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限りない欲望で、私たちの、そして孫子や生き物たちの土台も危うい。2024年への願いを込めて。

ひもじい思いや寂しい気持ちとは無縁

 いよいよ、年の瀬も年の瀬。〈那須まちづくり広場〉では、年の瀬の各種イベントで盛り上がり、ディスコパーティーも。

中央の近山、天国を見ているわけではありません。〈那須まちづくり広場〉の若いスタッフは恐れをなしていましたが。12月の「音楽の授業」はクリスマスも間近となり、年の瀬ディスコパーティーです🎉

 前回も書きましたが、近山の幸福のひと時は「酒と肴と温泉」です。周りの方たちもダイヤモンドやフレンチのコースディナーが好き! という人はほぼおらず、自作の梅干しだ、ラッキョウだ、干し柿だ、せいぜいが最中!だという人ばかり。そんななかで、私は食については贅沢なほうかもしれません。

 その代わりと言ってはなんですが、電気、ガス、水道、衣服、日用品は、人に驚かれるくらいお金はかけていません。尾籠な話で恐縮ですが、トイレットペーパーだって、必要最低限しか使いません。小さな布を使用しては洗って再利用。24時間温めている温水器は止めていたのです。お風呂は数日おきに温泉💓。食器洗いは、お湯を湧かして利用していました😑。

 プロデュースした高齢者住宅の生活費のコンセプトは、サポート費と共益費を除き、月に8万で暮らすことが可能というもの。それを実践してみています。有機農法の野菜や、無添加調味料など、普段の食材はほぼ〈那須まちづくり広場〉の「楽校deマルシェ」で購入するので、価格はスーパーなどよりやや割高なものが多い。けれど、酒代を込みで、たまに外食もして、ひもじい思いや寂しい気持ちとは無縁に暮らしています。田舎暮らしの御陰です。

 ほかにも、映画は那須塩原のシネマシアターに観に行きますし、好きなジャズライブにも出かけています。そもそも、〈那須まちづくり広場〉のホールで何かやっています。隣町の福島県白河市にジュリ〜!が来たときには、仲間と観にいきました(うっとり)。

自分らしく生きるために絶対に必要な要件 

 私にとっては思い描いた以上の高齢期の暮らし。明日息絶えても満足な表情をしていることでしょう。でも、そんな暮らしは嫌! という人がいて不思議ではありません。徒歩圏にデパートがあり、決まった時間に頻繁に電車が来て、不夜城のようなネオンを見ていると心が落ち着くという人もおられます。
 他の方との関わり方もできるだけ浅く、頻度も少なくしたいという人もおられるでしょう。「残りの人生」と思ったとき、それぞれが生きて築いてきたことを変えることは容易ではない。それが、それぞれの揺るぎない価値観というものだと思います。
 私はそれを他の方に、例え血縁の家族であっても、無理に合わせることはないと思っています。我を通して自分らしく生きることをお薦めします。それなので〈那須まちづくり広場〉が誰にとっても最適な場とも考えておりません。

 しかし、価値観の異なる人でも、それぞれ個々が自分らしく生きることができるためには、絶対に必要な要件があります。
 それは、個々の暮らしの土台が安定していることです。土台は社会と言い換えることができます。社会が不安定になる最悪な出来事は、戦争です。そして、災害。

 人類の歴史を紐解いたイスラエルの歴史学者のユヴァル・ノア・ハラリさんによれば、近代に入り暴力や病によって命を落とす機会は激減しているそうです。先の大戦では核兵器まで手にしてしまった人類は、その凄惨な威力と犠牲の大きさを目の当たりにしました。また、AIなどの情報産業が主力になった現代においては、領土やエネルギー源を奪い合うことに、リスクのほうがあまりに大きい。その点は、世界の共通認識になりつつあります。しかし、いまだにそのニュースを聞かない日はありません。
 戦争は最悪です。核は平和利用できないことも、2011年に証明されました。

いま、その土台が危うい

 それでも私たちは、有史以来実に平和で穏やかな日常を送ってくることができたようです。その平和で穏やかな暮らしを得たときに、人は個々人の欲望や希望に向かっていきました。そして、いま、本当に短い時間で人類は沢山の自然を欲望のままに枯渇させ失ない、自らの足元が崖っぷち状態です。

 また、欲望に任せて消費をすることで瞬間の満足を得ることをくり返しているうちに、それを支えていたシステムが世界的に危機を迎えているとも言われています。たまたま偶然にして恵まれた時代を生きてくることができた私たちの土台が、危うい。

 自分たちの土台が危ういだけではなく、孫子の将来も危うい。すでに、個人的な暮らしにも窮する人が、特に若い世代で増えてきています。

 近山もかつては「経済が豊かになれば、人は幸福になれる。福祉が充実する」と信じていたときがありました。でも、大昔になりますが、「トイレットペーパー騒動」はご記憶ですか? トイレットペーパーが不足すると買い占め騒動が起こった事件です。

https://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%88%E3%82%A4%E3%83%AC%E3%83%83%E3%83%88%E3%83%9A%E3%83%BC%E3%83%91%E3%83%BC%E9%A8%92%E5%8B%95

 この騒動を見て、つくづく思いました。人は欲望の塊。衝動や性(さが)といった人間の弱点を見てしまった思いがしました。このときはオイルショックという社会背景がありましたが、自然災害を背景にするとさらにいともたやすくこの性が顔だします。

 限りないもの、それは欲望〜♫。

https://www.youtube.com/watch?v=9Hws2RZw30U

 井上陽水さんも歌っています。そう、個人の持つ欲望をいくら満たしたと思っても、イコール幸福や充足にはならない。貧困は不幸です。戦争は最悪です。けれど、経済的な豊かさが招いた結果も私たちは知っています。

 ということで、近山は「温泉と肴とお酒」も大切にしつつ、残りの時間を全力で生ききりたい。欲望に少し抗って、社会の地盤を固めることに時間を費やしたいと〈那須まちづくり広場〉や「まちづくり」「コミュニティ創生」と唸っています。

 ぜひ、皆さまも少し、抗って生ききってみませんか。
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(20231228-32)



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