失うことへの恐怖

高校の時、クラスメイトがなくなって、初めて身近な人の死を体験した。
どれだけ悲しんでも、泣いても、会いたいと願っても、何も変わらない、どうもがこうとも現実はびくともしない。
信じられなさすぎて、頭が、心が理解できてなくて、ぼーっとするような、ふわふわするような、地に足が着かないような感覚だった。
時間が経つと、いないことは前提として分かっているけど、他の友達と同じような、会えてはいないけどどこかで生きている、そんな感覚になった。

大学を卒業して、みんなの新生活が始まってすぐに、友達がなくなった。卒業前は毎日一緒に作業をして、一気に仲も深まって、いろんな話をして、卒業前ですごく大変だったけどみんなで頑張って、やり切って、すごく居心地が良くて深い時間を過ごした。
卒業直前で仲良くなって、すぐ卒業がきて、離れ離れになってしまった。そして、また会うこともなく、海を挟んで離れた場所にいる私達は最後の顔を見ることもできず、さよならになってしまった。
最後の姿を見れなかったからか、余計信じられなくて、ずっとふわふわしてて、すごく悲しくて寂しいのに涙も出てこなくて、余計気持ちの整理がつかなくて、とてもとても苦しかった。

少し時間が経って、会えてないけどどこかで生きているような、あの感覚を抱くようになった。
あ、もしかして、受け入れられてきたかも。
そう思っていたけど、さらに時間が経った今、今度はもっと身近な人を失ってしまうのではないか、そんな、考えたってしょーがない、でもすごく大きな恐怖と悲しみに襲われるようになった。

会いたくても会えない、どれだけもがいてもびくともしない現実、あの苦しみをまた味わうのが嫌で嫌で、こわくて。涙が止まらなくなる。

誰かに、どこかに吐き出してたくて、すがりたくて。
でも、こんなに暗く重い感情、誰にも吐き出せなくて、自分の中でぐるぐる渦巻き続ける。


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