てて、捨てて、削って、削って、もうどうしようもない、というときに残るが、圧倒的な自分らしさなんだよね。結局、だから何が自分らしいか、なんて考えずに、とにかく機会があるならおやりなさい。自分らしさに「こだわる」というより、「どうしても自分にはできない」ということはできないんだから。自分らしさは自然に残るものなんだから。捨てて、捨てて、残ったものが自分なんですよ」

===

『日本のカタチ2050』/竹内昌義・馬場正尊・マエキタミヤコ・山崎亮/2014/晶文社

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?